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テーブルと椅子のちょうど良い高さとは?|家具の選び方レッスン
- 冨田 文代
テーブルとチェアの使いやすい高さは「差尺=座高÷3-2」
ダイニングテーブルと椅子を選ぶとき、一番気を付けなくてはいけないポイントは、テーブルと椅子をそれぞれを組み合わせた時、ちょうどいい高さに設定することです。
レストランで食事中に「何となく落ち着かないな~」「食事がしにくいな」と感じたこと、ありませんか?
私もたまに外食に行くとテーブルが高いのに椅子が低かったり、逆に椅子がテーブルに対して高すぎて座り心地が悪いと感じる時があります。
それは、テーブルと椅子の高さが合ってない場合が多いんです!
好みもあると思いますが、より心地のいい食事の時間を過ごすため、ちょうどいいテーブルとチェアの高さについてお話しします。
テーブルとチェアの使いやすい高さの差尺は?
何気なく使っているテーブルと椅子ですが、実は使いやすい差尺は大体決まっています。
差尺とは、テーブルの天板までの高さと椅子の座面までの高さの差のことです。

食事をとる時に、食べやすい姿勢になる差尺の目安は、「座高÷3-2cm」です。
ちなみに座高は、測らなくても身長×0.55で計算できるので、例えば身長が162㎝の私の場合、座高は162×0.55=89.1cmになります。
なので、ちょうどいい差尺を計算すると、89.1÷3-2=27.7cmになります。
適切な差尺の場合

差尺が28cmの場合、椅子に座るとこんな感じになります。
姿勢やテーブルの天板の上に置いた手の位置を見ると、ちょうど食事がしやすい高さです。
差尺が大きい場合

差尺が33cmの場合、差尺が大きいので腕が少し上がった状態で食事をする体制になってしまいます。
この姿勢だとテーブルの奥のものも取りにくく、食べづらいです。
また、テーブルの上でモノを書くときや勉強するときなど、すごくツライんです。5cm違うだけで、こんなにも違うのかと驚きました!
差尺が小さい場合

差尺が小さく22cmの場合です。
椅子の座面が高いので、顔からテーブルまでの距離が遠くなってしまい、食事をするとき前かがみなってしまい、姿勢が悪くなります。
【まとめ】使いやすい差尺は27~30㎝
ここまで細かく計算方法を書いた後に言うのもなんですが、わざわざ計算しなくてもちょうどいいテーブルと椅子の差尺は一般的に27cm~30cmです。
とはいえ、ダイニングテーブルは家族みんなで使うものです。身長もバラバラだし、高さの好みもあるので、あくまで一般的な目安としての参考値として、自分たちがちょうどいいと思う差尺を確認しましょう。
今から家具を購入される方は、購入予定のテーブルと椅子の差尺が自分に合っているかをまず確認しましょう。
差尺が合っていない場合、合わせてもらえるかを確認することは、お店選びのポイントの一つです。
毎日使うものなので、妥協せずに自分の好みの差尺に合わせてもらえるお店を選ぶようにしましょう。
ちょうどいい差尺にする方法とは?
ここからは、ちょうどいい差尺に合わせる方法をご紹介します。
まず、今、お使いのものを合わせる場合、方法は2つ、足して合わせるかカットして合わせるかのどちらかしかありません。
それぞれについてお話します。
足して差尺を合わせる方法
まずはご家庭で簡単に出来る、フェルトキーパーを足して差尺を合わせる方法です。
使用するのは、ホームセンターなどで販売しているテーブルや椅子などの家具の脚裏に貼るフェルトキーパーと木工用のボンドです。

ちょうど良い差尺になるように、フェルトを重ね合わせて高さを作ります。
一枚のフェルトの厚みを測り、高さが足りない場合は、数枚重ね合わせて高さを作ります。

例えば、このフェルトだと、1枚の厚みが約4mmです。
3枚重ね合わせてみると、1.2cm。同じように4枚作れば一脚分です。

今回は厚みが4mmのものを使いましたが、もともとの高さが1cmくらいある、裏に釘が付いているタイプのものもあります。もっと高さを高くしたい場合は、そちらを使うようにして下さい。
準備ができたら椅子の脚の下に貼り付けて完成です!

フェルトを重ねるだけなので、とっても簡単!高さを調整しながらピッタリの高さに合わせることができます。
テーブルの高さに対して椅子が低く感じる場合は椅子の裏に、逆にテーブルの高さが低く感じる場合は、テーブルの脚の裏に貼るようにしましょう。
たった1~2㎝の差でも、驚くほどしっくりするので、ぜひご自宅で気軽に試してみてください。
ちなみに・・・使っていくうちにフェルトはだんだんへたっていきます。
フェルトがへたってきた場合は、その都度、貼り変えるようにしましょう。
→ハンドルで販売しているフェルトキーパーはコチラ
カットして差尺を合わせる方法
DIYが得意な方には、ご自宅で脚カットをして調節するという方法もありますが、4本の脚を同じようにカットするのはプロでも熟練の技が必要です。
4本の脚をガタツキなく合わせるのはかなり難しいので、あまりおススメはできません!
今から家具を購入される場合であれば、まず、検討されているお店で家具の脚をカットできるか確認してみましょう。
オーダー・セミオーダー家具の場合は、受注生産になる場合が多いので、あらかじめ最適なテーブルと椅子の高さに合わせてもらってから注文するようにしましょう。
また、既成の家具の場合は、購入前に脚の長さが調節できるかどうかを確認するようにしましょう。
脚の長さが調整できるものであれば、予め高さを合わせてもらうことをおススメします。
足先の形をチェックする
最近、大量生産で造られるテーブルや椅子の足先の形のように、まっすぐなストレートタイプの足先は、カットすることが可能です。
希望があれば、座卓のような低さまでカットすることも出来ます。

また、装飾が入っていても、先の方が真っ直ぐでストレートになっているデザインのものは、そのラインまでカットすることが可能です。デザイン性を失わず、かつ、差尺があうギリギリの所を調整するようにしましょう。
アンティーク家具の場合、一般的な家具と違って、脚のデザインが凝った装飾になっているので、脚のデザインによってカットが出来るものと出来ないものがあります。
例えば、バルボスレッグのようにに脚先に装飾が入っていたり、構造的に難しいものは脚カットすることができません。

脚カットが可能かどうか分からない場合は、お気軽にお問合せください。 脚カットご希望の際は、商品ページの下にあるこちらからフォームからオーダーできます。

自分に合う差尺のテーブル&椅子で快適に過ごしましょう
ほんの数センチのことですが、それでも快適に使える高さはそれぞれ違います。
ダイニングテーブルはもちろん、デスクやドレッサーなど、パーソナルな家具はもっと気になるものです。
フットスツールなどを使って、脚を上げて座って調節するのもおススメです!
ぜひ、自分に合った最適なテーブルと椅子の差尺で、快適で居心地の良いダイニングで素敵な時間を過ごしましょう~!
Q&A
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冨田 文代
アンティークショップHandle コーディネーター
カラーコーディネーター2級(東京商工会議所主催)
ファッション販売能力検定2級
高校・中学校教諭1種免許(家庭)服飾デザインが好きで、大学では服飾美術を専攻。アパレル会社に勤務していたが、地元に戻ることになりHandleへ。
アパレルでの経験を活かし、洋服をコーディネートするように、おしゃれなお部屋のコーディネート方法を分かりやすく記事にし配信している。
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