【イギリスさんぽ】2000年の歴史「チェスター大聖堂」

水野友紀子
水野 友紀子
ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂

以前、チューダー様式の街並みChester チェスターをご紹介しましたが、その時、紹介しきれなかった場所「チェスター大聖堂」をお散歩しようと思います。

Chester Town Hall(市庁舎)の正面に見える、この建物がチェスター大聖堂です。 大聖堂の多くは、砂岩で作られていますが、ここは赤い砂岩。

ちょっと赤く見える建物が印象的なんですが、この赤い岩は、この地域一帯で産出されるそうです。なので、大規模な建築物によく使用されているので、赤い建物が多いようです。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の外観

チェスター大聖堂は、ローマ軍による城壁建設以来、約2000年の歴史をもつ、チェスターのシンボルとして中心に位置する聖堂です。

起源は先史時代のドルイド寺院?までさかのぼるらしいのですが、歴史に無知な私には・・・(大汗)
現在の基盤は10世紀頃にサクソン人により建設されたベネディクト派の修道院で、1250年頃からノルマン人によってゴシック様式の聖堂が建設され始め、約300年の時間をかけて1540年頃に完成しました。

ところが!完成直後の宗教改革によって・・・修道院は解散(涙)

でも、チェスター主教区の大聖堂として存続することになり、増改築を繰り返したことによって、ノルマン様式、ネオゴシック様式など、いろんな様式が入り混じる建物になりました(笑)

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂のゴシック調の扉

入り口は・・・めちゃくちゃゴシック!(笑)

以前は、建物の中の見学は有料だったようですが、現在は無料。
ドネーション制になっているので、£3の寄付を募る募金箱が置いてあります。もちろん、みんな寄付をしているので、ちゃんと募金して中に入りましょう!!

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、修道士の食堂として使われていたカフェ

まずご紹介したいのがココ!
すっごく天井の高いカフェなんですが、実は、13世紀に修道士の食堂として実際に使われていた場所。

昔の人は、ココで、何を思いながらゴハンを食べていたんだろう・・・なんて、キレイなステンドグラスを眺めながらお茶を楽しむことが出来ます。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂のクリスマスディスプレイのステンドグラス

ちょうど、クリスマスの前に訪れたので、ステンドグラスの前には可愛いディスプレイ。
見ているだけで癒されるんですよね~

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の現代的なデザインのステンドグラス

チェスター大聖堂はステンドグラスがたくさんあって、見どころになっています。

このステンドは、ちょっと現代的なデザイン。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂のステンドグラス

それはそれはキレイ☆ステンド好きの私にとってはたまらないんですが、大体、19世紀から20世紀に作られたものらしいので、この建物の歴史を考えると・・・まだまだ若造デス(笑)

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂のステンドグラス

何も描かれていないのかと思ったんだけれど、よーーーく見ると、細かいお花の柄のステンド。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂のステンドグラス

伝統的なステンドグラスの柄。目線を下に下すと・・・

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の内観

こんな感じ。ここは身廊になっています。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂のパイプオルガン

目線を変えると・・・パイプオルガンの正面

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂のパイプオルガンの裏側

反対側に回って、パイプオルガンの裏側はこんな感じになっています。装飾がいろいろ施されていて、めちゃくちゃキレイ~!

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂のゴシックらしい豪華な彫り

すごいでしょう~。驚くほどに細かい彫刻。ここはクワイヤ側(聖歌隊の席)から見たスクリーンで、ギルバートスコット卿作らしいです。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の彫刻

この彫刻も、一体、どうなってるの??って思っちゃうほどに細かい・・・
聖歌隊席(クワイヤー)の彫刻なんですが、よくよく見ると、なんだかちょっと怖い感じがする彫もいっぱい・・・(苦笑)

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の内観

聖歌隊席(クワイヤー)は、13世紀初頭に建てられた中世の修道院付属教会堂の一部で、19世紀後半にタイル貼りの床と天井を追加して、修復して再配置したそうです。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の内観

座席の上の天蓋は1380年頃のもの。
14世紀の木彫芸術の傑作とも言われているのも納得!!

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の祭壇

ここは祭壇なんですが、ちょっとカラフルな感じです。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の内観

置いてあったパネルを翻訳してみると・・・これは、どうやらもともと戸棚だったようです。

どうやら木とアイアンのコラボ。

鉄製部分は、1294年にウェストミンスター寺院のグリルアラウンド女王のエレノアの墓を作ったthomas de leghtoneの作品かも?しれませんと書いてありました。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂ゴシック調の彫刻

どこを見ても、ゴシック!ゴシック!!ゴシック!!!ツヤッツヤで美しいんです。

ヨーロッパ(西洋)の美しい街並みや建物、チェスター大聖堂の内観(回廊)

ここは回廊。一枚一枚に聖人祝日などの祝祭日が当てられ、典礼暦順に並べられています。

それぞれの窓のステンドグラスは、亡くなった人のためのもの。下に名前と亡くなった日、そして、メッセージが書かれています。 見所たっぷりのチェスター大聖堂。チェスターに行かれた際は、ぜひのぞいてみて下さい。

と言うことで、今回、お散歩してきたチェスター大聖堂の中のような雰囲気の英国伝統スタイルのダイニングを作ってみました。 ↓↓↓

チェスター大聖堂のようなゴシック調のお部屋

この時代の装飾は、彫が重厚なチューダー様式。ものすごく細かい彫が特徴的で、重厚な雰囲気のお部屋が好きな方におススメです。

足元は、バルボスレッグツイストなど、 英国伝統スタイルのインテリアが好きな方におススメです。

他にも、英国伝統スタイルの家具を使った、お部屋のスタイリングは、コチラからご紹介しています。

チェスター大聖堂
St Werburgh St, Chester CH1 2DY イギリス 01244 324756



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水野友紀子

水野 友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)

1903年創業

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