- トップページ
- アンティークコラム
- アンティークの選び方
- アンティークをアイテム別に選ぶ
- ライティングビューローの魅力とは?選び方と使い方
ライティングビューローの魅力とは?選び方と使い方
- 水野 友紀子
ライティングビューローとは、書棚や引き出しなどの収納家具とデスクが一体化した家具のことです。
いろんな形のものがありますが、デスクになる部分が折り畳み式になっているものが多く、扉などを引っ張りだすと机として使えるようになっています。
いわゆるデスク機能がついた収納家具?・・・いや、収納家具の一部がデスクとして使える家具??ですが、私も大学生の頃、テスト期間中だけ使う机が欲しくて選んだのがライティングビューローでした。
大人になった今になってさらに魅力的に見える、使いたい時だけデスクとして使える美しい収納家具「ライティングビューロー」についてお話します。
Handle 水野 友紀子
Bureau
ビューローとは
ビューロー(bureau)とは、引き出し付きの書台のこと。
東インド会社が中国や日本から輸入した櫃(ひつ)が原型になったと言われ、イギリスの王政復古期に誕生しました。
もともとは収納が目的だった家具に、書き物するスペースが付いた「セクレタリー」と呼ばれる家具でしたが、18世紀に入って、書くスペースの下に引き出しなどの収納がつき、今のライティングビューローの形になりました。
パッと見た目は引き出しや扉が付いた収納家具ですが、扉を前に倒したり、引っ張り出すことでデスクになる、とても便利な家具。
普段は収納家具として使い、デスクとして使わない時はコンパクトに収納できるので、お部屋のスペースを有効活用できるところが一番の魅力です。
1台で2役、時には3役の使い方が楽しめる、見た目もおしゃれな家具です。
Charm
ビューローの魅力
01.
あっという間に
デスクに変身
ビューローの一番の魅力は、扉を開けたり引っ張り出すだけで、デスクとして使えること。
デスクとして使いたいときに扉を開け、支えとなる板を引き出し、その上に開いた扉をポンと乗せるだけで、あっという間にデスクが完成します。
デスクほど場所をとらす、ほんの少し空いているスペースがあれば、扉を開いて椅子を置くだけで、立派なデスクとして使うことが出来るところがビューローの一番の魅力。
使わない時、扉を閉めてしまえば、デスク周りの雑多なものも見えず、スッキリ片付いて見えちゃうところもポイントです。
02.
片付けバッチリ
たっぷり収納
引き出しや扉の収納がたっぷり付いているので、普段は収納家具として大活躍です。
本棚として使えるキャビネットが付いているビューローブックケースの扉の中に本や雑誌はもちろん、デイスプレイ雑貨を入れてショーケースとして使ったり、食器を入れてカップボードとしても使えます。
また、大きな引き出しが付いているビューローには、普段、お洋服などをたっぷり収納して「チェスト」として使えて便利!
デスクとして使わない時は、お洋服はもちろん、下着やハンカチ、もちろん本や書類などもたっぷり入れる引き出し収納として使えます。
デスクとして使う場合、細かい仕切りが付いているものも多いので、ペンや鉛筆などの文房具類、手帳やノートなどキレイに収納できちゃうのも、嬉しいポイントです。
03.
いろいろ選べる
サイズや形
ライティングビューローと言っても、サイズも大型のものから小さなものまで、収納も扉や引き出しが付いたものからデスク用の扉しかないものまで、いろんなタイプのものがあります。
置く場所、使い方を考えて、自分にピッタリのライティングビューローを見つけてみましょう。
ビューローの選び方
ライティングビューローを大きく分けると、以下の3つのタイプに分かれます。
①シンプルな機能でコンパクトサイズの「ライティングビューロー」
②本棚収納が付いた背が高い「ビューローブックケース」
③幅が広く扉収納が付いた「サイドバイサイド」
まずはサイズや機能面で上の3つの中から自分に合うものを選んでみましょう。
item1. ライティングビューロー
一般的にビューローと呼ばれているライティングビューロー(writing bureau)」は、ビューローの中で、一番、定番の形です。
チェストやキャビネットなどの収納の上に付いているフラップ式の扉を前に倒すと、扉部分がデスクになります。
たっぷり収納が出来る、大きな引き出しタイプから、見た目重視のものまで、種類も多く、いろんな形の中から選べます。
POINT1
使いたいときだけ・・・
大人のデスク
いろんな形があるビューローの中でも一番基本形の「ライティングビューロー」は、どこにでも置けるコンパクトなサイズが魅力です。
普段は収納、使いたいときだけデスクとして使える便利さが、大人のデスクとして人気です。
POINT2
どこでも置ける
コンパクトサイズ
特にコンパクトなサイズのステューデントビューローは、寄宿舎などに住む学生が使うために造られたビューローです。
幅も奥行きも小さく、本棚になっているビューローは、どんな場所にも置ける気軽さ&便利さが人気です。
POINT3
好みに合わせたいろんなデサイン
英国アンティークらしい重厚なオーク材のものからクラシックスタイルのマホガニー材やウォールナット材で造られたもの、さらにフランスのロココ様式の猫足のもの、シンプルな北欧スタイルのビンテージデザインまで、いろんなライティングビューローがあるので、好きなものが見つかります!
1940年代 フランス オーク材
1930年代 イギリス オーク材
1960年代 イギリス ウォルナット材
1960年代 イギリス チーク材
以前、頂いたフランスのアンティークビューローの上にテーブルランプを置いてみました。
自分の寛げるコーナーが出来、とても満足しています。
アンティックなライティングビューローとぴったりなバイオリンに似た背もたれの椅子を送って頂きました。
はるばるイギリスから買付けて年月を経て醸し出される風合いに更に磨いて蘇らせるアンティックの素晴らしさに感激致しました。
item2.ビューローブックケース
ビューローブックケース(Bureau Bookcase)とは、ライティングビューローの上に本棚(Book case)がついた家具のことです。
略して簡単にブックビューローとも呼ばれます。
背が高く見た目もゴージャスで迫力があり、たっぷり収納が出来る本棚が付いたビューローブックケースは、お部屋に置くだけで一気に華やかな雰囲気を彩ってくれます。
POINT1
たっぷり収納
機能的デスク
英国アンティーク家具は、ビクトリア期の産業革命で、たくさんの人が移り住んだロンドンの狭い家の中でも使えるよう、コンパクトに造られているので、大きく見えるビューローブックケースも意外にコンパクト。
たっぷり収納できるわりに場所をとらない、日本のお家向きの家具です。
POINT2
どこに置いても
華やかな家具
ビューローブックケースは高さがあるので、どこに置いても目立つ家具。
デザインも美しいので、お部屋を一気に華やかな雰囲気にしてくれます。
背が高く、とても迫力がある家具ですが、実は、ビューロー部分と本棚部分が分かれるようになっている2段タイプ。
なので、大きさの割に移動しやすく、お部屋に運び入れやすい家具です。
POINT3
好みに合わせたいろんなデサイン
1910年代 イギリス マホガニー材
1920年代 フランス オーク材
1920年代 イギリス オーク材
1970年代 イギリス チーク材
ビューローブックケースが我が家に仲間入りして10日が経ちました。
明るい日の光が入る窓の横に置きました。自分だけのお気に入りの物を入れて、ゴージャスな時間を過ごしたいと思います。
フランスのビューローブックケースが、予定していたスペースにピッタリ収まりました。
友人達から素敵と羨ましがられています!
item3. サイドバイサイド
サイドバイサイドとは、ビューローの両脇にガラス扉の本棚が付いた家具のことを言います。
幅が広く、迫力があって見た目がとても豪華なサイドバイサイド。ビューロー部分は広くないので、ガッツリ仕事は出来ませんが、デスクとキャビネット、両方の機能を持ち合わせた美しい家具です。
1900年頃から造られたサイドバイサイドですが、現代の家具では見かけない貴重なデザイン。人気があります。
POINT1
机+本棚+チェスト
1台で3役
サイドバイサイドは、ビューロー誕生後にデザインが発展していく中で、9世紀終わり頃に生活が豊かになった市民向けに造られた家具です。
1台で、デスク、本棚、収納チェストの3役をこなしてくれるので、現代の日本の住宅でも、省スペースで機能的に使える家具として重宝されます。
POINT2
置くだけで完成!
自分だけの書斎
日本と同じく、島国のイギリスで誕生したサイドバイサイドは、島国特有の住環境の中で「自分の書斎を持ちたい!」という思いから生まれた家具です。
本棚には自分の好きな本を詰め込み、扉を開ければデスクに変身。椅子を置いて腰かけるだけで、自分だけの特別な書斎の完成です。
POINT3
好みに合わせたいろんなデサイン
1930年代 イギリス オーク材
1930年代 イギリス オーク材
1930年代 イギリス マホガニー材
1930年代 イギリス オーク材
心待ちにしていたサイドバイサイド、本当に素敵です。毎日眺める生活になりそうです♪
お花の彫刻は惚れ惚れして見入ってしまいました。娘が嫁ぐ時に持たせてあげれるように大切に使いたいと思います。
前回は机を購入しましたが、大きなモニターが乗っているので、趣味の模型や電子工作をする際にサイドバイサイドを選びました。
作業するときだけ作業台として使えますし、道具類やパーツも綺麗に収まって作業が捗りそうです。
また配線用の穴を開けてもらったのですっきりと収まってます。部屋の一角がアンティーク家具で揃い満足です。
Bureau
「+1ビューロー」のある暮らし
いろんなお部屋にビューローを「+1」するだけで、お部屋の雰囲気も使い勝手もよくなります。
扉を開けば、そこは自分だけの特別な場所。ちょっと空いてるスペースにビューローを「+1」してみませんか?
room1 ダイニング
ビューローはデスクのイメージが強いので、書斎に置かないとと思う方が多いんですが、ダイニングに置いても違和感がありません。
子どもがご飯を食べるまでの間、宿題したり、食事の後、奥様が自分だけの時間を楽しむ場所にピッタリです。
room2 リビング
家族が集うリビングにビューローを置けば、大活躍です。
PCデスクとして使ったり、ちょっと書き物をしたいとき、家族みんなが使えるリビングデスク。
もちろん、リビングまわりの雑多なモノも、ビューローの中にオシャレに収納できるので、一石二鳥です。
room3 和室
もちろん、和室で畳の上との相性もいいビューロー。
一台置くだけで、たっぷり収納出来て、デスクとしても使えるので、限られたお家の中の空間、和室にもおススメのアンティーク家具です。
room4 書斎
ビューロー1つと、椅子さえあれば、どこでも自分だけの書斎が作れます。
リビングやダイニング、寝室や玄関!ビューロー1つで、憧れの自分だけの書斎を作って、楽しみましょう!
-
水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
-
アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
【店舗&倉庫】
〒910-0019 福井市春山2-9-13
【南青山オフィス】
〒107-0062 東京都港区南青山5-4-41
古物商 福井県公安委員会許可
第521010008980号
関連商品はこちら
記事をシェアする