【イギリスさんぽ】ボドナント・ガーデン「Bodnant Garden」

水野友紀子
水野 友紀子
北ウェールズにある世界的に有名な庭園 ボドナント・ガーデンの美しい風景


なかなか気軽に海外に行けない時期なので、旅行気分だけでも楽しんでもらいたいな・・・と思い、今回は、年間19万人もの観光客が集まる、世界的に有名なボドナント・ガーデンをご紹介します。

アイルランド海からそれほど遠くない、北ウェールズのコンウェイの町にあるボドナント・ガーデンは、まさに今の時期、5月から6月に行くのがおススメです。

私が訪れたのも、その時期。この時期がオススメの理由はまたお散歩しながらお話しますね。


東京ドーム7個分!広大な敷地と歴史の始まり

ボドナント・ガーデンの広大な敷地を描いたイラストマップ

入園時に渡される、広大な敷地全体が描かれたイラストマップ。

入場の時に渡される散策マップがコチラ。広すぎてお庭のレベルを超えてしまっているんですが(苦笑)一体、どれくらいの広さがあるのかと言うと、80エーカー。

ピンっと来ないので、東京ドームと比較すると、なんと!7個分!!広大すぎる庭園には、見どころがたくさんあって、全部を散策しようと思うと、一日がかりの広さです。

ウェールズ語で「小川の傍に住む」という意味を持つ「ボドナント」ガーデンが世界的に有名になったのは、ビクトリア朝の実業家、ヘンリー・デービス・ポーチンが1874年にオークションで購入したことが始まりでした。



実験器具の前に座るヘンリー・デービス・ポーチンの肖像画

実験器具を前にした、ボドナント・ガーデンの創設者ヘンリー・デービス・ポーチン。

ヘンリー・デービス・ポーチンは、このビクトリア朝時代の茶色い色をしていたせっけんから、茶色の成分を取り除いて、白い石鹸を作る発明に成功!

そこで得た莫大な財産で、ボドナントの土地と家を購入しました。

ポーチンが造らせた、英国の庭園ではめずらしい丘陵地を使ったお庭は、イギリスの人にはとても新鮮で、今もウェールズ屈指のイギリス庭園として人気です。


150年の歳月をかけたイングリッシュガーデン

ボドナント・ガーデンの入り口にあるボーダーガーデン

芝生の小道に沿って花々が植えられた、色鮮やかなボーダーガーデン。

ここからは広いお庭の中をお散歩しながら、お話を続けていきます。

入り口を入るとすぐに、イングリッシュガーデンの代表スタイル「ボーダーガーデン」が出迎えてくれます。



石造りの壁に沿って咲く紫色の花々(アリウム)

石造りの古い壁に沿って、紫色の丸いお花が可愛らしく咲き並ぶ散歩道。

ここ、ボドナント・ガーデンが素晴らしいのは、150年もの歳月をかけて世界中から集めた、植物の豊富さです。

この時期、いろんなお花が咲いて、とにかく気持ちがいい~!



幾何学式庭園のラウンドガーデン(Round Garden)

幾何学的にきっちりとデザインされたツゲの生垣が、四角い模様を描き、中央の石畳が小さな噴水へと続いている。

ここはラウンドガーデン(Round Garden)。丸い形に植栽が植えられた美しい庭です。

ポーチンの庭づくりへの情熱は、草本植物の愛好家だった娘のローラ・マクラーレンに受け継がれ、エドワード様式の幾何学式庭園が造られました。


木々の間から見える憧れのお屋敷とコンサバトリー

ボドナント・ガーデンの切妻屋根のお屋敷とガラスのコンサバトリー

手前の新緑の葉っぱの合間から、広大な芝生と、立派なお屋敷、そして右側にはガラス張りのコンサバトリーが姿を現しています。

さぁ、見えてきました!Front Lawn

木々の間から見える切り妻屋根のとっても素敵なお屋敷。隣には・・・憧れのガラスのコンサバトリー!!



マクラーレン一家が暮らすボドナント・ガーデンの邸宅と藤の花

淡い色の石のアーチや重厚な石壁、そして白黒の木骨造り。美しい紫色の藤が邸宅の壁に這うように咲いています。

近づいてみるとこんな感じで藤の花がめちゃくちゃキレイに咲いていました。

いつものように、中に入ってみましょう!・・・と言いたいところですが、ボドナント・ガーデンがナショナルトラストに譲渡されているのは、敷地とガーデンのみ。

邸宅には現在もマクラーレン一家が暮らしているので、建物の中を見ることは出来ないんです(涙)

どうやら、ここに常に住んで生活しているわけではなく、ホリデーを過ごす別荘として使っているのではないかな?と言われています。



ナショナルトラストが管理するボドナント・ガーデンの美しい景色

芝生の小道の奥に、赤やピンク、紫など色鮮やかな花々がこんもりと密集して咲き誇る風景。

日本ではあまり考えられない話ですが敷地やお庭だけをナショナルトラストに譲渡されているカントリーハウスは意外に多いんです。

なので、まるで人の家のお庭に忍び込んで散歩している気分(笑)

産業革命で莫大な財産を得た資産家の暮らしはどんな感じなのかな??と、建物の中を空想しながらお散歩を続けます。


植物ハンターが集めたエキゾチックなシャクナゲ

ナショナル・コレクションに認定されたボドナント・ガーデンのシャクナゲ

ナショナル・コレクションに認定されている、ボドナント・ガーデンの色鮮やかなシャクナゲ。

ボドナントガーデンに植えられている植物の多くは18世紀に植えられたものと言われていますが、実は、シャクナゲのナショナルコレクションにも認定されています。

ナショナル・コレクションとは最大級に多品種集めた庭園に対して与えられる名称なんですが、シャクナゲの生育には、ローラの息子、ヘンリー・ダンカン・マクラーレンが力を入れていました。

ローラが庭の手入れを任せた息子のヘンリー・ダンカン・マクラーレンは、植物ハンターたちの遠征費を後援し、彼らが持ち帰った、今まで目にすることがなかっためずらしい植物をボドナントガーデンで育てました。

その中に入っていた、エキゾチックなアジアの植物。それがシャクナゲだったんです。


スノードニア国立公園を見渡すアッパー・ローズテラス

ボドナント・ガーデンのアッパー・ローズテラスからの眺め

遠くの山々や渓谷の風景が広がる、見晴らしの良いアッパー・ローズテラスからの眺め。

さぁ、お屋敷前のアッパー・ローズテラスに到着しました。ここからはウェールズを見渡す事ができます。

スノードニア国立公園の山々や、遠くにはコンウィ川も見えるんです。



風景に溶け込むボドナント・ガーデンの可愛いお屋敷

鮮やかに咲く白い花と藤の花の向こうに、素敵なお屋敷が佇んでいます。

ちょっと離れたところから見ると、まるでお人形のお家みたい(笑)

歩いているとものすごくたくさんの小鳥のさえずりが聞こえてきて、とても気持ちがいい~!美しい植物と可愛い小鳥の声に癒されます。



人工的に造られた起伏のあるボドナント・ガーデンの風景

藤の花が咲き誇る石壁の池。その奥に建つ、石と木骨造りが美しいお屋敷。

もう少し離れた場所から見ると、こんな感じ。

日本では当たり前なんですが、イギリスはとても平らな国で、日本のような渓谷や滝がないんです。

なので、人工的にこういう風景を造って楽しむことが最高の贅沢だったようです。



アッパー・ローズテラスからリリーテラスへと続く石造りの階段

石造りのオブジェが中央に置かれた石畳の道。両脇の低木が緑豊かで、奥へと続く奥行きのある庭園。

ここは、Upper Rose Terrace

お屋敷の前の階段を下りて、リリーテラスへ向かいます。


リリーテラスから望む人気スポット「ピンミル」

睡蓮の池があるボドナント・ガーデンのリリーテラス(Lily Terrace)

水面にお屋敷が鏡のように美しく映り込む、大きな池とテラスの風景。

ここがリリーテラス(Lily Terrace)。

わたしたちが行ったこの時期は咲いていませんでしたが、もう少し後だと、池にたくさんの睡蓮が咲くことで有名です。

ここから見えるお屋敷はとても美しくて絵になる~!



ボドナント・ガーデンのカナルテラスガーデンと奥に見える水車小屋

レンガ敷きの整然とした花壇の向こうに建つ、アーチ型の白い建物。

続いて、カナルテラスガーデン(Canal Terrace)に到着です。

奥に見える建物がピンミル(Pin Mill)と呼ばれる水車小屋です。

ここはボドナント・ガーデンの中の写真スポットでもあるんですが、角度が違う~(笑)ちょっと移動してみましょう。



細長い池の向こうに見えるボドナント・ガーデンのピンミル(Pin Mill)

真っ直ぐに伸びる細長い池の向こうに静かに佇む、白い壁が印象的なピンミル。

そう!ここからの角度!これこそ、ボドナント・ガーデンで人気の写真スポットです(笑)

細長い池の向こうにピンミルが見えるのですが、これは、もともとグロスターシャーに、とても荒れた状態だった建物だったそう。

それを可哀そうに思った当主がここにわざわざ移築したそうです。

水面にピン・ミルがキレイに映るように設計されているんです・・・が、この日は風があって、うまく写っていません(涙)


圧巻の55m!満開に咲き誇るキングサリのアーチ

バラが絡まったボドナント・ガーデンのローワー・ローズ・テラス

白いパーゴラにバラが優しく絡まる、木漏れ日が心地よいレンガの小道。

バラが絡まったパーゴラが素敵なローワー・ローズ・テラス(Lower Rose Terrace)

そして、いよいよ、この時期に来て欲しい理由が! 最後に向かうのは、一番の目的地!ココです!



ボドナント・ガーデン名物 満開のキングサリのアーチ(黄花藤のトンネル)

頭上から鮮やかな黄色い花が降り注ぐように咲き乱れる、長い花のトンネル。

楽しみにしていたキングサリのアーチ(Laburnum Arch)!!なんと55mもあるんです。

キングサリとは、イギリスでよく見かける黄花藤のこと。

開花時期はだいたい5月下旬から6月上旬で、その年の気温によって前後にズレるので、到着するまで不安でしたが、満開! 満開のキングサリのトンネルが見られて、大満足でした~

もう1つの有名なスポット「デル」と呼ばれるワイルドガーデンは、時間がなくて行くことが出来ず残念でしたが、次は睡蓮が咲く時期に来てみたいな・・・という目標が出来ました。



ボドナント・ガーデン出口付近の園芸ショップ

様々な種類の植物の苗や鉢植えが並べられた、屋外の園芸ショップ。

出口の手前に、花や園芸用品を売るお店もあります。

園内にはカフェやショップもあるので、ゆったりと時間をかけて、休息しながら楽しみたいボドナント・ガーデンのご紹介デシタ。



水野慎太郎 水野慎太郎


ボドナント・ガーデンのまとめ

ウェールズ屈指の美しい英国庭園 ボドナント・ガーデン

黄色いキングサリが優しく見守る中、カラフルな花々に囲まれて佇む木のベンチ。

Bodnant Garden(ボドナント・ガーデン)
・住所:Tal-y-Cafn, Colwyn Bay, Conwy LL28 5RE, UK
・TEL:01492 650460
・開園時間:10:00~17:00(※季節により変動あり)
・HP: https://www.nationaltrust.org.uk/bodnant-garden


【アンティーク家具商品一覧】

専門の職人がキレイに修復したアンティークの家具をご紹介しています。




  • Instagram
  • LINE
  • メルマガ
水野友紀子

水野 友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)

1903年創業

【店舗&倉庫】
〒910-0019 福井市春山2-9-13

【南青山オフィス】
〒107-0062 東京都港区南青山5-4-41

古物商 福井県公安委員会許可
第521010008980号



記事をシェアする

この記事に関連するカテゴリ