ここはイングランドのランカシャーにあるBurnley(バーンリー)という町。
今回の買い付けで、どうしても来てみたかったマナーハウス「Towneley Hall」に行ってきたので、ご紹介します。
このTowneley Hallは、Towneleyファミリー(タウンレイ家)が暮らしていたマナーハウスです。
14世紀に建てられた建物で、5世紀近くにわたってタウンレイの家族が暮らしていた家でした。
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【イギリスさんぽ】マナーハウス「Towneley Hall」
- 水野 友紀子
ゴルフ場もある広大な公園の中にあるマナーハウス。敷地全部を一望する事はとても出来ません。だって、だって、その広さ!何と400エーカー!!
400エーカーって?!
大体、東京ドームが34個分の広さだそうです(汗)
建てられてから500年以上も経っているとは思えないほど、とても手入れの行き届いた美しい建物の中に入ってみましょう。
現在、このTowneley Hallは、結婚式が挙げられたり、ギャラリー&ミュージアムになっていて、収集されていたたくさんの美術品を見ることができるようになっています。
例えば・・・エジプトのミイラやWhalley Abbeyの衣装、Lancashire製のオーク家具、Pilkington Pottery、Towneley Bearなどの多彩なコレクションがいっぱい!!!
ちなみに、ここはアートギャラリー。壁の色もこんなにオシャレ!
ここでは、ローレンス・アルマ・タデマ卿、ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス、ヨハン・ゾーファニーの作品をはじめ、様々な油彩画が展示されていました。
この日は平日なのに、お客さんもいらっしゃいました。もちろん、日本の方には会えません・・・
「Towneley Hall」の見どころのお部屋は大きく分けて5つに分かれています。1つ1つのブースでお話しします。
①ベッドルーム
まずは寝室から。中にはなんと!4つも寝室があるんです。
でも・・・実はTowneley家族は他の棟に住んでいたので、この寝室は全部ゲスト用!
今は17世紀の家具のコレクションが展示されています。
このベッドもスゴイでしょう~!彫!彫!!彫!!!
家具だけじゃなく、壁も全てオーク材。あまりにも重厚な雰囲気にクッラクラです(笑)
アート・コレクターだったオーナーのチャールズタウンレイ(Charles Towneley、1737年〜1805年)
は、実はアンティークのオーク材家具のコレクター!
なので、ベッドや展示してあるオーク材の家具はどれもため息が出るくらい素晴らしいものばかりです。
②プライベートチャペル
なんと、教会までプライベート!このチャペルは、16世紀の第1四半期にジョン・タウンレイ(John Towneley)(1473年〜1540年)によって建てられました。天井にはTowneley家の頭文字が刻まれています。
Towneleyのチャペルは、現代までバーンリーのカトリック崇拝の中心。
何世紀にもわたってWhalley Abbeyとつながっていたので、1846年にバーンリーにカトリック教会が建てられるまで、周辺の職員や崇拝者がこの教会を使用していました。
③グレートホール
壁の色がとっても可愛いグレートホール。
1620年頃に作られたこのホールには、プット (putto) と呼ばれている男の子の天使がいっぱいです!
火、空気、土、水の4つテーマがあって、それぞれ4人のputto。
そして、ギリシャ神話のPhaetonとCygnusの物語を描いている暖炉の上の2人のputto。
上を見上げてみると・・・
天井を支える各アーチの間のスペースにも男の子の天使が。
ここにいるだけで、何か守ってもらえそうな雰囲気です。
それにしても・・・このシャンデリアスゴイ!とっても長いコードが付いているんだけれど、よく支えられるな・・・って。
小さく見えますが、近くに寄ると、とても大きなサイズのシャンデリア。一体、どうやって取り付けたんだろう??
④ロングギャラリー
名前の通り、長い(笑)
もともとココには、100以上の家族の肖像画が掛けられていたそうです。
それから武器や動物の頭で壁が飾られるようになり、現在はオーク材の家具が展示されています。
1600年代に南ランカシャーとチェシャーで作られた椅子がズラーっと並べて展示されているんですが・・・圧巻です。
彫りも超美しく、今から400年以上も前に造られた家具なのに、丈夫なオーク材の家具だからこそ、こうやって美しく残っていて楽しめるんだなって感動です。
⑤リージェンシールーム
1階の南側には、これまた豪華なリージェンシールームが。ここは赤のリージェンシールーム。
すっごくゴージャスな雰囲気の場所に椅子がたくさん並べてあります。
コンサートや結婚式など特別なイベントに利用されているそうです。
そして・・・隣りには
落ち着いた雰囲気のグリーンのリージェンシールーム。
奥に見える赤い色と対照的な雰囲気でいい感じです。
⑥ダイニングルーム
食事をするためのダイニングルームですが、ここに並んでいる家具がかなり勉強になる~!
当時はこんなに大きなリフェクトリーテーブルをみんなが囲んで食事をしていたんだな・・・って。
ちなみに、ここはゲストがいない時、家族が使用したダイニングルームだそうです。召使いは別の小さな部屋で食事をしたそうです。
結構広いので、見て回るだけでも結構疲れますが、昔の人の生活をほんのちょっと垣間見ることが出来て、なんだか勉強になりました。
ちなみに、ここは日曜日限定でハイティーも楽しめます
ハイティーというのは、アフタヌーンティーよりもさらに遅い時間に行うもの。1700年代中頃、労働者階級・農民の生活環境から始まったもので、別名ミートティーと言います。
夕食のかわりとなるティータイムなので、肉や魚・卵などの食事に、スコーンやケーキなどの甘いものまで出てくるんです。
簡単に言うと、夕食とアフタヌーンティーを一緒にしたような、かなりボリュームのあるものらしいです(私は食べていないのですが・・・(涙)
イタリアンガーデンを見下ろしながら、ライブミュージシャンの声を聞きながらのハイティー。憧れます(笑)
Towneley Parkは一年中オープンしていますが、季節によって定休日や開館時間が違います。
もし、行かれる際は、定休日に気をつけて下さい。
【Towneley Park(タウンレイホール)】
住所:Burnley BB11 3RQ
定休日:金曜日
2月から11月まで土曜日~水曜日12〜15時
木曜日は12時半〜17時までの営業。
※11月から2月は土、日のみの営業です。
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
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