アンティークチェストを安全に運ぶ梱包方法｜美しい家具を守るには？

この前は、アンティークチェアの梱包の様子をお見せしましたが、今回はもっと大物。猫脚が可愛い、フランス生まれのアンティークチェストの出番です。
アンティーク家具の中でも人気のチェスト。
チェストは一見ずっしり重そうに見えますが、女性スタッフ２人で梱包します。<

チェストの梱包

猫脚が特徴のフランスのチェストを梱包します。
見た目も使い勝手も良く、とても人気のある家具です。
今までたくさんのお客様にお届けしています。

使用する梱包資材

実はこのチェストを梱包するのに、こんなに梱包材を使っています。
基本的な梱包資材はコンパネ、大きな段ボール、巻き段ボール、梱包材のエアキャップです。
ちなみに、コンパネとはコンクリートパネルの略称で、厚さ12mmの耐水性合板のこと。
毎回、お届けする家具のサイズに合わせて電動ノコギリでカットしています。

出荷前のチェックと掃除

梱包の前には、家具全体を乾拭きして、ほこりや汚れをきれいに取り除きます。
同時に、扉や棚板のがたつき、表面のキズなども確認します。
このチェックが済んでから、梱包作業に入ります。

フェルトキーパーの取り付け

チェストの脚には、床を傷つけないようフェルトキーパーを貼ります。
柔らかい布団の上に段ボールとコンパネを敷き、その上にチェストを乗せて、脚に合わせてカットしたフェルトを一つ一つ丁寧に取り付けます。
※輸送中に取れてしまうことがあるため、その際はお手数ですがボンドで貼り直してください。

緩衝材で保護する

コンパネとダブル段ボールの土台の上に、緩衝材を二重に敷きます。
天板には油紙と緩衝材を巻いてから、胴体部分も緩衝材で二重に包み、天板も仕上げにもう一度巻いて保護しています。

角の保護

プチプチで全体を包んだあとは、家具の四隅に専用の角あてを取り付けます。
角は輸送中にぶつかりやすく、最もダメージを受けやすい部分なので、しっかりとガードすることがとても大切です。
厚みのある段ボール素材の角あてを使用して、上部と下部の4か所を保護しています。
これにより、トラックの中で他の荷物と触れてしまった場合でも、角が潰れたり欠けたりするのを防げます。

ロールダンボールで全体を包む

ロールダンボールを使い、胴体と天板を二重に包みます。
ロールダンボールは柔らかさと強度の両方を備えていて、大きな家具や曲線のある家具にぴったりです。

テープで固定

巻き段ボールでしっかりと包み終えたら、最後に「Handle」ロゴ入りの青いハンドルテープで全体を固定します。
テープを一周ぐるりと巻くことで、巻き段ボールのズレを防ぎ、輸送中もしっかりと保護できるようにします。

PPバンドで固定

最後の仕上げとして、チェスト全体をPPバンドで固定します。
バンドは縦方向に2か所取り付け、ギュッとしっかり締めることで、梱包全体が安定します。
このバンドがあると持ち上げやすくなるため、配送業者の方にも扱いやすく、運搬中の落下などのリスクを減らすことができます。
この「ギュッ」というひと締めは、私たちにとって気持ちの引き締まる瞬間でもあります。
お客様が箱を開けたとき、「わぁ～！」と喜んでくださる笑顔を思い浮かべながら、丁寧に、心を込めて完成させています。

梱包材についてのご理解と廃棄のご協力

アンティーク家具を破損させないように細心の注意を払っているので、これだけの梱包資材はどうしても必要です。
無事、お客様のもとに大切なアンティーク家具を破損なく届けるためと思い、ご理解とご協力をお願いします。
これだけたくさんの梱包資材を使って、丁寧に梱包しても、お届けする際、破損がある場合があります。
1人の配送で行っても破損が起きないよう、日々、考えながら梱包の仕方を試行錯誤していますが、これ以上梱包材を減らす事は出来ません。
ただ、お客様のお家に到着してから廃棄するのにとても大変だと思います。

今回使用したアイテム