オーク材の家具
日本では楢(ナラ)材と呼ばれ、昔から家具に使う木材として親しまれてきたオーク材。そんなオーク材を使って造った家具の特徴をまとめてみました。
そもそもオーク材とは、ブナ科の落葉広葉樹のこと。大きく分けると、北海道やロシアで育つ高級木「ナラ(ミズナラ)」、アメリカやカナダなど北米産の「ホワイトオーク」と「レッドオーク」の3つに分かれます。
本来、イギリスの家具に使われていたオーク材とは、北海道のミズナラのことでしたが、最近は産出量も減っていて、とても高級なので、ミズナラによく似ているホワイトオークが代替品として用いられています。
耐水性に優れていてウィスキーやワイン樽として使われてきたホワイトオーク。ところがナラの代替品として使われるようになってから高額になり、さらに代替品として、赤みがかった木目のレッドオークが使われるようになってきています。
イギリスの家具の歴史では、16世紀から17世紀後半までをオーク材の時代と言われています。
そんなオーク材の3つの特徴は以下の通りです。ダイニングテーブルや引き出しの前板など強度が必要なところに向いている木材です。
01.
堅い!
重い!
オーク材は密度が高く、堅くて重い木材です。しかも伸び縮みが少ない
ので、無垢材でも扱いやすく、大きな家具や床材としても使われます。
堅くて強いオーク材は、家具としては引き出しの前板などの強度が必要な部分によく使われます。
また、適度な堅さが加工にも向いていて、重厚な浮き彫りがたっぷり施された家具や椅子にも多く見られます。
02.
耐久性&耐水性
オーク材は耐水性も強く、昔からウィスキーやワインを入れる樽の材料としても使われました。
なので、お水や飲み物をこぼしても染みになりにくい特徴があるオーク材は、テーブルの天板などにもよく使われます。
また、虫が苦手なタンニンが、他の木材より多く含まれているため、害虫にも強く、耐久性の強い木材です。
03.
オーク材の美しい杢目
オーク材の木目は、重厚感のある力強さが特徴です。
丸太からの切り出し方によって、板の杢目も「板目」と「柾目」の2種類の木目が見られます。
また、オーク材特有の「虎斑(とらふ)」は、柾目に切り出したときに現れることもある、貴重な木目模様です。
力強い 「板目」
板目は、丸太をそのまま縦にスライスして加工された板です。
丸太の中心を避けてカットしているため、山のような形の木目がハッキリと現れて、力強くて重厚感のある木目がカッコいいんです。
直線的な 「柾目」
柾目は、丸太の中心近くのみから切り出せる板です。
真っ直ぐな直線の木目が特徴の柾目は、丈夫で反りにくく、1本の木から採れる量も少ないため、価格も高くなります。
貴重な 「虎斑」
柾目を切り出すとき、縞状の杢目が現れることがあり、虎の毛のように見えることから、虎斑と呼びます。
珍しくて貴重な虎斑は、上質なオークの証とも言われています。