アンティーク部屋|Handleオーナー水野邸
- 水野 友紀子

アンティークショップを始めて気が付けば20年。この20年の間に、わが家も子どもが成長し、私達の目も肥え、家具の使い方も変化してきました。
今回、ハンドルスタイルブックを作るに当たって、カメラマンの福田さんに素敵な写真をたくさん撮ってもらったので、古い倉庫をリノベーションした築70年以上のわが家をご紹介します。
築50年以上の古い倉庫をリノベーション

アンティーク家具のお店を作りたいな・・・と思って場所を探していた時に急に気になったのは、もう使っていない築50年以上の古い倉庫でした。
中に入って天井を見上げたら、主人が小さい頃に遊んでいた、板とロープで作ったブランコを発見!
ブランコがぶら下がっていたのは、合掌造りで出来ていた倉庫を支える立派な梁でした。
「この梁を活かしたい!」と同時に思った私達。
新築の建物より、リノベーションした古い建物の方が私達らしいんじゃないかな?と思うようになり、1階をお店にすることを決めました。ちょうど長男が小学校に入学する時期と重なったこともあって、2階を自分たちの住まいにすることが急遽、決まりました(笑)

Handleの原点になった、思い入れの深い小さなお店ですが、手狭になってしまったので、さらに古いビルをリノベーションして移転したため、オープン当時に植えたオリーブだけが元気に育っています(笑)
地植えしたものはものすごく太い幹になり、初めての買い付けで見つけた、昔の洗濯機?洗濯物を入れてジャバジャバしていた器に入れたオリーブは、気分に合わせて場所を移動。
最近は、お花のお稽古で使うお花を育てるのが趣味になっていて、普通のお花屋さんに売っていない野山に咲く草を集めて育てています(笑)
それでは、家の中をご紹介します。
倉庫は合掌造りで作られていたので、柱や壁がなく、限られたスペースでも間取りが作りやすいことも決め手でした。
私たちの家作りの基本はインテリア。
間取りではなく先に家具を決め、家具に合わせて図面を描くという家具屋らしいインテリアを重視した家作りです。
生け花を飾るコンソールテーブルがある玄関

わが家の玄関扉を開けると、まず目に入ってくるのがコンソールテーブル。
撮影の日はなかったんですが、ここは私がお稽古で生けた生け花を飾る場所になっています。
実は、もともと玄関はとても狭くかったんですが、お店を移動させたことで、お店だった場所の一部を玄関にリノベーションしました。
写真で見ると、ちょうどコンソールが置いてある壁面部分が玄関が広くなったスペース。リノベーションするにあたって、どうしても欲しかったのが、憧れだった…コンソールテーブル!
なので、先にお気に入りのコンソールテーブルを探し出して、そのサイズに合わせて玄関を設計しました。

アンティーク家具屋になるまで、お恥ずかしながらコンソールテーブルなるものを知らなかった私(苦笑)全く興味がなかったコンソールテーブルですが、買い付けに行くと、まるで飾り棚のようにいろんな場所で使われているコンソールテーブルを見て、どうしても欲しくて仕方がなくなってしまいました。
「玄関を開けて一番最初に目に飛び込んでくる場所に、コンソールテーブルを置きたい!」と憧れながらずっと狭い玄関で暮らしていたので、玄関を広くすると決めた時に、まず頭に浮かんだのがコンソールテーブルでした。
倉庫の中に置いてあるコンソールテーブルは、もちろんどれも買い付けてきた私のお気に入り!ですが、その中から私が選んだお気に入りが足先がスペードフットになっている、テーパードレッグのコンソールでした。

1930年代に生まれたマホガニー材を使用したコンソールテーブルのセンター部分には、壺と麦穂を模したガーランドの彫刻。
年を重ねて目が肥えたことで、だんだんとマホガニー材のような高級木材を使ったアンティーク家具の美しさが分かるようになった私。
シンプルなデザインの内面からあふれ出る美しさが気に入って選んで、コンソールの大きさに合わせて壁面のサイズを決めました。
その後、決めたのが…壁の色。それまではブルー色だった玄関の壁の色を、マホガニー材の赤茶色に合わせてローズティー色にリペイントしました。

そして、コンソールの上には、フランス製の壁付けブラケットライトとエナメル絵具で描かれた1900年代のステンドグラスを設置。
実はこのブラケットライトは、最初のリノベーションをした際、どこかに付けたいな…と思って、ずっと手元においてあったもの。
日本にお嫁に来てから実に8年越しで取り付ける場所が決まりました!
コンソールの壁面に絵をかけるか、ステンドグラスにするかで悩んでいた私でしたが、ちょうどこの壁面の裏側をリノベーションした際、バックヤードにすることに。いわゆる物置きなので見えなくてもいいんですが、真っ暗すぎて明り取りの窓が欲しくなり、窓と絵画の役目を兼ねて、アンティークのステンドグラスを壁にはめ込みました。。
これがこれが、大成功☆夜になって点灯すると、ステンドグラス窓からの明かりと一緒に模様が浮かび上がって見えるし、壁付けブラケットライトとを灯すと、壁面に陰影ができてとてもドラマティック。
昼と夜では玄関の表情がまったく異なるので気に入っています。

靴を脱ぎ履きする土間の部分は、アンティークレンガを使っています。
広い面が上になるように使うと思うんですが、イギリスに買い付けに行った時に見たお家でこんな風に使っていたのを参考にして、細い面が上になるように貼ってみました。
ただ角度が違うだけなのに、角がとれたアンティークのレンガの上場がとても可愛らしくて個性的。すごく気に入っています。
玄関横の階段を上ると居住スペースに。階段の脇に大きなフックが欲しくて、ナンバリングが可愛い大きなアンティークのフックを設置。昔、イギリスの小学校で使われていたものです。
そして階段を上がりきる前に置いてあるのが、アンティークの階段バスケット。

昔の人と同じように、この中にジャガイモや玉ねぎを入れて使っています。
それでは、お部屋の中に案内します。
私の場所「キッチン」

階段に上がって扉を開けたところにキッチン。スペースが限られているので、一般的なシステムキッチンではサイズが全く合わず…(涙)
当時、天然木のオーダーキッチンを手掛けていたこともあって、限られたスペースの中で、私自身が一番効率よく動けるように考えて、コの字型のオリジナルキッチンを造りました。
とにかく広い作業台が欲しかったので、コンロを壁際にしてシンクを窓側に設置。おかげで、かなり狭いキッチンスペースですが広々と作業することが出来るので、とっても効率よく動けています。
少しでも広く見えるようにキッチンは木肌が白いメープル材を選び、全体を明るい色でまとめて、アクセントにタオル掛けや照明のスイッチなど、アンティークの小物を使いました。

シンクを照らすスポットライトは実用性を考えてシンプルなデザインのものをセレクトしたので、代わりにスイッチ部分をアンティークのトグルスイッチにしました。
かなり古いトグルスイッチは、つまみを上下に動かしてオン・オフするタイプ。夜になってスイッチを入れるのが楽しみです。

タオル掛けは1920年代のフランスのアンティーク。
これも初めてアンティークを買い付けに行った時に見つけて「いつか自宅を作った時に」と思って、大切にとっておいたもの。やっと出番がやってきました(笑)
丸いポコポコした形の挽き物細工が気に入っています。
水切りカゴはコントワールドファミーユのもの。実は、同じデザインのアンティークのものを妹が使っていて、すっごく憧れていたらコントワールドファミーユでアンティーク風のものを見つけて飛びつきました(大笑)

そして、キッチンで一番こだわった場所は…床!
いろいろ探して回って選んだのがフランスの古城で使われていたアンティークのテラコッタ。
古城を解体した際、流通したものを偶然、見つけたので、日本に連れて帰ってきましたが、届いた時にビックリするほど汚い!…いや、歴史をまとった藁や泥などがこびりついていたので、1枚ずつ丁寧に洗ってから敷き詰めました。
すっごく大変な作業だったけれど、いい思い出も出来たし、なにより風合いが最高☆めっちゃくちゃ気に入っています。

そして、キッチンのメイン照明が・・・ガラスコラムが入ったアンティークのシャンデリア。
リノベーション直後は、ここから吊るすシャンデリアが決まっていなくて…でも、せっかく梁を見せたくて天井を高くしたので、何か素敵なシャンデリアがないかなとずっと探していました。
かなり悩んでいた割に、一瞬でやって来ることが決まったこの子。その理由は・・・ガラスコラムが割れていたから(苦笑)
届いた時に、真ん中のガラスコラムが割れていて、商品としてはダメだったので、そのままわが家にやってくることに。
でも、今となっては、ほんのりパープル色のガラスビーズが入ったこの子は超お気に入りです。
休日の過ごし方

毎日、忙しすぎてあっという間に時間が経ってしまうんですが、何もない休日はキッチンで好きなものを作っています。
私にとって、お料理は化学の実験のようなもの(笑)実験が大好きな私は、特に小さい頃からお菓子作りが大好きでした。
上手く作れた時はもちろん、上手く作れなかった時
「一体、どこが悪かったのか?何がダメだったのか??どうすれば上手くいくんだろう???」
と、検証と考察を繰り返しています(大笑)

イギリスに買い付けに行くようになってから特に気に入っているのがスコーン。
買い付けを始めた頃は、日本でスコーンを販売しているお店が少なくて、クロテッドクリームもなかなか手に入らなかったんだけれど、最近は、いろんなお店でいろんなスコーンを見かけるようになりました。
私が一番好きなのは、ポワールさんのスコーン!この日もポワールさんに教えてもらったレシピで焼き上げました。
スコーンを好んで食べなかった主人も、V&A博物館のカフェでスコーンを食べてから大ハマり!(笑)
V&Aのものはもっと大きくて1個食べるだけでお腹がいっぱいになっちゃうサイズですが、ポワールさんのスコーンは日本人向けのサイズで食べやすい~
そして、こういう時に大活躍してくれるのがトリオ!お友達が遊びに来てくれた時も、トリオだと何も考えることなくお茶とお菓子を出すことが出来て、とっても便利なんです。
今回は、紅茶を美味しく飲める形のロイヤルアルバートを使って。女子力高めのデザインのトリオとスコーン、そしてクロテッドクリームを塗る時に使うスコーン用のナイフの持ち手はマザーオブパール!
これを使うだけで気分がすっごく上がります。

そしてもう一つ、休日には必ずやっていることが、お花を生けること。
好きなお花を選んで、自由に生けることが何より私の癒しの時間です。
小さい頃から、家には必ず母が生けたお花があったこともあり、お花がないと落ち着かない感じ(笑)
長男が生まれてからずっと通えなかった生け花教室にも通うようになり、日々、勉強中です。
ドローリーフテーブルのあるダイニング

食事の準備はもちろん、アイロンがけのような家事や、趣味の生け花やフラワーアレンジなど、いつも私が使うのが、このドローリーフテーブル。
アンティークの家具を知って、こんなに便利なテーブルがあることにビックリして、いつか使ってみたい!と憧れていたテーブルです。
天板の大きさをカンタンに3段階にサイズを変えることが出来るので、とっても便利なんです。

8年前から使い始めたのですが、あまりにも使い勝手がいいので驚いています。
部屋が狭いので、ふだんは天板を広げずコンパクトに。お花を生ける時など広く使いたいときは、簡単に伸ばしたり縮めたりすることができるので、必要に応じたサイズで使っています。
ちょうど8年前、わが家にやってきたばかりの時がコチラ↓

まだ小学生だった次男と保育園に通っていた末っ子(笑)
仲良く2人でピザを食べている時はコンパクトに。2人の食事だと、一番小さくした時がちょうどいいサイズです。

そして宿題をするときは、大きく広げて。
子どもでもカンタンにサイズ変更できるので、自分で勝手に大きさを変えて宿題をしていました。
今は末っ子が次男と同じように、天板を大きく広げてここで宿題をしています。
この頃と比べてちょっと様子が変わったのが、ウォールシェルフの下にペイントの家具を足したことです。

最近、テーブルの周りに教科書やカバンなどが散乱していることが気になっていた私。
ちょうど、主人が買い付けてきたペイント家具の中に、ウォールシェルフに似合いそうな色のペイントキャビネットを見つけたので、挿し色になるように足してみました。
お部屋の印象が一気に華やかになって、テーブル周りもスッキリ片付くようになったので、とても気に入っています。

子ども達も大きくなったし、ちょうど撮影もあったので、昨年、テーブルの天板を修復しました。
子ども達が小さい頃に付けた傷や輪じみなどは跡形もなく消えてピッカピカになって気持ちいい~☆
アンティークの家具は上質な素材が使われていて、塗装も自然素材なので、修復をしながら自分たちで育てていくことができることが一番の魅力だな・・・って実感しています。

ダイニングテーブルの上に吊るしたペンダントライトのシェードは1920年代のアンティークのグリーン色のホウロウ。
白い壁にパキッと映える色のシェードがいいな・・・と思ってフランスで見つけて連れて帰ってきました。
エジソン電球を合わせて使っています。
ダイニング脇のウェルシュドレッサー

ダイニングテーブルの脇に置いてあるのが、G-PLANのウェルシュドレッサーです。
飾る場所と収納場所が1つになったウェルシュドレッサーは、私が大好きなアンティークの家具の一つ!
リビングでももう一台、使っているんですが、日常生活で使うものを収納する場所が欲しくて、シンプルなデザインのG-PLANのものを選びました。
下の扉の中には、救急箱、アイロン、海外旅行の小物などを収納しています。
最近、ハマっているのが、ブルー&ホワイトのアンティーク陶磁器。
シノワズリスタイルのアンティークが好きになったので、ウィローパターンにもハマっています。

そして大好きなスタッフォードシャードッグ。私の中では何となく狛犬?のような存在(笑)
2匹の間にシュガーポットを置いて餌…ではなく、コインを入れています。

そして、少しずつ集めているトービージャグ。一つ一つの顔を見ているだけで、思わずクスッと笑ってしまうから好き!
花瓶としてはもちろん、ペン立てやお掃除用具を入れて使っています。
「大好き」を集めたリビング

家族が集まるリビングには、少しずつ集めたお気に入りのアンティーク家具と雑貨で今はいっぱいになりました。
まず、以前と大きく異なっているのがソファ。Handleのオリジナルソファ「Marie(マリー)」と入れ替えました。
座ると言うより「横になるためのソファ」というコンセプトで作ったので、奥行きが深くてソファというよりリビングベッドのような感じ(笑)
このソファに寝転がって、薪ストーブの炎を眺めながらテレビをつけたままで本を読む時間が私にとって一番、至福の時間です。

一番最初に買い付けに行った時に見つけた、1930年代のパイン材のキャビネット。
アンティーク家具屋を始めた頃は、この子みたいなナチュラルスタイルのアンティークしか目に入らなった私。
中は、私の普段使いのお洋服&カバン置き場に。引き出しにはアクセサリーや裁縫道具を入れています。
壁面のディスプレイ棚は、実はお揃いではなく別々に見つけたもの。まるでお揃いのようにサイズもピッタリだったので、一緒に組み合わせて使っています。
もともとは棚が4段でしたが、高さがあり過ぎて取り付けることが出来なかったので、1段分をカットして3段に。一番下の部分を同じようなデザインでカットするのに、主人はかなりてこずっていました。

いつも使うアクセサリーや時計は、すぐに使えるようにプレスドグラスのケーキスタンドの上に並べています。
最近、集めているフィギュリンを置いてみたら、まるでアクセサリーの見張り番に見える(笑)
じっくりのぞき込んでいるような姿に、毎朝、癒されています。

私はパールが大好き!母からもらったものや、親戚の形見分けにもらったパールのネックレスがたくさんあるので、ケーキスタンドの上に置いておいたんですが、ネックレスを置くと気づかない間に絡まっているので、何かいい方法がないかな…とずっと考えていました。
そんな時、見つけたのがコレ!一体何だと思います??実は、もともとはアンティークの天秤!
天秤のお皿の部分がなくなって、支柱だけになっていたものを、安く譲ってもらいました。
ここにネックレスをかけておくだけで、絡まないしディスプレイにも見えるみたいで気に入っています。

そして、ウォールシェルフと同じ壁に設置したのが、リノベーションして一番ハマッタ照明器具、壁付けシャンデリアです。
壁からの灯りがこんなに美しいとは、リノベーションするまで全く気付かなかった私。
1カ所だけでは満足出来ず…

リビングの壁面に設置して楽しんでいます。お昼と夜では見え方が違う所もポイント。
お昼は何もない壁面を彩るインテリアとして、夜は壁を照らす灯りの陰影がとても美しくて気に入っています。

電球のフィラメントが直接、目に入るととても眩しいので防ぐ目的と、デザイン性を兼ねたアンティークのシェード。
コンディションがなかなかいいものが見つからないので、買い付けの度に、常に探しています。

アンティーク家具屋を始めた頃は、ナチュラル系の家具にしか興味がなかった私ですが、あまりに人気があるのでわが家でもチャレンジしてみよう!と急に思い立ったアンティークがガラスキャビネット。
とは言え、リビングで空いていた壁はココだけだったので、この壁にピッタリ入るようにサイズを測って選んだのが1920年代生まれのマホガニー材の1枚扉のガラスキャビネットでした。

飾るものが何もないんだけれど…と思いましたが、子どもたちが自分の想い出のものを入れ始めてビックリ(笑)
キャビネットの中には家族の写真におもちゃ、トロフィーやフィギア、ホームランボールや乳歯入れなどなど・・・
見る人にとってはガラクタを集めただけですが、家族にとっては全てが宝物です。
夫婦の時間

小学校から同級生の主人の家具屋を結婚してから手伝うようになった私。当時は月曜日から金曜日までは研究室で実験し、土日はお店に出てお客様をご案内するという日が続いて休みもなかったので、夫婦の会話は家に帰った後、夜中だけでした。
今も同じお店で働いてはいますが、PCに向かって仕事していることが多い私と、倉庫で家具の修復を行っていることが多い主人が仕事の話をするのは、家に帰って来てからがほとんど。
2人ともお酒があまり飲めず、スイーツ好きなので、お茶を飲みながらおやつを食べてお喋りすることが多いです。
もともとはナチュラル系のアンティーク家具に魅了され、アンティーク家具屋になった私達。ですが、いろんなアンティーク家具を見るうちにドンドン目が超えてしまって、いろんなアンティーク家具が使いたくなってしまいました(笑)

例えばリビングで使っているネストテーブル。初めてアンティークのネストテーブルを見た時、こんなに便利なテーブルがあることにビックリしてしまった私。
普段はテーブルの下に小さなテーブルが2台収納されているので、来客の時は横並びに並べて大きなテーブルとして使うし、ソファで寝転がる時には1個だけ引っ張り出してソファの真横に置いて使ったり…と、実際に使うことによっていろんな使い方が出来てとっても便利だというコトが分かりました。

お客様のお家で見て、欲しくて欲しくて仕方がなくなったのが、ミラーバックサイドボード。
和室でさりげなく使われていたのを見て、めっちゃくちゃ憧れだったアンティーク家具ですが、次男が大学に行ったタイミングで、リビングに入れてみたら…カッコイイ~!
鏡に太陽の光がキラッと反射して、お部屋も明るく見せてくれるし、リビングの雑多なものをたっぷり収納してくれるので私のお気に入りです。
隣には、アンティーク家具の王道、ツイスト足のオケージョナルテーブルを。いろんな場所に運んで使えるオケージョナルの上に、普段は読書灯として使うテーブルシャンデリアを置いています。

ミラーバックサイドボードの上はキャンドル置き場。直接、置くことが出来ないので、シルバープレートのトレイの上に乗せて使っています。
プレスドグラスの花器には季節の花を。ただ挿すだけでおしゃれに見えるから助かる~(笑)
リビング脇の仕事スペース

リビング脇に置いてある1930年代のデスクが私の仕事場。毎日、ここに座って仕事しています。
デスクランプはアングルポイズ。私はアングルポイズが大好きで、見つける度に連れて帰って来ていたんですが、もう、ほとんど見つけることが出来なくなってしまったので残念。
今は、一人で使っているデスクですが、子ども達が小さいときには、椅子を2脚置いて並んで遊ぶ?スペースになっていました。

幅が1m50cmあるので、2人が椅子を並べても余裕。当時から何も変わっていませんが、比べてみるとカーテンが違うのが分かると思います。
インテリアにおける布もの力は大きい!と思っている私は、季節や気分に合わせてカーテンやソファのカバーを交換して楽しんでいます。

ちなみに、私がこのデスクを気に入ったのは・・・脚!ポコポコっとした挽き物細工の脚とブラック色のペイントがスゴク気に入っています。
組合わせている椅子は、アーコールのフープバックチェア。
こんな風に、わが家ではトータルコーディネートしようと思いながらアンティーク家具を配置したことはなく、なんとなく似合うかな?とか好きだな・・・で組み合わせることが多いんです。
木材の種類やトーンがそろっていなくても、不思議と部屋の雰囲気がまとまって見えるところがアンティークのスゴサだな・・・って感じています。

デスクの後ろに置いてあるのが、オールドパイン材の白いアンティークチェスト。もともとはウォッシュスタンドとして使われていたものだと思うので、白とブルーのすっごく可愛いアンティークタイルが貼ってある所が超お気に入りです。
陶磁器の取っ手も白とブルーでめっちゃくちゃ爽やか。日常使いの洋服や下着が全部入っているので、リビングで洗濯物を畳んですぐに収納出来て超便利!ズボラな私にはなくてはならないリビングチェストです。
こんな風にわが家のアンティーク家具は素材もいろいろ。パイン、マホガニー、ウォールナット、オークなどなど、いろんな木材を使ってみたい私は、木材にこだわることなく組み合わせていますが、違和感がありません。
コンサバトリー

チェストの壁の裏側は、コンサバトリーになっています。
本当は屋外にしたかったんですが、なかなかムズカしかったので、キッチンと同じくアンティークのテラコッタタイルを敷いてコンサバトリー風のお部屋に。
もともと本屋雑誌が多いので、全部が収納できるように大きな本棚を造作で作りました。
冬の間は、ここがサンルームになって洗濯も干せて便利です。
ベッドルーム

そして寝室。大きな梁を活かして吹き抜けになっているので開放的でこの部屋にはリビングからのドアが2つ付いていて、どちらからも出入りできるようになっています。
本当は、真ん中で仕切って子ども部屋にする予定でしたが、子ども部屋にすることもなく巣立ってしまったので(笑)ダブルベッドを2台置いたまま、そのまま寝室として使っています。

ベッド脇に置いてあるのは、マホガニー材を使用した1940年代のサイドボード。
このタイプのサイドボードは到着するたびにすぐにお嫁に行ってしまう超人気モノ☆
人気のヒミツを知りたくて、何を入れる予定もなく、とりあえず寝室に運んでみました(笑)
床に置かれている左の大きなカゴはアンティークのランドリーボックス。中にデニムを入れています。

何かを入れようと決めていたわけではなかったので、お部屋の中に入れた直後は空っぽのまま置いてあっただけ(笑)
でも、お部屋に中に入れると人気があることがすぐにわかるくらい、入れる前と入れた後で、お部屋の雰囲気が全然違う~!!
木目の美しさはもちろん、肌触りもすごくいいので気付くと手で触っています(笑)

サイドボードがあまりにもよかったので、同じ雰囲気のマホガニー材のサイドチェストをベッドとベッドの間に入れてナイトテーブルとして使っています。
ちなみにベッドは結婚した時に購入したパイン材の天然木のベッド。木材も色も全然違うけれど、お互いが尊重しあっていい感じに似合っています。

そして、この子が私がアンティーク家具屋になるきっかけになったチャーチチェア。
この素朴な椅子との出会いで、今があります。
アンティークのいい所はいっぱいありますが、やっぱり一番は、修復すればまたピカピカになるところ!
自分たちが実際に使ってみないことには良さを伝えることも出来ないから、まずは自分たちで使ってみよう!と、少しずつ好きなものを集めて少しずつ足していますが、どうしてもお店の家具が足りなくなった時には、まれに次の人に受け継いでもらうよう、ピカピカに修復して送り出しています。
そう思うと、私はアンティーク家具の歴史の一部に参加させてもらっているんだな・・・という気がします。
今まで、大切に使われてきたものを私が使い、また修復して次に大切にしてもらう人につなぐ…
こんな風にステキな出会いに感謝しながら、これからもたくさんのアンティークをご紹介していきたいと思います。
Handle 水野友紀子
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
【店舗&倉庫】
〒910-0019 福井市春山2-9-13
【南青山オフィス】
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古物商 福井県公安委員会許可
第521010008980号
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