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家庭で出来る!アンティーク家具についてしまった傷の直し方
- 水野 慎太郎

家具にうっかり物をぶつけてしまったり、気がついたら小さな傷がついていたり……。
そんな経験、一度はありますよね?
実は、アンティーク家具って、ご自宅で意外とカンタンに直せるんです。
僕たちは、アンティーク家具も「道具」だと考えています。
毎日の暮らしの中で使っていれば、傷がつくのは当たり前のこと。
だからこそ、気にせずどんどん使ってほしいんです。
そして、もし傷が気になってきたら――ちょっとだけ手を動かして、自分で直してみましょう。
今回はご自宅で出来る傷の直し方をご紹介します!
今回はテーブルの天板にひっかき傷を直していきます。
何かを鋭利なもので引っかいたような傷がついているのが分かりますか?

「あーやっちゃたーー!」とショックですよね(汗)
でも大丈夫!キレイにお直しすることができます。
大活躍するペンがコチラ!
引っかきキズなどで大活躍するのが、パースやイラストなどを描くときに使うアルコールマーカーです。

色んな種類が文房具屋さんに売れているのですが、ハンドルでは「コピック」というアルコールマーカーを使っています。
ここで注意ポイント!
アンティーク家具には化学系の塗装が使われていないため、シンナー系の補修用マジックを使うと、塗装が溶けてしまいます。
修理のつもりが、かえって家具を傷めてしまうことになりますので、くれぐれも使用しないようご注意ください。
まず、傷に色をのせていきます。
まずは、天板の傷にペンで色を入れていき、指でぼかしていきます。

薄いナチュラル色の家具を補修するときは、必ず薄い色から塗り始め、徐々に濃い色を重ねていくのがポイントです。
いきなり濃い色を塗ってしまうと、家具の色よりも暗くなり、かえって傷が目立ってしまいます。
仕上がりを自然にするためにも、少しずつ色を調整しながら塗るようにしましょう。
コレでOK!
実はこれだけで傷の補修完了!
Handleで修復したほとんどのアンティーク家具は、塗料を塗って補修しています。
そのため、傷がついてしまったときも、塗料の色に近い色を塗るだけでOK!傷はほとんど目立たなくなります。
ご家庭で気になる傷を少し目立たなくしたいときは、この方法だけで十分。実はフローリングの傷にも、この補修方法が一番効果的です!
ここからさらにキレイに仕上げたい場合には・・・
せっかくならもっと本格的にキレイに仕上げたいという方は、さらにアンティーク家具専用のワックスを塗って仕上げていきます。

ハンドルで修復したアンティーク家具には、ご連絡頂ければ家具に合わせたワックスをお知らせします。
ワックスをなじませます。
先ほど色を入れた傷のところにアンティーク用のワックスを細かい目のスチールウール(0000番)で木目に沿って軽くなじませます。

ワックスが傷の中まで入り込み。傷がより目立ちにくくキレイに仕上がり、艶も出てきます。
ウエスで拭きあげます
キレイなウエス(拭き取り用布)で乾拭きして出来上がりです。

ワックスを塗ったことで、アンティーク独特の艶が出て美しく仕上がりました。
完成です!
どこに傷があったか分からないくらいキレイに仕上がりました。

女性でも簡単にお直しができるので、ぜひご家庭でお使いのアンティーク家具に気になる傷がついてしまったときにはチャレンジしてみてくださいね。
今回修復したアイテム
アンティークのテーブルはコチラからご覧いただけます。
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水野 慎太郎
創業明治36年、1903年から続く老舗家具屋4代目。
アンティークショップHandleオーナー。小さい頃から囲まれて育ってきた、家具に対する知識と修復技術力は誰にも負けない自信がある。
30年後に日本の10人に1人がアンティーク家具を使っている文化を作ることを目標にし、日々、アンティーク家具の修復に奮闘中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
【店舗&倉庫】
〒910-0019 福井市春山2-9-13
【南青山オフィス】
〒107-0062 東京都港区南青山5-4-41
古物商 福井県公安委員会許可
第521010008980号
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