クリニャンクール蚤の市|実用情報
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基本情報
住所 96–110 Rue des Rosiers 周辺一帯(93400 Saint-Ouen)
最寄り メトロ4「Porte de Clignancourt」/13「Garibaldi」/14「Saint-Ouen」
時間 土・日 10:00~18:00/月 11:00~17:00(市場・店舗により前後)
入場料 無料(イベントや一部施設は別料金の場合あり)
TEL 共通代表なし(各マルシェ・各店舗で異なる)
公式HPは
コチラ
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アクセス
Porte de Clignancourt(4号線)または Garibaldi(13号線)、Saint-Ouen(14号線)から徒歩。初めて・荷物多め・朝夕の混雑時はタクシーが安心。行先は「Vernaison」「Paul Bert」など目標エリア名を伝えるとスムーズ。
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買い物・行列対策
・開店はゆるめ。10時以降に開く店も多い
・昼前後は開店率↑、午後は混雑↑
・カード不可の店もあるため小額紙幣・コインを用意
・値引きは“まとめ買い”など節度をもって(強引な交渉はNG)
・雨天は屋内マーケット中心に回遊すると快適
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治安・マナー
・スリ対策必須:前持ちファスナーバッグ、貴重品は最小限
・撮影はお店の許可をとる/周囲に配慮する
・トイレは点在。混む前に場所を確認
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見どころ&写真スポット
・Vernaison(小物・雑貨・細々した骨董)
・Biron(高級アンティーク街)
・Paul Bert/Serpette(家具・ガーデン・屋内市)
・Dauphine(2階建て、家具・古本・衣類)
※ディスプレイやサイン、路地の雰囲気は写真映え◎
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あると便利な持ち物
現金(小額紙幣・コイン)/クレジットカード
エコバッグ・折りたたみバッグ(購入品用)
スマホ地図(オフライン)・モバイルバッテリー
身分証のコピー(原本はホテル保管が安心)
薄手のレインウェア/歩きやすい靴
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【パリさんぽ】日曜日はクリニャンクール蚤の市をお散歩
- 水野 友紀子

日本では日曜日に観光地が営業しているのは当たり前ですが、パリの観光地は、大抵、日曜日がお休みです(汗)
なので日曜日にパリを訪れた場合は、蚤の市をお散歩してみましょう!蚤の市は、基本、週末に営業しているので、お休みの日のパリを楽しむにはうってつけの場所です。
いろんな蚤の市がありますが、今回はパリで最大の蚤の市、クリニャンクールの蚤の市をお散歩してみましょう。
パリ最大級 クリニャンクール蚤の市とは

クリニャンクールは、約3000店以上のショップが立ち並ぶパリ最大の蚤の市です。いくつかのマルシェが集まって大きな蚤の市を作っているんですが、きちんと区画整理されていて、エリアごとに名前がつけられて地図もあるので人気の観光地になっています。

お店は土曜日~日曜日の9時頃からオープンとなっていますが、正直、何度訪れても10時に開店しているお店も少なく・・・気分に合わせてお店を閉めちゃうことも多くてフランスらしさが感じられます(笑)
基本は露店のお店ですが、ビルの中に入っているお店も何百件もあるので、雨の日でも歩きやすくおススメです。

ちなみに、パリの3大蚤の市と言えば、ヴァンヴ、モントルイユ、そしてここ、クリニャンクールの蚤の市。クリニャンクールはパリの北に位置していて、オペラ座駅からメトロを使って約30分くらいの場所にあります。
地下鉄4号線Porte de Clignancourt駅で降りてMarche aux Pucesの看板に従って進んで行くのですが、正直、蚤の市までの道のりは治安があまりよくありません。
歩く時間も結構かかるし怖いので、私はいつもタクシーを使っています。
クリニャンクールはかなり広いですが、目標地点を決めて運転手さんに伝えておけば、連れて行ってもらえます。オペラ座付近からだとメトロを使うよりタクシーの方が時間もかからず安全なのでおススメです。
クリニャンクール蚤の市の歩みと背景

日本ではクリニャンクールと呼ばれる蚤の市は、パリでは「サン・トゥアンの蚤の市(Marche aux Puces de Saint-Ouen)」と呼ばれます。
蚤の市と言ってもほとんどは古美術商が店を構えているスタイルなので値段は高め。なので、私たちはここでしか見つけることが出来ない照明や
シャンデリア
のパーツ、めずらしい小物を探すことはあっても、アンティークの家具を買い付けることはありません。

そもそも、クリニャンクールは、かつてティエールの城壁というパリ最後の城壁があった場所。建設当初は軍事地域と呼ばれて建物の建築が禁じられていた場所です。
19世紀、オスマンのパリ改造の時に、パリ市内にいた廃品回収業者(家庭のいらないものを回収してそれを売って生計を立てていた人たち)は、衛生上の理由からパリに住むことを許されなくなりました。そこで城壁外のクリニャンクールに住み始めるようになったことが始まりです。

毎週日曜日に市を開いたところ、骨董好きのパリ市民が訪れるようになって露店の数が増え、現在のようにパリ最大の蚤の市が出来上がりました。
ちなみに現在、城壁は取り壊されてしまっています。

現在のクリニャンクールは、それこそ
アンティークの家具
やオブジェから、ヴィンテージのお洋服、カバンや靴、生活雑貨や
リネン
から古着、美術品、アクセサリー、古本にレコード、ガラクタまで、とにかくなんでもあります!
クリニャンクールで見つかるようなアンティーク家具や雑貨は、
Handleのオンラインショップでもご紹介しています。
エリア別ガイド クリニャンクールの歩き方
VERNAISON(ヴェルネゾン)

クリニャンクールの中でも最も古いエリアが「ヴェルネゾン」。三角形の区画全体に、なんと300軒以上の小さなショップが所狭しと並んでいます。

骨董品や古い家具、絵画、食器、雑貨、おもちゃ、手芸用品、ビーズ、アクセサリーなど、細やかなアイテムを探すのにぴったりのエリア。蚤の市らしい「宝探し気分」が味わえるため、観光客にも人気で、日本人の来場者とすれ違うことも少なくありません。
ただし人が集まる場所なのでスリには注意が必要です。小さな路地を歩きながら、細々したアンティークに触れるのは、まさにヴェルネゾンならではの体験です。
BIRON(ビロン)

「ビロン」は高級アンティークの専門エリア。アール・ヌーヴォーやアール・デコのガラス(ラリック、ガレ、ドームなど)、バカラのアンティークグラス、さらにエルメスやカルティエといった一流ブランドも並びます。
その豪華さから「クリニャンクールのフォーブル・サントノレ」と呼ばれるほど。高級志向のコレクターや専門バイヤーが集まる格式高い一角です。
MAILASSIS(マラシ)
ガラス張りの建物内に広がる新しいエリア。家具やリネン、美術品に加えて、マイセンやセーヴルなど高級陶磁器を扱うショップもあります。
2フロア構造で、上品かつ近代的な雰囲気を感じられるのが特徴。クリニャンクールの中では比較的新しく整備されているので、落ち着いてショッピングできます。
DAUPHINE(ドフィーヌ)
マラシに隣接する2階建ての大規模マーケット。1階には大型家具や美術的価値の高いインテリアが並び、2階には古本や洋服のエリアも。
屋内型のため天候に左右されず、じっくり見て回れる安心感があります。
MALIK(マリク)

「マリク」は古着やレコード、アクセサリーなど、若者や観光客に人気のエリア。カジュアルで賑やかな雰囲気が特徴で、ヴィンテージファッションや音楽好きにぴったりです。
掘り出し物を探すワクワク感があり、歩くだけでも楽しい空間です。
SERPETTE(セルペット)
屋内型のマーケットで、高級なアイテムが揃う一方、比較的入りやすい雰囲気を持つのが「セルペット」。
高級アンティークからユニークな小物まで幅広く扱い、初心者でも楽しみやすいエリアです。
PAUL BERT(ポール・ベール)

大型家具やガーデン用品を中心に、生活に取り入れやすいアンティーク雑貨やキッチン用品が多く揃う「ポール・ベール」。
インテリア好きにとっては外せないエリアで、ヨーロッパの暮らしを感じさせる実用的なアイテムも見つかります。
L’ENTREPOT(ラントルポ)
「ラントルポ」は大型家具や建築パーツを扱う迫力あるエリア。購入は難しくても、インテリアの参考に眺めるだけでも十分に楽しく、建築好きには見応えのある空間です。
L’USINE(ルジーヌ)
装飾品やアンティーク家具を扱うエリアで、シックな雰囲気が漂います。展示方法にもこだわったショップが多く、歩いているだけでまるで美術館に迷い込んだような感覚を味わえます。
JULES VALLES(ジュール・ヴァレ)

古書やポストカード、レース、ビーズなどの小物を扱うお店が多く、雑多な雰囲気が魅力の「ジュール・ヴァレ」。
小道具や紙ものを中心に、ちょっとしたガラクタ探しが好きな方には天国のようなエリアです。
CAMBO(カンボ)
アンティーク家具や絵画を扱う「カンボ」。落ち着いた雰囲気で、家具のディテールをじっくり見たい方やアート好きにおすすめのエリアです。
ROSIERS(ロジェ)
「ロジェ」はアール・デコ中心の工芸品を扱う一角。小さなスペースにはヴィンテージ古着や個性的な雑貨も並び、ユニークな品揃えでファッション感度の高い人たちに人気です。
買い物のポイントとスマートな交渉術
クリニャンクールはとにかく広くてお店の数も多いので、とても1日では見て回る事が出来ないと思います。
正直、数がありすぎて、何か欲しいなと思っても、一体、何を買えばいいのか分からなくなっちゃうくらい(笑)でも、何も買わずに眺めながらお散歩するだけでも面白いです。

もし、気に入ったものがあったら、値段交渉をして手に入れるのも蚤の市の楽しみのひとつ!とよく言われますが・・・実は、私はクリニャンクールでの値引き交渉はおススメしていません。
と言うのも、クリニャンクールは蚤の市と言ってもちゃんとしたショップ(スタンド)を設けているお店がほとんどなので、ついついフリーマーケット感覚で値引きをしてしまうと、怒られる場合もあります。

やはりそこがフランスらしさ!あまり無理な金額を言うと舌打ちされたり、不機嫌になってしまうこともありますので、気をつけてください。もちろん無理な金額はいけませんが、たくさん買ったお店では交渉して少しでも安く手に入れることをおススメします!
クリニャンクールで見つかるようなアンティーク家具や雑貨は、
Handleのオンラインショップでもご紹介しています。
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
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古物商 福井県公安委員会許可
第521010008980号
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