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【イギリスさんぽ】マナーハウスHoghton Tower

- 水野 友紀子
ここは、ランカシャー州、ホートン。この地域で一番高いペンドルの丘の上に立っているマナーハウスが「Hoghton Tower」ホートンタワーです。
ホートンタワーは1109年からの歴史を持ち、若き日のシェイクスピアが訪れたり、国王ジェームズ1世の晩餐会で「サーロイン」の語源となるエピソードが生まれたりと、数々の伝説が残る場所。
現在ではその重厚な佇まいから、歴史ドラマや映画のロケ地としても大人気のスポットなんですよ!
今回は、そんな魅力たっぷりの由緒あるホートンタワーを一緒にお散歩してみましょう。
遥か遠くに建物を望む長い一本道「ロングウォーク」
はるか先まで続く、緑に囲まれた一本道
ホートンタワーまでのアプローチはとても長い・・・(大汗)
門が見えてきてホッとしたところの写真ですが、この道は「the long walk」と呼ばれる1本道。
木立の向こうに小さく見えるお屋敷のシルエット
角度を変えてロングウォークの真ん中から見ると!!奥にホートンタワーが見えます。
もう少しで到着!ガンバロウ!!
細やかな装飾が施された重厚な入り口ゲート
到着!!
こうやって写真で見るとあっという間に到着した感じですが、振り返ってみると・・・
丘の上から見下ろす、歩いてきた長い道のり
こんなに長い~!!真ん中に、さっき通って来た門が見ます。
標高650フィートの丘の上に建っている建物までは、この「the long walk」を通ってくるしかありません。
昔の人は、この長い長い一本道をひたすら歩いてここまでやって来たのかな??なんだか気が遠くなりそう~(苦笑)
それでは、門をくぐって中に入ってみましょう!
砂岩で造られた中庭と歴史を刻む石造りの建築
ひんやりとした空気が心地よい石畳の中庭
門を中はこんな感じになっています。
建物の中を見学したい場合、約1時間半ほどで建物内を回るガイドツアーを予約します。ツアーの集合場所がココ!
大人が£11、子どもが£9、ファミリーチケットが£33です。
庭園のみの見学だと、£2.20で自由に散策することが出来ます。
味わい深く変色した、美しい砂岩の壁面
ここが中庭です。砂岩で造られたホートンタワーは、日本人の私にとっては、とても新鮮で興味深い~!
屋根は石で出来たストレート屋根で2階建て。形がとっても可愛いんですが、こんな大きな砂岩は、一体、どうやって運ばれたんだろう??
奥の景色へと誘うアーチ型のアイアンゲート
中庭を抜けて、アイアンの門扉をくぐって、さらに先へと進みましょう。
通り抜けて振り返った、堅牢なゲートハウスの姿
振り返ってみると、こんな感じです。
ホートンタワーは、1109年にホグトン家(Hoghtonファミリー)が所有していた土地に建てられました。
1560年から65年にかけてトーマスホグトンによって再建築された歴史的建物です。
アーチ越しに見る、凛とした建物の佇まい
南北戦争中の1642年に、議会の軍隊によって被害を受け、実はその後、19世紀の半ばまで遺棄されていたそうです。
19世紀の半ばから、度々再建され、1978年に慈善団体「Hoghton Tower Preservation Trust」が設立されて以来、今では映画やドラマのロケ地として何度も使用されるくらいの人気のスポットになりました。
城壁に囲まれた迷路のような庭園とローズガーデン
上空から見た、個性の異なる美しい庭園の配置
上から見るとこんな感じ!今、どこにいるか分かりやすいでしょう~
建物の一番、奥の東側は「ウェルダネスガーデン」と呼ばれる壁に囲まれた芝生エリアの庭園、向かって右側、南側の壁に囲まれた庭園が2つあって、手前が「ランパートガーデン(城壁庭園)」、奥が「ローズガーデン」です。
色鮮やかな花に囲まれたガーデンの入り口
まずは「ramparts garden(ランパートガーデン)」の中に入ってみましょう。
ごつごつとした古い石壁と、柔らかな草花のコントラスト
名前の通り、城壁に沿って美しい庭が続きます。
季節ごとに違う色のお花が咲くる花壇は、どの季節に行っても美しい~!
城壁の上から見下ろす、シンメトリーな庭園の模様
ランパートガーデンを城壁に上って見てみると、こんな感じの庭園です。
城壁に囲われたお庭だなんて、なんだかカッコいい~!
真ん中の芝生エリアに近づいてみると・・・
遊び心たっぷりの、迷路のように刈り込まれた芝生
まるで迷路のようにキレイに芝生が刈られています。このまま維持するのは、すっごく大変そう~(笑)
さぁ、お隣に移動しましょう。
クラシカルな噴水が涼しげなローズガーデン
城壁を超えると、いろんな色の薔薇が咲いている「ローズガーデン」です。
ここが3つのお庭の中では、一番フォーマルなお庭です。ここだったら、ずっと、ずっとボーっとして時間を過ごせそう~
ホートンタワーは、有名人が滞在していたことでも有名な場所。
1580年にウィリアム・シェークスピアが、1617年にはイングランド王、ジェームズ1世が滞在していました。
サーロインの語源?ジェームズ1世をもてなした晩餐会
威厳たっぷりに飾られた国王ジェームズ1世の肖像
国王が滞在するということはとても名誉のあること。主のリチャード・ホートンは、ジェームズ1世をもてなすために、大きな大きなお肉を準備しました。
肩から腰に掛けてロイン(Loin)肉を見たジェームズ1世は、あまりの大きさに、思わず剣をお肉に向け
「A rise,Sir Loin!(立ちたまえ、サー・ロイン!)」
と叫んだとか。
それ以来、お肉のロイン「Loin」がナイトの称号「Sir(サー)」を受け、サー・ロイン「Sir Loin」となり、サーロイン「Sirloin」呼ばれるようになったと言い伝えられています。
きれいに四角くカットされた緑の生垣
でも、このお話には続きがあって・・・
王が訪問したことで、鉱業権を得たリチャードでしたが、王様と一緒に、たくさんの家来も、もてなさなければいけなかったことで、かなりお金を使ってしまい、借金をすることに。
結局、借金を返済することが出来ず・・・破産!!最後には刑務所に送られることになってしまったそうです・・・(涙)
そんな可哀想な話は遠い昔という感じで、四角くカットされた生垣が美しいお庭!近づいてみると・・・
不思議の国のアリスの世界のような生垣の小道
さっきの芝生の迷路みたいな刈り方といい、この生垣といい、まるで不思議の国のアリスの世界みたい(笑)
お庭の散策だけでも、かなり満足です。
どこまでも続く、開放感あふれるウィルダネスガーデン
さらに奥に進むと、wildernessガーデンと呼ばれる芝生エリアが現れます。
ココは、とにかく広い~!!
英国で芝生は、社会的なステータスを示すシンボルのようなもの。
広い芝生は手入れもものすごく大変ですが、芝生の手入れの仕方で「その人となりがわかる!」とまで言われているそうです。
小高い丘の上から見渡す、遮るもののない大パノラマ
丘の上に建てられているホートンタワーから眺める景色は最高!
地平線が広がり、北ウェールズからカンブリアまで広がる田園地帯とアイルランドの海を見ることが出来ます。
シェイクスピアも訪れた重厚なチューダー様式のホール
屋根の先端を飾る、可愛らしい丸い石の装飾
ウィルダネスガーデンとローズガーデンの間の城壁から続く建物。
切妻屋根をよく見ると、「ボールフィニアル(finial)」と呼ばれる、土台の上に丸いボールのような石をたくさん見えます。
「finial」とは切妻や尖塔の先端に付けた装飾のこと。お土産もののスプーンなどのトップの装飾みたいなものも全てfinalです。
窓がステンドグラスになっているのがよく分かる建物の中に入ってみましょう。
残念ながら、建物の中は撮影が禁止なので、HP上の写真をご紹介して説明します。
光が差し込む大きな窓と、歴史を感じる大広間
現在の南オランダ、フランドルの4000枚のステンドグラスを使った窓が特徴的な豪華なBanqueting Hall。宴会場です。
今は、結婚式の披露宴会場として使われています。
重厚な木製パネルとアンティークのシャンデリア
チューダー様式で、とっても重厚な雰囲気のホールの中。アイアンのシャンデリアも天井から吊り下げられています。
実は、ここで、有名になる前のウィリアム・シェイクスピアが芝居や演奏をしていたそうです!
時代と共に移り変わる豪華なインテリアと家具の歴史
思わず見入ってしまう、立体的で精巧な木製天井
天井もスゴイ!どこまでも徹底したチューダー様式のインテリアです。
いろんな映画やドラマの撮影で使われている人気のスポットだけに、この場所も・・・
力強い彫刻に圧倒される、威厳に満ちたベッド
ジェームズ一世が訪れた時に使っていたと言われるベッドルーム。
間違いなく、家具は後から造られたものだと思いますが、ここの重厚なチューダー様式。
こんなベッドルーム、憧れますよね~
パッと明るい雰囲気に変わる、ビクトリア朝のリビング
さっきまでとは雰囲気がガラリと変化して、一気に時代が進んだビクトリア朝のインテリアのリビング。
天井も白くなって軽やかな雰囲気。置いてある家具も、オーク材からマホガニー材やウォールナット材に代わっています。
美しい木目のビューローがある、優雅な窓辺
同じような雰囲気のお部屋なのに、置く家具が違うだけで、こんなに雰囲気が違う~!
家具を見ながら、インテリアの勉強が出来ている感じで、すごく充実した一日でした。
ホートンタワーをイメージしたお部屋のコーディネート
アイアンの質感がマッチした、落ち着きのあるダイニング
今回訪れた、ホートンタワーのダイニングのようなチューダー様式のダイニングルームをコーディネートしてみました。
浅浮き彫りがたっぷり入ったチューダー様式の家具に、黒いアイアンのシャンデリアを組み合わせた、重厚で落ち着いた雰囲気のダイニングです。
同じような英国アンティークスタイルのダイニングのコーディネートは、→コチラからご紹介しています。
重厚な彫刻が目を惹く、オーク材のチェスト
ベッドルームに置いてあったようなチェストを使ったお部屋のコーディネート。
チューダー様式の家具は、重厚な浮き彫りがたっぷり施されたオーク材の家具に多く、落ち着いた雰囲気が特徴です。
こんな雰囲気のリビングをいろいろコーディネートしてみました。
→英国アンティークスタイルのリビングのコーディネート集
艶やかなマホガニー材が美しい、上品なリビング
イメージが変わって、クラシックスタイルのリビングの雰囲気で作ったお部屋のコーディネート。
マホガニー材やウォールナット材を使った、上品で洗練された素材の美しさが際立つ家具を並べてみました。
小さなアンティークデスクを添えたプライベート空間
同じ英国のアンティーク家具でも、歴史の流れでずいぶんお部屋の雰囲気が大きく違います。
英国クラシックなアンティークスタイルのお部屋のコーディネートは、コチラからご紹介しています。
ホートンタワーのまとめ
歴史と自然が見事に調和したマナーハウスの全景
Hoghton Tower(ホートンタワー)
・住所:HOGHTON NR PRESTON PR5 0SH
・TEL:01254 852986
・HP: https://www.hoghtontower.co.uk

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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
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