家具の基礎知識!家具の匂いについて

アンティーク家具を初めて購入された方からたまに「カビの匂いがする・・・」とお問い合わせを頂く事があります。

アンティーク家具と言うとイメージ的に「カビクサイ」と思われがち。

もちろん、買い付けたばかりのアンティーク家具の中には、カビが生えているものも多いので、何も修復していない状態だとカビの臭いがしますが、Handleではキレイに修復してカビている部分は全て撤去しているので、カビの匂いがすることはありません!

じゃあ匂いの原因は何でしょう?また、アンティークに限らず、新しく購入した家具の匂いも気になる方が多いと思います。

そんな方のために、家具の匂いの原因と対処法についてお話しします。

スタッフ 酒井

家具の匂いについて

まず、家具のにおいには、以下のことが考えられます。

1.木の匂い

パイン材やヒノキなど、柔らかい素材の針葉樹の家具は、「フィトンチッド」と呼ばれる匂いがします。
いわゆる森林浴をしているような癒しの香りです。使い続けると、だんだん感じなくなってきますが、しばらくの間は、とてもいい匂いがしますので癒されて下さい。

また、チーク材を使った家具の中には、時々、独特の匂いがするものがあります。
チークには良質の油(タール)が含まれているので、機械油に似た匂いもして気になる方もいらっしゃるようです。

ただ、その代わり腐りにくく虫にも強く、水にも強い木材です。


2.接着剤のにおい

家具の匂いの原因で一番多いのが接着剤の匂いです。
実は、家具を組み立てる際に、たくさんの接着剤が使われています。例えば、家具の大枠を組む時はもちろん、中の引き出しだったり、使っているベニヤ板や合板はもちろん、また安価な大量生産の家具に使われているパーティクルボードには、木を粉砕して接着剤を混ぜて押し固めてあります。

それを木の匂いと勘違いされる方も多いようですが、接着剤の匂いです。接着剤からシックハウスの原因になっているホルムアルデヒドが空気中に拡散されています。

アンティーク家具で使われている接着剤は、昔ながらのニカワ(膠)です。ニカワは4000年以上前から使われている動物の骨や皮を煮込んで作られた接着材なので、お部屋の温度や湿気など誘発されて、においを発する場合があります。

Handleでは修復の際、取り除いて木工用ボンドを使っているので、臭いはありませんが、修復されていないアンティークや、修復の際にニカワが取り切れなかった場合、臭いがする場合があります。

JIS企画でホルムアルデヒドの放出量を☆の数で表しています。ホルムアルデヒドを含まない、もしくは規定内に収めてある証であるフォースター(☆☆☆☆)マークが使われているものも多いので、気になる方は、購入前に確認するようにしましょう。


3.カビの匂い

先ほど、Handleのアンティーク家具はカビ臭くないとお話ししましたが、もちろん、湿気が多い場所に置いて使っていればカビが生える可能性はあります。

アンティーク家具だけではなく、新しく購入した家具であったとしても、湿気が多い日本では、カビが生えやすい適度な温度がある場所に置いてある家具には、実はカビがはえていることが多いんです。

見える場所にはえた場合は気付きますが、引き出しの底板や裏側、また、壁にくっつけて置いてあった場合、背板にはえることも多いです。

無垢材の家具の場合は、家具が湿気を吸収してくれますが、ベニヤや積層板、ビニールなどを多く使った安価な大量生産の家具の場合、吸湿効果がないので、カビが生えて匂いがしやすいです。


4.塗料のにおい

家具の塗料にはいろんなものが使われています。塗料によっていろんな臭いが残っているものが多いのですが、特に有機溶剤を使っていない自然塗料の場合は、揮発性がないため、家具が届いてしばらくは臭いが気になる方も多いようです。

自然塗料にもいろいろありますが、現代の家具では、オイルフィニッシュ仕上げや、蜜蝋ワックスなどのワックスを使って仕上げたものが多いです。

また、アンティーク家具の修復には、アンティーク用のワックスやシュラックニスを使用しているので、そのにおいが残り、気になる方もいらっしゃるようですが、有機溶剤を使っていない自然素材の塗料は、むしろ人体に害がなく安心です。


家具の置き方1ポイントアドバイス

湿気を多く含むことで、家具はにおいが付きやすくなります。家具を含まないように、家具を置く際、気をつけることをお話しします。

まずは、当たり前のことですが、普段、閉め切ったお部屋に家具が置いてある場合、お部屋の窓を開けて、風を通してあげて下さい。

締め切ったままだと、どうしてもお部屋に湿気がたまります。

次に、家具をお部屋に置くときは、壁はピッタリくっつけないように少し隙間をあけて置くのがポイントです。

たったそれだけのことでも、空気が循環して、湿気の逃げ場ができ、背板にカビなどが生えにくくなります。

引き出しの中に湿気がたまらないように、新聞紙をシート代わりに敷くのもポイントです。 湿気を吸収してくれる効果はもちろん、新聞紙のインクは防臭効果もあります。

そういえばおばあちゃんは食器棚などに新聞紙を敷いていましたよね・・・昔の人の知恵です!

とは言え「新聞紙なんてオシャレじゃない~」と言う方にオススメなのが、英字新聞。一気にオシャレ度が増します!

また、普段から家具の中に市販の湿気とりを入れておくと、湿気を吸ってくれるのでオススメです。


においが気になる方へ・・・まずは家具の湿気を取りましょう

次に、においが気になってしまっている方への対処方法をお話しします。まずは、家具の扉や引き出しを開けて風を通してあげましょう。

日本は湿気が多いので、乾燥しているように思っていても、家具の中には湿気がたまっていることが多いです。

特に、最近のお家は、木を使っているものが少なく、湿気を吸わないため、木製の家具が湿気を吸湿する役割を果たしてくれる事が多いんです。そうなると、家具の中に湿気がたまりやすくなって、においが発生する場合があるので、時々、扉を開けてあげましょう。

また接着剤などのにおいが気になる場合も、この方法です。その際、必ず窓を開けて、揮発したホルマリンがお部屋の中に充満しないように気をつけましょう。

引き出しは開けるだけではなく、抜いてあげると効果的です。
抜いた引き出しをお天気がいい日に陰干ししてあげるとたまっている湿気が抜けやすくなります。引き出しが堅い場合もこの方法でスムーズに出し入れしやすくなります。

接着剤のにおいが気になる場合も、時間はかかりますが、この方法で何日間か陰干ししてあげることでにおいが薄くなると思います。

扇風機をお持ちの方は、家具に当ててあげましょう。早く湿気が抜けやすくなり、臭いも飛びやすくなります。


それでも臭いが気になる場合は・・・引き出しの裏や背板を洗剤で拭きましょう

湿気を取り除いても気になる場合は、引き出しの裏や天板の裏、また家具の背板に、においが残っていることが多いです。
引き出しなど外せるものは外して、台所用洗剤を薄く希釈した水でタオルを硬く絞って拭きましょう。

キレイに拭いた後は、キレイな水のタオルでふき取ってから、乾拭きして下さい。
水分が残っていると塗装を傷める原因にもなるので、水拭きしてすぐに乾拭き、そして乾燥を何度か繰り返ししましょう。


どうしてもとれない場合は・・・消臭剤を入れましょう

湿気やカビ、塗料またホルムアルデヒドの臭いが気になっている場合は、上記の2つの方法でにおいはある程度気にならなくなりますが、それでもなかなかにおいがとれない方は、家具の中に消臭剤を入れて使うことをオススメします。

市販の消臭剤でOKです。いろんなタイプのものがありますが、アンティーク家具の場合は、ジェルの粒状のものが効果的です。

しばらく中に入れて、扉を閉じておくと、ワックスの臭いは気にならなくなると思います。


4.まとめ

いかがでしたか??臭いの原因はいろいろありますが、現代の家具で一番多い原因は、やはり接着剤の臭いです。

締め切ったお部屋でホルマリンが揮発するお部屋にいると、頭が痛くなったりする場合もあるので、出来るだけきちんと換気して、においがしなくなるまで揮発させてから使うようにしましょう。

出来れば、価格はあがりますが、フォースター(☆☆☆☆)のものや、無垢材を使って造られている木製のものをお使い頂いた方が安心です。

塗装のにおいが気になる方には、私は自然塗料であれば、そんなに気にせずお使いいただきたいと思っています。
有機溶剤を使っているものではないので、においが飛ぶまでには時間がかかりますが、そのうち気にならなくなりますし、体に害があるものではないので、安心してお使い頂けます。

また、湿気が多い日本では、どうしても湿気がたまりやすくなります。昔は、木を使って湿気を吸っていた日本の家ですが、最近は、気に似せた建材も多く使われ、壁も昔ながらの塗り壁ではなくビニールクロスが多いため、逃げ場がない湿気を木製の家具が吸いやすくなっています。
普段から空気を循環させて、湿気がこもらないお部屋を意識することで、カビも生えにくくなります。ぜひ、普段から心がけてみて下さい。


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