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ヴィクトリアン様式とは?英国アンティーク最高峰の家具の特徴とコーディネート術

- 水野 友紀子
ビクトリア様式とは、イギリスが最も栄えていた1837年~1901年のビクトリア女王の治政時代に流行したインテリア様式のことです。
ゴシックやバロックなど、過去の伝統的なデザインを自由に組み合わせた豪華で装飾的なデザインが特徴のビクトリアン様式の歴史からコーディネート方法まで、分かりやすくお話します。
Handle 水野 友紀子
ヴィクトリアン様式とは
ヴィクトリアン様式とは、ヴィクトリア女王の統治下時代(1837年~1901年)に花開いた建築や家具インテリアスタイルのことです。
当時のイギリスは最も栄えていた大英帝国時代。世界中からいろんな美しいものや技術が集まったことで、一つの統一デザインではなく、いろんな様式をミックスさせた折衷様式(Electicエレクティックデザイン)ビクトリア様式が誕生しました。
ゴシック、ジャコビアン、ロココ、ルネサンス、クイーンアン・・・などなど、過去の伝統的な家具の様式の「良いところ」をリバイバルし、組み合わせてパワーアップさせたエネルギー溢れる豪華絢爛なビクトリアン様式。
当時、産業革命によって地方の人々がロンドンなどの都会へと移り住んだことで、狭いアパートでも使えるコンパクトなサイズの家具が多い所も特徴です。
同じように居住空間がそれほど広くない日本のお家でも使いやすく、気軽に楽しめるサイズというところも人気のヒミツです。
ヴィクトリアン様式の 特徴
折衷デザインのヴィクトリアン様式。分かりやすく特徴をまとめてみました。
01 豪華な折衷デザイン
一番の特徴は、過去の様式を組合わせて造り出した折衷デザイン。
マホガニー材やウォールナット材などの高級な木材に、繊細な彫刻を施し、女王の時代らしく優雅で柔らかな曲線が多く使われた豪華絢爛で華やかな見た目が特徴的です。
02 コンパクトなサイズ
産業革命が進んだことで、地方から都会に出てきて生活をする若者たちが急増しました。
田舎の広いお家とは異なり、都会の狭いアパートで生活する人たちのためにサイズダウンされた家具がたくさん造られました。
機能的でサイズが小ぶりな家具は、日本のお家でも使いやすいと人気です。
03 座り心地

この時代、椅子やセティ(長椅子)の座面に、クッションや厚みのある張地が使われるようになり、掛け心地が重視されるようになりました。
曲線が美しく、たっぷり彫刻を施した華やかで芸術性の高い、掛け心地がいい椅子を置いたサロンにお客様を招き、アフタヌーンティーを楽しむことがステータスになりました。
ヴィクトリアン様式の 家具
これまでHandleに届いた、重厚で華やかなヴィクトリアン様式の代表的なアイテムをご紹介します。
Item.1椅子
この時代に流行したマホガニーやウォルナットなどの高級木材を使用して、装飾的で優雅な椅子が造られました。
背もたれが風船のように丸いバルーンバックチェアや、象嵌や透かし彫りなど繊細な装飾が美しい椅子は、主にサロンや応接間など、お客様を招く部屋で使われました。
Item.2 セティ
座面にクッションが入ったことで、心地よく座れるようになったヴィクトリアン様式のセティ。
背もたれには象嵌や透かし彫りなど、繊細な装飾が入ったものが多く、掛け心地はもちろん、目で見ても楽しめる椅子としてサロンやドローイングルームで使われました。
ボタンダウンのチェスターフィールドもビクトリアン様式の代表です。
Item.3 ウォッシュスタンド
今では使われることがない、昔の洗面台「ウォッシュスタンド」。
贅沢な素材を使いつつ、機能性やデザイン性にこだわったウォッシュスタンドは、「ビクトリアンベッドルームスイート」の必須アイテムとして、ワードローブ、チェストとともに富裕層の間で普及しました。
Item.4 ホワットノット
ホワットノット(Whatnot)とはヴィクトリアン期に流行した
オープンシェルフタイプの飾り棚のことです。
「なにを置いてもいい家具」というところから名前が付いたオープンタイプのディスプレイ棚は、美しいデザインのものが多く、何も飾らなくても絵になる家具です。
Item.5ダヴェンポートデスク
ギロー商会がダヴェンポート大尉のために製作したのが始まりと言われる
ダベンポートデスク。
コンパクトな割に収納力があるので、ヴィクトリアン期の貴族の女性が手紙を書くための家具として大流行しました。
Item.6パーラーキャビネット
お客様を迎えるパーラーに置いて使われた豪華なパーラーキャビネット。
今では造ろうと思っても造ることが出来ない、高級な木材が使われた、最上級の職人技が光る芸術作品です。
ヴィクトリア女王のおはなし・・・
1819年に生まれ、1837年に18歳という若さでイギリス女王に即位したヴィクトリア女王。1901年に亡くなるまで63年にわたって国を治めました。
ヴィクトリア女王の長い在位期間中、イギリスでは産業の発展が進み、鉄道や都市の整備など人々の暮らしが大きく変化!
大英帝国が世界へ勢力を広げた時代だったこともあり、英国歴史の中で最も印象深い時代として知られています。
ヴィクトリア女王の名前は政治だけでなく、文化や暮らしにも大きな影響を与えました。
夫のアルバート公との暮らし方は英国国民みんなの憧れ!現代のインフルエンサーのような存在で、おしどり夫婦の生活はたくさんの人に影響を与えました。
その1つがクリスマスツリー☆
ドイツ生まれのアルバート公が、故郷を懐かしんでウィンザー城に持ち込んだ大きな木。
家族みんなで囲んで、美しく飾りつけている様子が1848年の新聞「ロンドンニュース」に掲載されたことで、英国国民たちが真似をしたことで、現在のようなクリスマスツリーが定番になりました。
影響力が大きかったビクトリア女王の時代に生まれた建築や家具などのインテリアは、イギリスの繁栄と美意識を象徴する存在として、今もアンティークの世界で高い人気を誇っています。
ヴィクトリアン様式の部屋
ヴィクトリアン様式のアンティーク家具や椅子を使ってコーディネートしたお部屋をご紹介します。
ROOM01 リビング
ヴィクトリアン様式らしい「重厚な木の色」と「華やかな装飾」を、上品にまとめた優雅なサロンをイメージしたコーディネートです。
ヴィクトリアン様式を代表するバルーンバックチェアとセティ、そして豪華なパーラーキャビネットで一気にヴィクトリアンの世界にタイムスリップしたような気分に。
ティーポットに紅茶を淹れて、ヴィクトリアン気分の優雅なティータイムが楽しめます。
ROOM02 ダイニング
ヴィクトリアン様式らしい「重厚感」と「華やかさ」を存分に味わえるダイニングルームをコーディネートしました。
豪華なパーラーキャビネットを主役に、ダイニングテーブルに贅沢に合わせたのはバルーンバックチェアと装飾が美しいヴィクトリアンチェア。
普段の食事も、こんな豪華なダイニングルームで頂くだけで、毎日がパーティー気分デス(笑)
ROOM03 寝室
ドレッサーとサロンチェアが主役の寝室をコーディネートしました。
ヴィクトリア時代、女性の社会的地位の変化とともに、プライベート空間が尊重されるようになったことで、寝室は自分だけの特別な空間となり、ドレッサーは時代を象徴する家具になりました。
ヴィクトリアン様式の優雅な雰囲気の中で、自分だけの特別な時間が楽しめる寝室です。

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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
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古物商 福井県公安委員会許可
第521010008980号
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