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フランス貴族が愛したアンティーク花器「ジャルディニエール」とは?

- 水野 友紀子
ジャルディニエール(Jardinière)
なんだかムズカシイ名前で何度、覚えようと思ってもなかなか覚えられないジャルディニエール(Jardinière)とは、18世紀末に誕生した大きなテーブルやコンソール、チェストの上を華やかに彩る装飾的な花器のことです。
ジャルディニエールの誕生
フランス語で「庭師」や「プランター」という意味を持つ名前が付けられたジャルディニエールが誕生した当時、フランスの上流階級のディナーパーティでは、大きなテーブルの中央を季節の花々で華やかに飾るのがステータスでした。
でも、背が高い花瓶にお花を生けると向かいに座っている人の顔が見えず、食事の時間の会話を大切にするフランス貴族たちの間では「これじゃあ楽しくおしゃべりができない!」(汗)と不満が。
そこで誕生したのが、背が低く横に広がるデザインの花器「ジャルディニエール」でした。
19世紀に入ると当時ステータスだった温室庭園(オランジェリー)で育てた球根植物や小さめの鉢植えをジャルディニエールに入れて部屋の中で咲かせることが大人気に!
フランス貴族の間では、お家の中に小さな庭園を持ち込むという優雅なディスプレイが誕生しました。
さらに19世紀後半になると、単なる花瓶ではなく「家の格を示すアイコン」的存在になったジャルディニエール。
晩餐会が開かれる際、テーブルの中央に置いて、一番手に入りにくい珍しい品種の花や自慢の温室で育った植物をいけて「どう?素敵でしょう?」とゲストに自慢するための最高の演出必須アイテムとして大人気でした。
ジャルディニエールの使い方
フランス貴族のように晩餐会で使うのはもちろん、現代でもいろんな使い方で楽しめるジャルディニエール。
自分流の使い方で、美しいアンティークの器を日々の生活に取り入れてみましょう。
お花を生ける
生花はもちろん、ドライフラワーやアーティフィシャルフラワーをふんわり飾ると一気に華やかになります。
そのままディスプレイ
重厚感のあるメタルや脚付きの優美なフォルムは、何も入れずにコンソールやチェストの上に置いておくだけでも絵になります。
季節のポプリを入れて
お気に入りのポプリを忍ばせて、香りを楽しむトレイとして使うのも素敵です。
ジャルディニエールのうらばなし
古いアンティークのジャルディニエールは、シルバープレートやブロンズなどの重厚な金属で出来ている装飾の内側に、ガラスや亜鉛などの金属できたインナーが入った二重構造になっているものを見つけることが出来ます。
これは、当時の金属加工技術では繊細な浮き彫り彫刻を施した外側の本体から水が漏れてしまうのが悩みの一つ。
また、生け花の水が豪華な金属装飾を錆びさせてしまう危険もあったので、職人さんたちは「外側は美しさを追求する装飾カバー」と「内側は水をしっかり受け止めるインナー」という風に分けて作ったものです。ぜひチェックしてみて下さい。
Handle 水野友紀子

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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
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