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地震対策が気になる方に!耐震ラッチがおススメです。
- 水野 慎太郎
日本にいるとやっぱり地震対策が気になりますよね。時々「地震の時、扉が開かないようにならないですか?」とご質問を受けるので、そんな時におススメの「耐震ラッチ」をご紹介します。
地震で扉が開かなくなる耐震ラッチとは?
耐震ラッチとは、専門用語でいうと「パーフェクトロック」というプラスチック製の部品。万が一、地震が起きた際に家具の扉が開かないようにするための道具です。
ガタガタと地震が発生すると、このパーフェクトロックにロックがかかり、扉が開かなくなります。
もちろんアンティーク家具に最初からついているものではないので、今回、ご要望のあったお客様のアンティーク家具に耐震ラッチを取り付けてみました。
フランスのアンティークガラスキャビネットに取りつけていきます。
今回、お客様のお家に運ぶのがこのガラスキャビネット。フランスらしく美しいフォルムが特長で、日本の食器棚に似た形なので、とても使いやすいです。
ただ、アンティーク家具の場合、現代の家具と構造が違うので、耐震ラッチを取り付けるのはなかなか難しいんです・・・
まずは、もともと取り付けてある金具を見てみましょう。
通常、このようなアンティークのガラスキャビネットの場合、修復後の際に取り付けるのが、こんな感じの一般的なローラーキャッチャーです。
このローラーキャッチャーを一度取り外し、パーフェクトロック用に土台を新しく取り付けてから、耐震用のラッチ(パーフェクトロック)を取り付けます。
ローラーキャッチャーを外します
家具にもともと付いていたローラーキャッチャーを外してます。ドライバーで丁寧に外していきます。
耐震ラッチを取り付けましょう
ローラーキャッチャーを外した部分に、今度は耐震ラッチを取り付けていきます。今回の家具は、ここが一番いい場所だったので、この位置を選びましたが、それぞれお持ちの家具によって一番いい取り付ける位置は違います。
扉側の部品も、ちゃんとかみ合うように確認しながら取り付けていきます。
取り付けたら、ちゃんと2つの金具がかみ合うかを確認して・・・バッチリ!
再度、ローラーキャッチャーを取り付けます
もともと付いていたローラーキャッチャーを再度、取り付けてキッチリ扉が開け閉め出来る様にします。
地震でも扉が開かないアンティークキャビネットが完成です。
耐震用のラッチを取り付けました!お運びの際、ロックがかかってしまうと大変なので、テープが貼ったままですが、地震が来るとロックがかかって、扉が開かないようになります。
地震で振動が起こると、キャビネット側のフックが、扉側にハマって扉が開かないようになります。
これで、万が一の地震の際にも安心です。このようにハンドルでは、地震対策も行っています。対策もしっかりと行って、アンティーク家具のある生活も楽しんでください。
その他の地震対策は?
また、これ以上の地震対策として家具自体の転倒を防ぐためには、家具自体を壁に固定する方法が一番です。
もし、壁に固定されたい場合には家を建てられた際の工務店さんなどにご相談するか、下地をしっかりと探して、そこにビスを打ち込みましょう。
下地の探し方は、ココからご紹介しています。
今回修復したアイテム
アンティークのキャビネットはコチラからご覧いただけます。
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水野 慎太郎
創業明治36年、1903年から続く老舗家具屋4代目。
アンティークショップHandleオーナー。小さい頃から囲まれて育ってきた、家具に対する知識と修復技術力は誰にも負けない自信がある。
30年後に日本の10人に1人がアンティーク家具を使っている文化を作ることを目標にし、日々、アンティーク家具の修復に奮闘中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
【店舗&倉庫】
〒910-0019 福井市春山2-9-13
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第521010008980号
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