シュガーボウル 陶磁器

シュガーボウルとは、お茶の時間にお砂糖を入れておくために使われていた器。

お茶の文化が生まれたイギリスでは、お砂糖やジャム、ミルクを入れたり…紅茶に一味追加して楽しむことも多かったので、英国人にとってお砂糖は重要なアイテムでした。

さらに、イギリスでは19世紀前半までお砂糖はほとんどが輸入品。
高級品として富裕層の間で親しまれたため、お砂糖の管理も鍵の付いたケースに入れて、上級使用人しか扱うことが出来なかったんです。

そのため、お砂糖のための道具もいろいろ作られました。
その中のひとつが、シュガーボウル。

大きな砂糖の塊を砕いて、その砕いたお砂糖をたっぷり盛りつけたシュガーボウルを、ティータイムのときテーブルに並べるのが当時の上流階級の人たちにとってのステータスでした。

たくさんのお砂糖を入れるため、この頃に作られたシュガーボウルはサイズも大きめなんです。

高級感のあるシルバー

大人の輝きを放つシルバー製のシュガーボウルは、持ち手がついていたり美しい装飾が施されていたり…高級感のある上品なデザインが特徴。

高級だったお砂糖を扱う道具には同じく高級だったシルバーで作られたものも多く、デザインも凝ったものが多いんです。

シルバーで作られたシュガーボウルの中でも、シュガースカットルと呼ばれるアンティークならではの形も人気のアイテム。

暖炉で使われていた炭入れ…コールスカットルの形を真似して、お砂糖入れとしてミニチュア版で作られているんです。
ちょっと珍しいデザインで、お砂糖をすくうためのスプーンを引っ掛ける輪っかもついています。

使い勝手のいい陶磁器

やっぱり定番は、陶磁器。
おわん型だったり、ひらひらとした縁取りになっていたり、フタの付いたものがあったり…シュガーボウルの雰囲気もそれぞれ全然違ったものが見つかります。

陶磁器の生産が盛んだった英国では、いろんなシュガーボウルが作られたので、ぜひお気に入りのデザインを見つけてみて下さい。