フォールディング(折り畳み)

水野友紀子
水野 友紀子

頼れる収納名人、職人技が光るフォールディング

フォールディングとは、そのままの意味で「折りたたみ」ができる家具のことをいいます。 現代でも、家庭用や仕事の会議室などで使われるようなテーブルや椅子などでよく見かけられますが、 使わないときなどはコンパクトに折りたたんで収納することができ、使うときには広げることができるとても便利な家具です。

機能的な家具なので、近代的なイメージもあるフォールディング家具ですが、実は100年近く前からフォールディング家具は 作られていて、アンティーク家具として今でも使うことができます。 もちろんアンティーク家具なので、現代的な金具や仕掛けがあるものではないですが、 折りたたむときの角度や脚の長さや大きさ、また広げたときにキチンと天板を支えられるよう、天板と脚との重なりなど 木材だけで一つ一つ、緻密に計算されて作られています。

当時、便利な機械や金具などなかった時代にこのようなフォールディング家具を作るのは、職人さんの高い技術力が必要だったのではないでしょうか。




こちらは1970年代にイギリスでつくられた、コンパクトなサイズのフォールディングテーブルです。 背が低く、椅子やソファに合わせてコーヒーテーブルやサイドテーブルとしてお使いいただけます。
折りたたむときには、天板を少し上げ、クロスしている脚を横にずらしていくだけで簡単に折りたたむことができます。 このようにさらにコンパクトになって、違う部屋で使うときの移動にも便利で、使わないときには収納しておくこともできます。




こちらは1930年代にイギリスでつくられたフォールディングテーブルです。 コンパクトなサイズで、普段のサブテーブルとしてや来客の際にも便利に使うことができます。
同じように、天板を少し上げて脚を横にずらすだけで小さく折りたたむことができます。 複雑な足の装飾に加えて、さらにフォールディングの細工がされた高い技術をみることができるテーブルです。




このように、フォールディング家具は今も昔も、便利に使える家具として活躍しています。
このような便利な家具は、昔から日々の生活を良くするための知恵の中で生まれたものではないでしょうか。
ハンドルでは、天板と脚の支えや、脚のスライドなどもスムーズに行えるように キチンとメンテナンスを行っているので、当時と同じように今でも私たちの生活に役立つ家具として活躍してくれますよ。