前回、新築の際、私がオススメするNo.1の家具が、ダイニングテーブルとイスだというお話をしました。
でも、ご新築やリフォーム中のお客様が、ダイニングテーブル以上に重要視して、長い時間をかけて選ぶ家具があります。
それが・・・ソファ!
特に、ソファを重要視されるのは、女性より男性!
他のことに全く興味がなくても、ソファだけには、ものすごくこだわりを持つ方が多いんです。
確かに、新しいお家が出来て、リビングで大きなソファに座りながら、自分だけのゆったりした時間を過ごすって憧れですよね~
でも、実は私は、ソファをそれほど重要視していません!(笑)
というのも・・・ソファって、想像しているよりサイズが大きい!!
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新築やリフォームする方への家具選びのアドバイス ソファ編
- 水野 友紀子
探している間は、ソファに座ってくつろいでいることしか頭の中にないし、広いお店の中でソファを見ていても、実際に自分の家に入れた時のサイズ感がピンっとこないんです。
お部屋をイメージできるようショールーミング化してあるお店でも、天井高がお部屋サイズではなく、お店サイズのままで天井が高い場合が多いので、それほど圧迫感を感じません。
ところが、図面上で大きさを確認せず、お部屋の中にソファを入れると・・・大き過ぎる~!という方が多々。
だって、ゆったり座って時間が過ごせるソファのサイズは、シングルベッドと同じサイズ。ベッドがリビングのド真ん中にドーンと置いてあることをイメージすると・・・やっぱり大きいですよね。
逆に、お部屋が狭くならないようにと、小さいサイズのソファを購入するのは、もっとダメ!
掛け心地が悪いソファは、結局、使わずにソファの上が物置になってしまうんです。
ちょっと話を変えますが、私が婚礼家具を販売していた時、よくあった家具選びでのトラブルは、いつもソファでした(笑)
当時、私が婚礼の際、必要だとオススメしていた家具が
1.ダイニングテーブル(座卓でもOK)
2.食器棚
3.整理ダンス(チェスト)
4.洋服ダンス(ワードローブ)
5.ドレッサー
の5点。今と違って、ご両親からお嫁入されるお嬢様へのプレゼントだったので、女性として必要な5つの家具を、ずっと使える上質なもので揃えて頂きたいとお話していました。
ところが!!ここで、大抵、ジャマをするのが・・・彼氏(笑)
「テーブルよりも、ソファが欲しい。ご飯はソファに座って食べればいい」
という、いかにも男性的な考え方(汗)
もちろん、ご結婚される際、ご新築であれば、そのお家に合わせてソファを提案しましたが、賃貸の場合は、何があっても・・・NO!
嫌われてもいいので、販売することを拒んでいました。
というのも、男性が「ソファでくつろぎたい」という言葉を言い換えると、「ソファに寝転がってゴロゴロしたい」という意味。
賃貸物件のお部屋に入るソファのサイズは、大抵、コンパクトな2人掛けサイズなので、寝転がって足を伸ばすことは不可能だし、奥行きも浅いものが多いので、ちゃんと座ってくつろげることもないんです。
結局、ソファの上が洗濯物やお洋服などのもの置き場になっていて、実際には、ソファの座面を背もたれに、床に体育座りをして過ごしている方がめちゃくちゃ多かったんです(笑)
これを読みながら「そう!そう!」と思っている方も多いはず!
しかも、コンパクトサイズのソファを購入された方は、大抵、新築される際に、大きなソファに買い替える方がほとんど!
なので、「結婚する時、ソファをは購入するのをガマンして、新築する時に、大きくて寝ころべるソファを購入してください」というのが私の持論でした。
先ほどもお話ししましたが、結局、ソファでくつろぐ=寝転がってゴロゴロするのがほとんど。
なので、ソファを選ぶ際は、中途半端なサイズを選ぶのではなく、必ず、寝ころぶことが出来るサイズを選ぶようにしましょう。
そのためには、重要なのは・・・奥行き!
ついつい、幅ばかりを気にしてしまいがちですが、まずはソファの奥行をチェックするようにしましょう。奥行きがないソファは、どんなに掛け心地がいいクッションが使われていたとしても、寝転がった時に狭かったり、前のめりになってしまうため、リラックスできません!
座クッション部分の奥行が70㎝前後あるものを意識して選ぶようにしましょう。幅は、お部屋が広ければ、どれだけ広くて構わないので、搬入経路を考えて、搬入できる範囲で大きなものを選ぶようにしてください。
とは言え、「お部屋が狭くて、そんなに大きなサイズのソファを置くことが出来ない」と思っている方、大丈夫です!
その場合は、中途半端に小さなソファを選ぶのではなく、1人掛けのソファ,パーソナルチェアがオススメです。
日本では、あまり一人掛けのソファを使うことがないんですが、ヨーロッパ、特にイギリスでは、大抵のお家にパーソナルチェアと呼ばれる一人掛けのソファが置いてあります。
ロンドンなどの都心部は、お部屋が狭いので、むしろ日本で使われているような大きなソファよりも、各々が好きなデザインのパーソナルチェアを使っていることが多いんです。
しっかり体を包み込んでくれて、リラックスできるパーソナルチェアに、足を伸ばすためのスツールやオットマンを組み合わせたスタイルの方が、お部屋も広々と使えて、移動もラク。それでいて、お行儀よく座りながらもリラックスできる・・・
これから、ソファを選ぼうと思っている方、まずは、ベッドを置いても余裕があるお部屋であることを確認しましょう!
そして、余裕がないお部屋であれば、パーソナルチェアを使ってリラックスすることを考えることをオススメします!!
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
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