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18世紀から愛される英国アンティークのトビージャグ
- 水野 友紀子
トビージャグ(Toby・Jug)
見た人みんなを惹きつけちゃうくらいインパクトが強い、人の形をしたアンティークの「トビージャグ」。
トービージャグやフィルポットとも呼ばれるトビージャグとは、18世紀から英国の陶磁器の街、スタッフォードシャーで作られているビールジャグのことです。
もともとはビールを飲むためのビールジョッキとして作られたんですが、その形はビールが入ったマグを持っている男性(笑)
モデルになったとされる人物がいるんですが、1761年に発表されたイングランドの歌「The Brown Jug」の中に出てくるToby Fillpotという説と、シェークスピアの12夜に出てくるToby Belchという説、2つがあるようです。
・・・が、どちらも伝説の酒飲み男。しかも偶然にも2人とも名前がToby(トビー)!と言うことで、トビージャグと呼ばれるようになったようです。
インパクトが強すぎるビールジョッキは、当時の英国で大流行☆
でも・・・日常使いのビールジョッキとしては、さすがに使いにくかったのかな??ジョッキ以外に、ジャグやミルクピッチャーが作られるようになりました。
その後、ロイヤルドルトンがトビージョッキシリーズを発表☆
いろんな人をモチーフにしたトビージャグを作ったことで、大人気になりました。特に、人気なのが小説「宝島」の登場人物をモチーフにしたもの。
その後、エルビスプレスリーやシャーロックホームズなどを模ったトビージャグを次々に発表し、あまりの存在感が大きなトビージャグは、世界中のコレクターの心を鷲掴みにしています(笑)
今までも買い付けに行くたびに、たまに見かけることがあったんですが、あまりにインパクトが強くて・・・いや、強すぎて(笑)気になりながらも連れて帰って来ることがなかった私。
ですが、思い切って連れて帰って来てからは、なくてはならない存在になりましたが、先日、NHKで放送された「英国スペシャル」の中で、フローリストさんが、トビージャグにお花を生けていて大興奮☆
私も同じように花器として使っていこうと思います。
ちなみに、全て一つ一つ、手作業で作られた手作りのものなので、同じものが見つかったとしても、顔の表情が一つ一つ違うところもポイント☆です。
愛嬌たっぷりの表情に癒されるトビージャグと一緒に、アンティーク生活を始めてみませんか?
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
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第521010008980号
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