水野邸

: 水野友紀子

古い梁に魅せられて…築50年以上の倉庫をリノベーション
－Handleオーナー水野邸

アンティーク家具のお店を作りたいな･･･と思って場所を探していたとき、つぶそうと思っていた築50年以上の合掌造りの古い倉庫が気になりました。
全く使っていなかった倉庫の天井を見上げたら･･･主人が小さい頃、遊んでいたブランコが！しかもぶら下がっている先に、なんとも立派な梁を発見した私。
「この梁をすててしまうのは、もったいない！」と思って、リノベーションして作り上げた、わが家をご紹介します。

: キッチンの上には、ずっと探していた憧れのガラスのコラムの入ったシャンデリアを吊り下げて。夜が来るのが楽しくなるシャンデリアです。

もともと古いものが好きな私たちにとって、新築よりも古いものをリノベーションした方が自分達らしいな…と思い、ちょうど長男が小学校に入る時期にも重なったこともあり、急に思い立って、1階をお店に、2階を住宅にすることにしました。

倉庫は合掌造りで作られていたので、柱や壁がなく、限られたスペースでも間取りが作りやすいことも決め手でした。

私たちの家作りの基本はインテリア。間取りではなく先に家具を決め、家具に合わせて図面を描くという家具屋らしいインテリアを重視した家作りです。

: ダイニングの上は、どうしてもホウロウのシェードがよくて、決めていました。このシェードが目立つように壁を白くして、シェルフの色もグリーンに統一。

: キッチンは明るくしたかったことと、一度、試してみたかったメープル材で作ってみました。リフォームで限られたスペースだったので、コの字に。カウンターを広く使いたかったので、水洗は窓側にしました。

: シェルフは見せながら収納が出来る場所。少しずつ集めているアーコールチェアと一緒に。

: ナンバー付のアンティークハンガー。

: 窓は全て建具屋さんに作ってもらった木製。昔、電車についていたような懐かしい鍵をつけました。

一人掛けのソファって、なんだか贅沢なスペース。スタンドライトの明かりで読書を楽しみます。

リノベーションして、一番ハマッタのが壁付けのランプです。こんなに壁からの光が美しいとは、リノベーションするまで気づきませんでした。

リビングには、明かりは少なく、シャンデリアと壁付けランプからの明かりだけで夜を過ごします。ソファをL字に置いて、家族みんなで夜、テレビやビデオを楽しみます。

: リビングには、もともと持っていたアンティークのサイドボードを。壁付けのシェルフは、家を建てる際、見つけてきたもの。家族の思い出をいろいろ飾っています。

: ドアノブも、いろんなものを集めてきました。トイレには6角形。握りやすいです。

: リビングで空いていた壁はココだけ（笑）なんとか、ここに入るようにサイズを測って選んだのがこのキャビネットです。

: キャビネットの中には家族の写真におもちゃ、トロフィーやフィギアなどなど･･･どんなものでも、この中に入れれば、全てが宝物です。

: Handleオリジナルシャンデリアの記念すべき第1号！シェードを季節に合わせて取り替えています。

今まで家具屋として、新築中のお客様とお話をしている時、いつも思っているのが「間取りを決める前に、必要な家具を決めた方がいいお家が建てれるのに…」と言うこと。

間取りを先に決めてしまうと、その間取りに合わせたサイズの家具しか入れられないので、家族の数が多いのに、小さいテーブルしか入らなかったり、テレビボードを置く場所がなかったりという方がとても多いんです。

私たちが思っている家づくりは、生活スタイルやライフスタイルに合わせた家具を選んで、その家具に合わせながら作りあげていく家。
今回、このお家も、全て家具や照明を先に決め、それに合わせて図面を描いていきました。ぜひ、これから新築やリフォームをされる方は、イメージぴったりの素敵なお家に仕上げて欲しいなと思っています。

コンサバトリーが欲しかったのですが、難しかったので、コンサバトリー風のお部屋を。
もともと本が多いので、大きな本棚を作りました。

: ベッドはもともと使っていたものを。真ん中にはナイトテーブル代わりに小さなコーヒーテーブルを。

: サイドボードの上にアンティークのドイリーを敷いてアクセサリー類をプレスドグラスのケーキスタンドに乗せています。真鍮のフォトスタンドに、家族の写真を入れています。

寝室には、形のキレイな大きめのマホガニー材のサイドボードを入れました。とても迫力があって素敵。寝室の雰囲気作りに一役買ってくれています。

: 洗面所の壁の色はリビングと同じロイヤルミルクティーで優しい雰囲気に。

: 階段の踊り場には、壁付けのブラケット。夜、階段を上がる時、キラキラしてキレイです。

: 本棚のあるお部屋とリビングの間仕切りには、大好きなフランスの編み座のイスを。床は麻タイルです。

トイレのドアには、ステンドグラスを入れました。キラキラ光ってキレイなんです。

キッチンの床は、アンティークのテラコッタ。夏は涼しく、冬は人肌程度にあたたかいので、気に入っています。

寝室のベッドサイドには、パーソナルチェアを。ネストテーブルを置いて、夜の読書を楽しみます。

水野友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

アンティーク家具Handle
（水野商品館株式会社）

1903年創業

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