アンティーク家具でしか手に入らないローズウッド材の家具

水野友紀子
水野 友紀子

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初めて聞いた人も多いと思う、ローズウッド材。それもそのはず、今はローズウッド材そのものの希少価値が高く、現在では規制により新材の入手が困難な木材です。

アンティーク家具で見る森の宝石「ローズウッド」についてお話します。





ローズウッド材のアンティーク家具、木目の美しい木材 ローズウッド材の家具、希少価値が高いアンティーク家具

本来「ローズウッド」と呼ばれる木材は、主にマメ科ツルサイカチ属(Dalbergia属)の広葉樹を指します。なかでもブラジリアン・ローズウッド、いわゆるハカランダは、古くから高級材として珍重され、「真のローズウッド」の代表格とされてきました。

切りたての木の切り口からバラに似た甘く芳醇な香りがすることから「ローズウッド」と呼ばれるようになりました。

ローズウッドはとても硬く、耐久性に優れた木材です。そのため古くから、高級家具や仏壇、楽器などに使われる貴重な木材として珍重されてきました。

その一方で、色合いや木質がローズウッドに少し似ている木材にも、高級感を出すために「〇〇ローズウッド」という名前が付けられるようになりました。 その結果、現在では多くの木材が広い意味で「ローズウッド」として流通しています。しかし本来のローズウッドとは、マメ科ツルサイカチ属(Dalbergia属)に分類される木材を指します。

2017年にDalbergia属全種がワシントン条約の規制対象となりましたが、2019年以降は楽器や一定条件を満たす完成品家具については規制が緩和されています。

ローズウッド材の家具、高級材のアンティーク家具

1.ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)

深みのある赤褐色から紫がかった黒褐色の心材に、流れるような黒い縞模様や「スパイダーウェブ」と呼ばれるの美しい木目が現れるブラジリアン・ローズウッドは、すべてのローズウッドの中で最高峰とされる伝説的な銘木です。別名「ハカランダ」とも呼ばれます。

16世紀にヨーロッパへ紹介されて以来、王室や貴族の家具に使われる最高級材として珍重され、宮廷家具にも用いられてきました。さらに、音の響きにも優れていることから、ギターなどの楽器材としても高く評価され、世界的な楽器メーカーにも愛用されてきました。

しかし、長年の過剰な伐採により数が大きく減少。1992年にはワシントン条約(CITES)附属書Iに指定され、現在では商業目的での国際取引が厳しく制限されています。

そのため、ブラジリアン・ローズウッドを使ったアンティーク家具は、今後さらに希少性が高まっていく特別な存在です。

2.インドローズ

インドローズは、インドやインドネシアに分布するローズウッドの一種です。現地では「シツサル」や「ボンベイブラックウッド」、インドネシアでは「ソノケリン」とも呼ばれています。

深みのある色合いと美しい木目を持ち、非常に硬く耐久性にも優れているため、高級家具や仏壇、唐木細工、ギターの指板やボディ材など、幅広い用途で使われてきました。

19世紀以降、希少になったブラジリアン・ローズウッドの代替材として世界中に広まり、現在ではローズウッドを代表する実用的な高級木材として知られています。

3.インディアン・ローズウッド(マルバシタン)

インディアン・ローズウッドは、インド南部やインドネシアに分布するローズウッドの一種です。和名では「マルバシタン」と呼ばれます。

赤紫から茶褐色の深みのある色合いと、落ち着いた縞模様の木目が特徴で、ブラジリアン・ローズウッドに比べると、木目はやや穏やかなのが特徴です。

とても硬く重い木材で、耐久性や耐虫性にも優れているため、高級家具や仏壇、唐木細工などに使われてきました。また、音の響きにも優れているため、現在では高級ギターの指板やボディ材としても広く使われています。

ブラジリアン・ローズウッドの供給が難しくなった1960年代後半以降、その代替材として世界中に普及し、現在「ローズウッド」と表記される家具や楽器の多くに使われています。

成長に長い年月がかかるため、良質な材は今も貴重です。インドネシアで植林されたものは「ソノケリン」と呼ばれ、インディアン・ローズウッドの一種として流通しています。


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ローズウッドの家具、希少価値が高いローズウッド材の特徴 ローズウッド材の家具、重硬な美しい木材

現在では希少なローズウッドを使った家具の特徴、以下の3つです。


ローズウッド材の家具、バラのような香りのする木材

ローズウッド材の家具、ワシントン条約規制対象の木材

ワシントン条約で規制により、国際取引に厳しい制限がかかっているローズウッドは、今や入手が極めて困難な希少材です。

ローズウッドは比重が高く、とても硬い木材のため、加工には高い技術が必要です。 その分、丁寧に仕上げられた家具は美しい光沢と優れた耐久性を持ち、長く使い続けることができます。


ローズウッド材の家具、赤紫黒色の美しい縞模様

ローズウッド材の家具、独特の木目が魅力的な材

赤褐色から紫黒色の深みある木肌に、黒い縞模様が走る独特の木目がローズウッド最大の魅力です。

種類によって色調は異なり、ブラジリアン・ローズウッドは赤褐色〜紫黒色に黒いスパイダーウェブ模様、インディアン・ローズウッドは赤紫〜茶褐色と、それぞれに個性があります。



ローズウッド材の家具、ヨーロッパで古くから珍重されていた材

ローズウッド材の家具、ベルサイユ宮殿にあるルイ14世のベッド

16世紀にヨーロッパへ伝わって以来、王侯貴族が愛した最高級の装飾材、ローズウッド。 18世紀末〜19世紀のリージェンシー様式家具では美しい木目を活かしたデザインが貴族や富裕層に大人気となりました。

ブラジル大統領愛用のピアノ、世界的名器と呼ばれるクラシックギター、高級車のダッシュボードなど、何百年もの間、最高級品の証として使われ続けてきた木材です。


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ローズウッド材の家具、最高級の装飾材 ローズウッド材の家具、ブラジリアン・ローズウッド

ローズウッド材の家具、美しい木目の高級材ハカランダ

18世紀後半、ブラジルで育つブラジリアン・ローズウッドがイギリスへ輸入されるようになりました。

ナポレオン戦争の時代、イギリスはポルトガルと友好関係を結んだことで、ポルトガルの植民地だったブラジルから良質なローズウッドを安定して手に入れられるようになったのです。



リージェンシー様式で人気だったローズウッド材

そのローズウッドが脚光を浴びたのが、芸術愛好家として知られるジョージ4世が摂政を務めた「リージェンシー様式」の時代(1800〜1830年頃)です。この時代の家具は、複雑な彫刻よりも木目の美しさを活かしたシンプルなデザインが主流でした。

深みある紫褐色に黒い縞模様が走るローズウッドは、まさにこの時代の美意識にぴったりと合い、マホガニーと並ぶ最高級家具材として貴族や富裕層に広く愛されました。



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ローズウッド材の家具、リージェンシー様式に使われた高級木材 ローズウッド材の家具、ヨーロッパの貴族たちが使う最高級の家具

ローズウッド材が人気だった時代の家具に用いられた、シンプルなリージェンシー様式の代表的なデザインを見てみましょう

ローズウッド材の家具、サーベルレッグ(saberleg)のチェア


ローズウッド材の家具、サーベルレッグ(saberleg)が美しい椅子

サーベル(saberleg)とは、ヨーロッパの剣のこと。

剣のように外側にカーブしたデザインは、古代ギリシャで女性が使った「クリスモス」と呼ばれる軽い椅子の脚がモチーフになっています。

重硬なローズウッドにピッタリの、細くて美しい足のデザインです。


ローズウッド材の家具、リングターン(挽物細工)


リングターン(挽物細工)ローズウッド材のアンティーク家具

リージェンシースタイルの挽き物細工が、ポコポコっとしたリングがたくさん連なったようなデザインがおしゃれなリングターン

刃物が使えないほど硬いローズウッドを使った挽き物細工は、細くてもとても丈夫。さらに艶があるため、高級感たっぷりです。


ローズウッド材の家具、ライオンの脚モチーフ(Claw Feet Caster)


ローズウッド材の家具、動物の脚の装飾のキャスター(Claw Feet Caster)

1800~1820年に流行したクロウフィートキャスター(Claw Feet Caster)と呼ばれる、ライオンの足先を象ったおしゃれなデザインの足。

実は、先にキャスターが付いていて、コロコロ回転させながら移動することが出来ます。クロウフィートキャスターが付いたテーブルは「リージェンシーテーブル」とも呼ばれています。




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ローズウッド材の家具、とても希少価値が高いアンティーク家具 ローズウッド材の家具、ブラジリアン・ローズウッド

今までHandleでご紹介してきたローズウッド材のアンティーク家具は、ほとんどがブラジリアン・ローズウッドです。とても希少価値が高い家具を見てみましょう。


ローズウッド材のキャビネット、高級感なパーラーキャビネット

1910年代 ローズウッド材のキャビネット

ローズウッド材に象嵌がほどこされた希少価値が高いパーラーキャビネット。

ローズウッド材のテーブル、美しい縞模様の天板の家具

1930年代 ローズウッド材のテーブル

ローズウッドらしい美しい縞模様の天板が楽しめるティーテーブル。


ローズウッド材のデスク、リージェンシー様式のアンティーク家具

1930年代 ローズウッド材のデスク

ローズウッドが一番人気だったリージェンシー様式らしい直線的なデザインのデスク。

ローズウッド材のチェア、透かし彫と、美しい象嵌のチェア

1910年代 ローズウッド材のチェア

豪華な透かし彫と、美しい象嵌がコラボしたゴージャスなサロンチェア。


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ローズウッド材の家具、ワシントン条約で絶滅危惧種 ローズウッド材の家具、希少なアンティーク家具
ローズウッド材の美しいアンティーク家具

今まで、たくさんのアンティーク家具を買い付けして、日本に連れて帰ってきている私ですが、ローズウッドを使った家具や椅子にはほとんど出会うことがないんです。

ただでさえ希少なローズウッドは、ワシントン条約によって国際取引が厳しく規制され、現在では家具材として新たに使うことがとても難しくなっています。 だからこそ、すでに作られているローズウッド材の家具は、これからさらに希少価値が高まっていく特別な存在!

なので、もし、ローズウッドの家具を見つけた時には、迷わずゲットしてください(笑)

以上、Handle水野友紀子でした!

ローズウッド材の家具、珍しいアンティーク家具

ローズウッド材の家具、木目の縞模様が美しいハカランダ ローズウッド材の家具、高級アンティーク家具

【ローズウッドの家具商品一覧】

高級家具に使われ、希少価値の高い木材、ローズウッド材を使った家具や椅子をご紹介しています。


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Q&A

ローズウッド材とはどのような木材ですか?
インド原産の高級木材で、バラのような香りと美しい縞模様が特徴です。
なぜローズウッド材は希少なのですか?
絶滅危惧種に指定され、現在はワシントン条約により伐採・流通が禁止されているためです。
ブラジリアン・ローズウッドとは何ですか?
別名ハカランダと呼ばれ、楽器や高級家具に使われる最高級のローズウッド材です。
ローズウッド材の家具の魅力は何ですか?
美しい縞模様、芳醇な香り、硬く耐久性があり高級感にあふれている点です。
どのようなアンティーク家具にローズウッド材が使われていますか?
キャビネット、テーブル、チェアなど、リージェンシー様式の家具に多く使われています。
リージェンシー様式とはどんなデザインですか?
木目の美しさを活かしたシンプルで直線的なデザインが特徴の家具様式です。
ローズウッド材の家具の価値は今後どうなりますか?
供給がないため、今後さらに希少価値と価格が上昇する可能性があります。
ローズウッド材の見分け方は?
紫檀色の黒紫がかった色合いと、縞模様の木目、香りが特徴です。

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水野友紀子

水野 友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

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(水野商品館 株式会社)

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