オーク材のドレッシングチェストは、アンティーク家具の中でもスタンダードアイテム。買い付けに行っても、状態さえこだわらなければ数を見つけることが出来ます。
それは、それだけたくさんのお家で使われていた、生活になくてはならない必須アイテムだったと言うことの証明なんだろうな・・・。
そんなドレッサーの基本の形は、チェスト(整理ダンス)の上にミラーが乗っているもの。なので、スツールなどに座って使う日本のドレッサーとはイメージがちょっと違うんです。
「足が入る場所がないんだけれど、どうやって座るの?」と聞いた私にディーラーから返ってきた答えは「立ったまま使うんだよ」・・・なるほど!(笑)
どうやら、座ってゆっくりお化粧というより、立ったままパパッと!と言う感じの使い方が正しいらしく、どちらかと言うと、収納の上に鏡が付いている合理的な家具だったのかも。
そう思った時、それまで私にとって女子力たっぷりのイメージだったドレッサーの印象がゴロリと変わって、収納に鏡が付いた合理的でものすごく便利な家具になりました。
鏡のおかげでお部屋を広く見せてくれる効果もあるし、しかも、この時代のミラーは、今のものと比べものにならないくらい分厚いので、鏡の周りをキレイにカッティングされているものが多く、映し出すものも美しいんです。
本来、ヴィクトリアンベッドルームを作るのにお揃いのデザインで作られた、チェストやワードローブ、がまれに見つかる時もあるんです。(ウォッシュスタンドも本当はセットのハズだけれど、これだけは見つけたことがありません)
いろんなタイプのものがあるんだけれど、お家になくてはならなかった家具「ドレッシングチェスト」は、時代を経た今でも、ずっと変わらないデザインで輝き続けています。
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英国スタイルのドレッシングチェスト
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
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