ドレッシングチェストとは、日本で言う鏡台=ドレッサーのことです。
ちなみに「ドレッサー」と言うと、英語では「ドレッシングするための家具」と言う意味で、キャビネットなどにオープンの飾り棚がついたものを指すから、ちょっとイメージが違うんです。
もともと、ドレッシングチェストはドレッシングテーブルでした。と言うのも、お化粧する習慣が昔からあったイギリスでは、化粧室に小さなテーブルを置いて、その上にトイレットミラーと呼ばれる鏡を置いて使ってたんです。
でも、テーブルには収納がないので、収納力のあるチェストの上にミラーをのせて使うようになり、さらに、別々だったミラーとチェストを、固定して一体型の形にしたもの。それが、ドレッシングチェスト=鏡台です。
この鏡台って、個人的には思い入れの強い家具。
家具屋に嫁に来て、嫁入り道具に鏡台が必要だと言うことを初めて知ったので、母から「絶対に必要」と鏡台を持たされた時には、「使わないのに、なぜ?」と、どうしても納得いかなかったんです。
でも、半ば強制的に持たされたドレッシングチェストは、お嫁に来てから、なくてはならない家具になりました。
もちろん、女子力の低い私にとって、ここに座ってお化粧をすることなんて、今まで一度もないのですが(笑)引き出しだけは特別!こんなに大切な引き出しって、ここ以外はありえない!と思えるくらい、大切なんです。
と言うのも、なんとなく鏡台は「女性の場所」。だから、鏡台の引き出しって、女性だけの大切な場所って感じがして、男性は開けにくいんですよね・・・
結婚してすべての家具が主人との共有になっても、「鏡台」だけは私だけのもの。だから、私の大切なものは、全て鏡台の引き出しの中に入っています。
例えば貴金属だったり、日記帳だったり、へそくりだったり(笑)
そんな女性だけの家具。引き出したっぷりの収納を兼ねたものから、デスクになるものまで、デザインもいろいろあって、自分だけの使い方で便利に使えます。
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アンティークのドレッシングチェスト
- 水野 友紀子
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
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