【ロンドンさんぽ】ヴィクトリア&アルバート博物館

水野友紀子
水野 友紀子
ロンドンにある世界最大級の美術・デザイン博物館、ヴィクトリア&アルバート博物館の外観


ロンドンに行ったら必ず立ち寄りたい場所、それが「ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)」です。

大英博物館と並んで有名ですが、ここは単なる博物館ではなく、世界中のデザインとアートが集まる宝庫!アンティーク家具好きにはたまらない充実の家具展示コーナーや、ウィリアム・モリスが手掛けた世界初の美術館併設カフェなど、見どころがたっぷり詰まっています。

私が買い付けの際にロンドンに立ち寄る一番の理由でもあるこの場所。今回は、そんなV&Aの魅力をたっぷりとお散歩しながらご紹介します!


サウスケンジントン駅からのアクセス

V&Aへのアクセスに便利な地下鉄サウスケンジントン駅

街歩きのスタート、地下鉄サウスケンジントン駅

ヴィクトリア&アルバート博物館は、地下鉄サウスケンジントン駅(South Kensington)から徒歩5分の場所にあります。

サウスケンジントン駅は、ピカデリー線、サークル線、ディストリクト線の3路線が乗り入れているので、とってもアクセスしやすくて便利な場所です。

駅の改札を出ると「V&A Museum」と書かれた看板があって、博物館まで案内されています。



サウスケンジントン駅からV&Aへと続くレンガ造りの地下道

雨の日でも濡れずにアクセスできる、趣あるレンガ造りの地下道

駅から博物館までは、このレンガで囲まれている地下道でつながっているので、迷うことなく博物館まで行くことが出来ます。しかも、地下に博物館内に入れる入り口が。

入り口ではセキュリティチェックがありますが、いつものように、入場料は・・・無料!

館内マップは£1の寄付金でもらうことが出来ます。



ヴィクトリア&アルバート博物館の地下エントランスからの階段

V&Aの壮大な歴史を感じさせる、地下道からエントランスへのアプローチ

さぁ、地下からエントランスに上がってきました。

ヴィクトリア&アルバート博物館の起源は、1851年のロンドン万国博覧会にさかのぼります。当時の英国は、一部の人だけが富を握り、多くの人は貧困と闘っている状態でした。

国際市場で競争するためには、英国の産業水準を改善する必要性がある!と感じたヴィクトリア女王の夫、アルバート公。

「万国博覧会の利益を、芸術と科学の教育に専念する、サウスケンジントンの博物館と、大学の文化地区を開発するために使用しよう」と促しました。


万国博覧会から始まった歴史と建築

芸術と科学の教育のために造られた、V&Aの豪華な木製天井

芸術と科学の教育を目的に建てられた、見上げるほど豪華な木製天井

その言葉通り、博覧会で得られた収益で、博覧会に展示されていた世界中からの展示品が買い取られ、V&Aの前身となる「製造博物館」が1852年に誕生しました。

その後、1857年に現在の場所に移転し、40年以上にわたって「サウス・ケンジントン博物館」として英国民から親しまれました。

そもそも博物館が建てられた目的は・・・
「あらゆる人々に美術作品を鑑賞する機会を与え、労働者の教養を高め、国内のデザイナーや製造業者に創造的刺激を与えること」

それだけに建物もすごく凝ったデザインになっていて、エントランスの上を見上げると・・・天井もスゴイ!豪華な木製の天井です。



明るい光が差し込むV&Aミュージアムのドーム天井のエントランス

建物の裏側に位置する、明るい光が差し込むドーム天井のエントランス

さらに先に進むと、明るいドーム天井のエントランス。ここに案内所があります。

いつもはこのルートで中に入ってしまうので気付いていなかったんですが、実は、後ろを振り返ると、正面の入り口になっています(笑)

思い返すと、私は正面玄関から入ったこともなければ、見たこともないことに今さらですが気が付きました(笑)。

なので、正面玄関の写真がご紹介できない!と思っていたんですが、そういえばこの日、雨が降る中、スタッフの戸田マンが「正面玄関が見たい!」と、撮りに行った写真が一枚だけあったことを思い出しました。

その写真がコレです!↓



ヴィクトリア女王とアルバート公を称えて名付けられたV&Aの正面玄関

ヴィクトリア女王とアルバート公の名を冠した、荘厳な正面ファサード

初めて見るV&Aの正面玄関(笑)実際は、もっと大きくて、全貌が写しきれていないんですが、彼女の身長では、ここまでしか撮れないとのこと(大笑)

でも、この写真に、この博物館が「サウス・ケンジントン博物館」から「ヴィクトリア&アルバート美術館」と呼ばれるようになった理由が隠されています。

1899年に、この正面入り口の荘厳なファサードの土台をヴィクトリア女王が造ったことがきっかけになって、美術館の創設を強く支援していたアルバート殿下とともに2人を称えて名前が「ヴィクトリア&アルバート美術館」(V&A)に改称されました。

それ以来、今もずっとV&A博物館で親しまれています。



鉄枠とガラス屋根が美しいヴィクトリア朝最高の建築

鉄枠とガラス屋根が織りなす「ヴィクトリア朝最高の建築」

さて、もう一度、中に入ってみましょう。

鉄枠やガラス屋根を使ったこの建物は、中期的に利用される展示場として建てられたにも関わらず、今も存在しています。

そればかりか「ヴィクトリア朝、最高の建築」の一つと言われているくらい美しいので、写真撮影もOK!

フロアはレベル0から6までの7階ですが、かなり広くて146室のギャラリーがあるので、見たい場所を決めてから計画的に見ないとクタクタです。

トイレもエレベーターも、かなり混んでいるので、注意してください。

視線を上に向けると・・・



デイル・チフーリ作の巨大なガラスのシャンデリア

吹き抜けに輝く、巨大なガラスのシャンデリア

この美しいオブジェは、2001年に設置された世界的に有名なガラスのアーティスト、デイル・チフーリのガラスのシャンデリアです。

博物館の中には、ヨーロッパ、北アメリカ、アジア、北アフリカ文化の古代から現在までを網羅する、陶磁器、ガラス工芸、テキスタイル、ドレス、銀製品、鉄工芸、宝飾品、家具、彫刻、絵画、版画、写真などなど、驚くほどのコレクション数が展示されています。

世界でも最大規模の博物館は、230万点所蔵の展示物が全長11キロのギャラリーに並べられているので、見応えたっぷりです。

さぁ!展示場に行ってみましょう。


圧巻のシルバーと陶磁器コレクション

V&Aに展示されている圧倒的な数のシルバーコレクション

当時の貴族の食卓を思わせる、眩いばかりに輝くシルバーのタワー

思わず見とれてしまっているこのタワー。なんだか分かりますか??シルバーコーナーです。

やっぱり英国のシルバーは世界一。いろんなシルバー製品が置かれているんですが、博物館レベルなので、うちのお店で扱っている気軽に使って欲しいアンティークのシルバー製品とは、桁違い(笑)

でも、こういうスターリングシルバーで実際に食事をしていたってスゴイな・・・



紀元前から現代までの作品が並ぶ陶磁器ギャラリー

日本の骨董屋さんに迷い込んだような、時代を超える陶磁器の数々

私たちが職業柄、気になるものはレベル6に集まっています。まずは陶磁器ギャラリーです。

紀元前から現代までの驚くほどの数の陶磁器が集められていますが、その中に慣れ親しんだ見覚えのある陶磁器が。

ここは日本の陶磁器コーナーなんです。日本の陶磁器は英国の人たちの憧れだったんだな~って、このコーナーを見ているだけだと、日本の骨董屋さんにいる気分です(笑)



美しいミントンブルーのアンティーク陶磁器コレクション

奥深い魅力に惹き込まれる、美しいミントンブルーのコレクション

個人的に大好きなミントンブルー。そういえば、私がアンティークの陶磁器にハマったのは、ここで陶磁器を見てからかもしれない・・・

それまでは、そんなに興味がなかった陶磁器ですが、ここでいろんな陶磁器を見てから、陶磁器の世界にどっぷりハマったような気がします(笑)


名作が並ぶ充実の家具コーナー

V&Aのレベル6にある充実した家具コーナーの入り口

絵画や彫刻の奥に待つ、念願の家具コーナー

さて、目的地に到着。絵画や彫刻、有名な美術品が沢山ありますが、やっぱり一番興味があるのは、レベル6にある家具コーナー。

実は、以前、ココに着た時、リニューアル中だったので、中が見れなかったんです!

しかも、その後、来た時は、なぜか家具コーナーだけクローズしていて、ガラス扉の向こうから張り付いて中を覗いていたんだった・・・(汗)

なので、今回、初めての家具コーナー。ドキドキしながら中に入ってみます。



リニューアルされてスッキリと見やすくなった家具の展示エリア

名作家具に手が届きそうな距離感で配置された見やすい展示

リニューアルされる前がどんな感じだったのか気になるんですが、中はスッキリしていて見やすい!

しかも、手が届きそうな展示なので、末っ子を連れている私はドキドキです(汗)



至近距離で見られるアンティークチェアの精巧な彫刻

凄さがひしひしと伝わる、息を呑むほど精巧な椅子の彫刻

いや!末っ子より危ない人がココにいた!!(大笑)

「この椅子の彫刻、スゴイ~!」と大騒ぎして、写真撮影。本当にすごい彫刻。しかも、すぐに触れる至近距離。危険デス(汗)



家具コーナーの展示に大興奮で撮影する様子

家具の魅力に大興奮の様子

「看板を忘れていた~!」と、再度、写真撮影を求める、自称「YOU TUBER」の彼(汗)

彼は、この後、展示場で動画を撮り始め・・・(汗)一緒に現場にいたスタッフの報告によれば、不審者として周りの警備員から警戒されていたらしく(大汗)

途中、熱いナレーションで興奮した彼は、もう少しで展示物に触れるところまで手を出したらしく、警報を鳴らしたそうです・・・

スタッフは大汗!当の本人は自分のこととは思わず「うるさいな~」となぜかタイミングよく退出したそうです(大笑)



背もたれと脚を組み合わせるユニークなアンティークチェアのパズル

背もたれと脚を組み合わせる、ユニークなパズルコーナー

反省の色、全くナシ!の様子(笑)

これ、面白いでしょう~U字の大きな座面に、いろんな椅子の背もたれと脚がバラバラに設置されて、パズルになっているんです。

生き生きとしている主人と・・・



チェアのパズルを前にお疲れモードの子どもたち

パズルを前にお疲れモードの子どもたち

対照的にクタクタの子どもたち(笑)

このパズル、正解は分かりますか??今まで、アンティークの椅子のことをよく勉強した方だったら、カンタンな問題ですよね?!(笑)

左手前の背もたれから、正解の脚は、左から4番目、5番目、2番目、1番目、6番目、3番目です!



美しい背もたれが特徴的なトーマス・チッペンデールのチェア

お馴染みの美しい背もたれ、トーマス・チッペンデールのチェア

せっかくなので、このまま椅子の説明をしていきましょう。この家具コーナーでは、7人の家具作家、デザイナーが紹介されています。まずはこの人。この椅子の背もたれの形。見たことがありますよね??

Handleのアンティークチェアでもよくご紹介する、Thomas Chippendale(トーマス チッペンデール)が造ったチッペンデールチェアです。



画期的なノックダウン方式で作られたトーネットのベントウッドチェア

画期的な構造で世界中を魅了した、トーネットのベントウッドチェア

次に、この椅子はなんでしょう??何度も見たことありますよね?!

英国ヴィクトリア期を代表する椅子、ベントウッドチェア

ベントウッドを作ったThonet and Sons(トーネット)が紹介されています。こうやってノックダウン方式でバラバラになる画期的な椅子、ベントウッドがわかりやすく紹介されています。



フランクロイドライトが手掛けたモダンなデザインのロビーチェア

近代建築の巨匠が手掛けた、モダンで特徴的な名作チェア

これは、Handleで紹介することは全くない椅子(笑)

日本でも帝国ホテルなどの建築に携わったアメリカ生まれの建築家、巨匠Frank Lloyd Wright(フランクロイドライト)

左は代表作と言われるロビーチェアです。



年代やスタイルを問わず様々な椅子が並ぶV&Aの家具展示

年代やスタイルを超えてズラリと並ぶ椅子たち

たかが椅子。されど椅子。

いろんな椅子が年代を問わず、並べられています。


アンティーク家具の構造を学べる展示

タッチパネルで家具の構造や歴史を学べるインタラクティブな展示

タッチパネルで家具の構造を熱心にお勉強中の様子

戸田マンが、何かを必死に読んでいます。

実は、タッチパネルで、一つ一つ、家具の構造などを知る事ができるようになっているんです。

・・・が、もちろん、解説は英語。次回は辞書を持参してきましょう(笑)



ベルリン羊毛細工が施された1845年頃のウォルナット材プチポワンチェア

ベルリン羊毛細工が美しい、1845年頃のプチポワンチェア

あっ!見たことある!プチポワンチェアですが、なんだか形がいつも見つけるものと、ちょっと違う気がする・・・

実は、約1845年製 イギリスで造られたウォールナット材の椅子だそうです。

フランスのロココとイギリスをうまく融合させた、ヴィクトリア期の代表的なサロンチェア。

ベルリン羊毛細工とウールベルベットで布張りされたこの子は、「エヴァンス夫人からの贈りもの」だそうです(笑)
詳しくはこちらから→ V&Aコレクション



椅子の座面や背もたれの中の構造が分かる展示

椅子の座面や背もたれの中が見える分かりやすい展示

ここからは、椅子の貼り座やクッション材についての話が書かれていて、めっちゃくちゃ勉強になるんです。

座面や背もたれの中も見れるようになっていて、すっごく分かりやすい!



様々な素材が使われている椅子の中のクッション材の解説

様々な素材が使われているクッション材の奥深さ

クッション材の中身もいろんなものがあるんだな~って。説明が書かれているんですが、椅子のクッションだけでも、奥が深い・・・



イギリスだけでなく世界各地から集められた豪華な椅子

世界各地から集められた、細工が見事な椅子の数々

見たことある!!!これを見たのは・・・そう!ヴェルサイユ宮殿

英国だけではなく、世界各地の椅子が展示してあり、全てに細工などの説明が書いてあるので、見て回るのに時間がかかるんです・・・

しかも、連れて帰れるのであれば、全てを連れて帰りたい~でも、このレベルだと、一体、いくらになるんだろう??



見事な装飾が施されたアンティークセティ

溜め息が出るほど豪華な装飾のアンティークセティ

うわ~これまたすごいセティを発見!これは値段がつかないんじゃないかな??



マザーオブパール(真珠母貝)で覆われた美しいビューローブックケース

真珠母貝で覆われた、圧倒的な輝きを放つビューローブックケース

美しいビューローを発見!この向かって左側の白く輝くビューローブックケース。何で出来ていると思います??なんと!・・・マザーオブパール

1760~1810年にリマで作られたマザーオブパールで覆われたビューローブックケースなんです。すご過ぎる~

興味がある方は、ココに説明が書いてあります。
V&Aコレクション「Desk and bookcase」



エイブラハム・レントゲン作の独創的なゲームテーブルとライティングデスク

独創的な仕掛けが隠されたゲームテーブルとライティングデスク

キャビネットメーカー、エイブラハムレントゲンの作った家具たちは独創的です。

左側は1750〜60年代のチェリー材で造られたテーブルなんですが、トランプ用とライティング用、2つの使い方ができる機能的ないわゆるゲームテーブルなんです。

V&Aコレクション「Writing&card table」

右側は1775〜80年に、メープル、マホガニー材、チューリップウッド、メギ、その他の森の桜とオーク材の枝肉にベニヤ板を張って作り出されたライティングデスク。

一軒、普通のデスクに見えますが、これも、両脇から小さな引き出しが出てくる仕掛けがついているので、面白いんです。

V&Aコレクション「Writing table」



家具を彩るアイアンやタイルなどのインテリアパーツ展示

家具だけでなく、インテリアを彩るアイアンやタイルのパーツ

他にも、アイアンやタイルなど、家具やインテリアにかかわるものがいろいろ展示してあります。



天板が畳めるルーテーブル(ティルトップ)やチェストの展示

天板がパタンと畳める、便利な構造のティルトップテーブル

うちのお店でもよく見かけるルーテーブルやティルトップと呼ばれる天板がパタンと畳めるテーブルや、フランスらしいチェストが展示されています。

この博物館の家具コーナーのスゴイところは、家具の構造や製造工程を分かりやすく説明している所です。



ロクロを使って家具の脚を作る挽き物細工(ターニング)の解説

ロクロを回して削り出す「ターニング(挽き物細工)」の解説

挽き物細工の脚の作り方は、こんな風に説明されています。ターニングと言って、くるくる回しながらロクロを回すように回しながら刃物を当てて模っています。



手作業で彫りを入れていく当時の家具作りの様子

機械がない時代、手作業で美しい脚を生み出していた職人技

昔は機械がなかったので、絵のように手作業で回しながら、一つ一つ彫を入れていったんだな~って。当時の様子がすごくよく分かります。



アンティーク家具の浮き彫りに使われたノミなどの道具

手仕事の大変さが伝わる、浮き彫りに使われた当時のノミや木槌

次が浮き彫り。ノミなどの道具も一緒に展示されているのでわかりやすい~!

こうやって見ると、一つ一つ手作業で彫っていくって、やっぱり大変ですよね・・・(汗)



下絵から徐々に手作業で彫られていく彫刻の工程

アンティーク家具の本当の価値がわかる、下絵から徐々に彫られていく工程

下絵を描いて、こんな風に手作業で彫られていく様子がよく分かります!

これは、どう見ても大変な作業。こんな手作業が施されたアンティーク家具って、本当にスゴイな・・・って、これを見て実感しました。



天使の装飾が施された1873年製のウォールナット材テーブル(つい立)

つい立から姿を変える、驚きの仕掛けが隠されたテーブル

そして、展示されている浮き彫りの家具。なんと、1873年製のウォールナット材のテーブルです。

どう見てもつい立なんですが、天使の装飾が付いている板を手前にパタンと倒すと、テーブルになる家具。

造るのに、めちゃくちゃ時間がかかっている気がする・・・

コチラからご覧いただけます→ V&Aコレクション「Folio stand」



美しい家具を手作業で仕上げるために使われたアンティークのカンナ

美しい家具を手作業で仕上げるために使われた当時のカンナ

これは、何かわかりますか??実は、以前、買い付けてきたことがあるんですが、アンティークのカンナなんです。

当時は、今のように機械化されていない中で、こんなに美しい家具が造られていたんだってことに、感動です。



子どもの目線の高さに設置された家具の解説ボード

子どもの目線に合わせた説明書きに夢中の様子

子ども目線の位置に説明が書いてあるので、小さい子でも興味が湧きます。

ちなみに、うちの末っ子は、かなりの木工好き。興味津々で説明してほしいと言っていますが・・・

お母さんは英語を訳しての説明が上手くできない・・・(苦笑)



装飾を安く速く作るための鋳造用の木彫りの型

安く早く美しい装飾を生み出すための、鋳造用の木彫りの型

これは、彫刻よりも安くて速く造れる装飾、鋳造物を作るための型です。

まず、木を彫って写真のような木彫りの型を作り、そこにロジン(固体樹脂)などの材料を入れて、型押しし、乾燥させて堅くなったモチーフに、金メッキや塗装をして、家具に取り付けて装飾にします。

例えば・・・こんな感じ↓



ゴールドの装飾と美しい寄木細工が施された1760年製チェスト

ゴールドの装飾と見事な寄木細工が施されたアンティークチェスト

これは、1760年製 イギリスのチェストなんですが、このサイドや脚の部分のゴールドの装飾がこんな感じで造られたものです。

このチェストがスゴイのは、それよりも、この寄せ木細工!キングウッド、チューリップウッド、プラタナス、ベルベリスなどのさまざまな木を使って作られた寄木細工に圧巻です。

ちなみに、このコモードについて、詳しくはコチラから
V&Aコレクション「Commode」



サイドチェストに施された驚くほど細やかなマーケットリー(寄木細工)

職人の執念を感じる、気が遠くなるほど細やかなマーケットリー

このサイドチェストの寄せ木細工、マーケットリーもすごい! ビックリするくらいの細かさです。



高級キャビネットに施された息を呑むほど美しい象嵌細工

高級品ならではの、ため息が出るほど美しい象嵌細工

このキャビネットの象嵌にはため息しか出ない・・・

当時、高級品だった家具は、驚くほど時間をかけて美しい装飾が施されています。



家具の色付けや金彩について解説された展示

家具の色付けや金彩を施す技法の解説

色付けや、金彩についての説明もちゃんと書いてあります。



当時の製法から手作りアンティーク家具の魅力を伝える展示

大量生産では決して味わえない、手作り家具の美しさと奥深さ

こうやって、家具の作り方を知れば知るほど、手作りで造られたアンティークの家具のよさが、より分かります。

実際、私たちが扱っているアンティーク家具は、ここまで古くはありませんが、それでも、大量生産じゃない時代の家具の美しさはこんな風に造られてきたんだな・・・と感動☆



金彩が施されてキラキラと輝く1760年代のチェスト

当時の華やかな暮らしを想像させる、金彩が施されたチェスト

キラッキラに輝くチェストは1762-1764年に作られたもの。 こうやって、色が付けられて、金彩が施されたんだろうな・・・

詳しくはコチラから→ V&Aコレクション「Commode」



究極のマーケットリーとも言える緻密な大理石のテーブル

究極のマーケットリーとも言える大理石のテーブル

究極のマーケットリー!大理石のテーブルにはビックリ!!

さすがにこのレベルになると、すご過ぎて、使うことも手に入れることも出来ませんが、目の保養にはなり、勉強になりました(笑)



家具コーナーの窓の外に広がる中庭の風景

家具コーナーの窓の外に広がる、また別のお楽しみ

さぁ、家具コーナーの展示会場の外に出て、窓からのぞく先に、何が見えるでしょう??


人気のミュージアムカフェ「V&Aカフェ」

ロンドンで一番素敵と言われるV&Aカフェの外観

これを目的に訪れる人も多い大人気スポット、ロンドンで一番素敵と言われるカフェ

博物館を見なくても、ここに私たちが立ち寄る理由が、ココです!

博物館から中庭を挟んで北側の建物が、ロンドンで一番素敵なカフェと言われる「V&Aカフェ」です。



V&A博物館の憩いの場所、赤いレンガに囲まれた中庭の池

夏には水遊びを楽しむ子どもたちの姿も。赤いレンガの建物に囲まれた憩いの中庭

赤いレンガに金のフレスコが映える建物に囲まれた中庭は、みんなの憩いの場所。

お天気がいい日は子どもたちが池で水遊びしています・・・が、この日は寒くて、とても水遊びしたい気分にはならない様子(笑)



V&A博物館の中庭に展示されているアート作品

デザインの博物館ならではの、中庭に展示されたユニークなアート作品

その代わり、こんなアートな作品が展示されていました(笑)



世界初の美術館併設カフェ、V&Aカフェのギャンブル・ルーム入り口

3つの趣の異なるお部屋から構成される、世界初の美術館併設カフェ

中に入ると・・・見えますか?!遠くで看板を持ちながら呼んでいる人がいる(笑)

ここが世界で初めて美術館に併設されたカフェ「V&Aカフェ」です。博物館を見学せず、このカフェだけを目的に来る人も多いので、ランチタイムはめちゃくちゃ混んでいます。

カフェは「ギャンブル・ルーム」「モリス・ルーム」「ポインター・ルーム」と呼ばれる3部屋に分かれていて、ここは「ギャンブル・ルーム」と呼ばれる部屋。



ジェイムズ・ギャンブルが仕上げた豪華なギャンブル・ルーム

その名の由来も気になる、きらびやかで豪華な「ギャンブル・ルーム」

もちろん、子どもも入れます(笑)

「ギャンブル・ルーム」という名前。もしや、ここはギャンブルをする場所だったの?!と想像していたのですが、どうやら違っているようです(笑)

V&A直属デザインチームの一員だった、ジェイムズ・ギャンブルが仕上たので、彼の名前から「ギャンブルルーム」と呼ばれるようになったお部屋。



ギャンブル・ルームの窓を飾る、ことわざが描かれた美しいステンドグラス

食欲をそそることわざが描かれた、眩しいほどに美しいステンドグラス

ステンドグラスがめっちゃくちゃキレイでしょう~!まぶしいくらいにキラキラ輝いています。

ここの部屋の装飾は「シラの書」の第2章が引用されていて、ステンドグラスには、食欲をそそる多くのコトワザが描かれているそうです。

おかげでお腹が空いてきた~(笑)みんなご機嫌にコーヒーで乾杯☆



ギャンブル・ルームの壁と柱を覆う、実用性も兼ね備えたセラミックタイル

美しさだけでなく素晴らしい実用性も兼ね備えた、柱や壁を覆うセラミックタイル

天井もツヤッツヤでキレイ☆一体、何で出来ているんだろう??と思ったら、ホウロウ!大きな柱や壁にはセラミックタイルが使われているんです。

壁と柱を覆う美しいタイルは、装飾だけではなく、掃除をしやすくするための知恵。

ホウロウもセラミックも、食べ物の匂いがつきにくので、清潔さを保ちやすく、しかも防火性も高い!

芸術的な美しさはもちろん、実用性を兼ね備えた、革新的デザインのお部屋に仕上がっています。



ウィリアム・モリス柄のトレイが選べるセルフサービスのV&Aカフェ

ウィリアム・モリス柄のトレイを選ぶのもお楽しみの一つ、最も豪華なカジュアルカフェ

物価が高いロンドンですが、セルフサービスなので比較的良心的な価格のV&Aカフェは、「ロンドンで最も豪華なカジュアルカフェ」とも呼ばれているそうです。

カジュアルと言えども、セルフサービスする際に使うトレイをよく見てみると・・・ウィリアム・モリス柄!

いろんな柄のトレイがあって、どれにしようか悩んでしまうくらいです(笑)



V&Aカフェで提供される館内調理の美味しいスコーンと食事

外はカリッ、中はフワッ!ここでしか味わえない絶品の焼きたてスコーン

私のおススメは、やっぱりスコーン!初めてここでスコーンを食べた時に、それまで私が日本で食べていたスコーンと全然違うことに衝撃を受けました☆

とても大きくて、外はカリッカリ。中はふわっふわ~。でも、スコーン以外のメニューも、何を食べても、美味しい! 当日、仕入れた新鮮な食材を館内で調理しているのがおいしい理由の一つだそうです。



日本の装飾をモチーフにした暖炉があるポインター・ルーム

日本の装飾をモチーフにした暖炉がある「ポインター・ルーム」

さて、隣のお部屋「ポインター・ルーム(Poynter Room)」に移動しました。

画家でデザイナーのエドワード・ポインターがデザインをしたこのお部屋には、日本の装飾をモチーフにした暖炉があります。



ポインター・ルームの壁を覆うポルトガル伝統のアズレージョタイル

壁一面に敷き詰められた、青と白が美しいポルトガル伝統のアズレージョタイル

壁一面を覆っている青と白のタイルは、ポルトガル伝統のアズレージョタイル。

この部屋にはステーキやチョップを調理するための鉄製や真鍮製のグリルが収められています。



V&Aオリジナルモチーフのタイルが貼られた可愛らしいトイレの壁

オリジナルモチーフが隠された、細部までこだわりが光るトイレのタイル

ちょっと休憩して・・・ここはどこだと思いますか?実はトイレなんです。

トイレの壁に貼られているタイルの模様があまりにも可愛くて・・・よく見るとV&Aのモチーフ。思わず写真を撮ってしまいました。



若き日のウィリアム・モリスが手掛けた緑の部屋、モリス・ルーム

ウィリアム・モリスが若き日に手掛けた特別な空間

最後の部屋に到着です。あっ!ここでも看板を持って呼ぶ人が(笑)

ここはウィリアムモリスがデザインした「モリス・ルーム(Morris Room)」。

今でこそデザイナーとして有名なウィリアムモリスですが、この部屋の装飾を依頼されたときは、それほど有名ではありませんでした・・・



ウィリアム・モリスデザインの内装と近代的な家具が融合した空間

絶妙なバランスを生み出す、クラシカルな内装と近代的な家具の組み合わせ

まだ無名だったウィリアムモリスが、公共の場のデザインの注文を初めて手掛けたのがこの部屋です。

この部屋の色から、「緑の部屋」(The Green Dining Room)と呼ばれていました。

個人的には・・・このウィリアムモリスデザインのお部屋に、近代的な家具が組み合わせてあるところが魅力的だなって。全然雰囲気が違う内装と家具のコラボが絶妙です。



ウィリアム・モリスとその友人たちが手掛けた美しいステンドグラスと内装

モリスの世界観に、友人たちの美しいデザインが融合した素晴らしいお部屋

ウィリアム・モリスの友人だった建築家のフィリップ・ウェッブ(Philip Webb)がしっくいの上塗りをデザインを担当し、デザイナーのエドワード・バーンジョーンズ(Edward Burne-Jones)がステンドグラスと壁の下絵をデザインした、モリスルーム。

ウィリアムモリスの世界観が楽しめます。



モリスルームで優雅なティータイムを楽しむ様子

落ち着いた緑の部屋で、歩き疲れた体を癒す優雅なティータイム

この日は、ギャンブル・ルームとは対照的で、落ち着いた雰囲のモリスルームで、みんなでティータイムです。

今までにない、長いお散歩。お疲れさまでした・・・


V&Aをイメージしたお部屋のコーディネート

チッペンデールチェアを合わせた高級感あふれるダイニングのコーディネート

V&Aの空気をご自宅に取り入れる、アンティーク家具のコーディネート

今回、V&A美術館で見たチッペンデールチェアを使った、ダイニングルームを作ってみました。

背もたれのデザインが美しいので、どんなテーブルに合わせても、高級感あふれる雰囲気を醸し出してくれます。

チッペンデールチェアは、あまり見つけることが出来ないので、見つけた時、気になる方はぜひゲットしてください。→サロンチェアはコチラ



どんな空間にも馴染みやすいトーネットのベントウッドチェア

どんな空間にもスッと馴染む、軽くて丈夫なベントウッドチェア

トーネットが紹介されていたベントウッドチェア。ベントウッドチェアは、その後、いろんな形が作られて、ノックダウン方式で輸送がラクだったため、世界中で愛される椅子になりました。



圧倒的な存在感を放つビューローブックケースを取り入れた書斎

圧倒的な存在感を放つビューローブックケースを取り入れた英国紳士の書斎

美術館の中でマザーオブパールで造られていたビューローブックケースを使った書斎。大きな英国のアンティーク家具がお部屋にあるだけで、とても絵になります。

他にも参考になる英国スタイルのお部屋をご紹介していますので、のぞいてみてください。



ヴィクトリア&アルバート博物館のまとめ

ビクトリア&アルバート博物館の美しい外観

デザインとアートの歴史を存分に体感できる、ロンドンで必見のミュージアム

Victoria and Albert Museum(ヴィクトリア&アルバート博物館)
・住所:Cromwell Road London SW7 2RL
・TEL:44 (0)20 7942 2000
・開館時間:毎日 10:00~17:45(金曜日は22:00まで ※一部展示室は18:00まで)
・V&Aカフェ:毎日 10:00〜17:15(金曜日は21:30まで)
・HP: http://www.vam.ac.uk/


アンティーク家具商品一覧

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専門の職人がキレイに修復したアンティークの家具をご紹介しています。




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水野友紀子

水野 友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)

1903年創業

【店舗&倉庫】
〒910-0019 福井市春山2-9-13

【南青山オフィス】
〒107-0062 東京都港区南青山5-4-41

古物商 福井県公安委員会許可
第521010008980号



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