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アーコールチェアの塗装をキレイに修復しました。
- 水野 慎太郎
実は、アーコールの修復の中で一番難しいのが塗装。
お直ししてキレイになるものとならないものがあるので、一概にピカピカに出来ると言い切れないのですが、出来る限りキレイになったアーコールをお届けするため、ガンバリマス!
入荷したてのアーコール。年数を重ねてきた分、もともとの塗装が取れてくすんでしまっています。でも、めずらしいスモーカーズチェア。しかも、高額。なので、出来る限りキレイに仕上げていきます。
まずは状態を確認します。
歴史を重ねてきた風合いを感じられますが、塗装がほぼ取れてしまっている状態で、アームの部分はツヤが全くありません。
まずは表面の古くなったワックスやニスを取り除きます。
まずは、ケンマロン(ホームセンターなどに売っているスポンジ状の研磨剤)で、椅子の表面についている 古くなったワックスやニスを削り落としていきます。
本当は、そのまま剥げた部分にだけ塗りたい気分なのですが、それだとムラが出来てキレイに仕上がりません。もともとのワックスとニスを全て剥離していきます。
塗装が全部きれいに剥離出来たら、ニスを塗ります。
やっともともとの塗装を剥離する事が出来ました。全部手作業だったので、かなり時間がかかります。さて、いよいよ塗装です。ハケを使ってシュラックスニスを塗っていきます。
キレイに仕上げるためには、このニスを薄く塗っていくのがポイントです。
ニスを塗ったことで少しずつ艶がでてきました。
最後の仕上げ。クリアワックスを塗りこみます。
ニスが乾いたら、いよいよ仕上げ作業。アンティーク用のクリアワックスを塗りこんでいきます。
いらない布にワックスをたっぷり含ませて、キレイに仕上げていきます。
完成です!
本来の艶が出てキレイに仕上がりました。もともとの状態と比べると、驚くほどツヤが出て、キレイになりました。
こんな風に、40~50年前に作られたヴィンテージの家具たちが、ボクが少し手を加えてあげることで、こんなにもキレイによみがえっていくのは、なんだか感動です。
ここまで自分で修理するのは難しいですが、ワックスを塗るのはカンタンなので、ご家庭でお手入れしてあげてください。自分で手入れをしていると、さらに愛着もわいてきますよ。
キレイになったアーコールチェア。ぜひ楽しみながら使って下さいね。
あっ!なにかあれば、またいつでもボクがお直しします!
今回修復したアーコールチェアはコチラからご覧ください。
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水野 慎太郎
創業明治36年、1903年から続く老舗家具屋4代目。
アンティークショップHandleオーナー。小さい頃から囲まれて育ってきた、家具に対する知識と修復技術力は誰にも負けない自信がある。
30年後に日本の10人に1人がアンティーク家具を使っている文化を作ることを目標にし、日々、アンティーク家具の修復に奮闘中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
【店舗&倉庫】
〒910-0019 福井市春山2-9-13
【南青山オフィス】
〒107-0062 東京都港区南青山5-4-41
古物商 福井県公安委員会許可
第521010008980号
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