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アーコールチェアとは
- 水野 友紀子
「ERCOL(アーコール)」とは、イタリア出身のデザイナー、ルシアン・アーコラーニによって1920年に創業したイギリスの老舗家具メーカー。今なお、ルシアンの家族によって経営を受け継がれている。
そんなアーコールが日本でも人気になったのは、1957年に作られたアーコールの代名詞とも言われる「スタッキングチェア」をイギリスのデザイナー、マーガレットハウエルが復刻させたことだった。
ちょうどその頃、初めてスタッキングチェアを手に入れた私も、すっかりアーコールの虜になってしまった。それから、自分用にいろんなデザインのものを少しずつ買い集めたけれど、どんどん人気が増して金額も上がっているから、欲しいものをが見つかっても高額すぎて買えないものも増えてきている。
アーコールの人気は、何と言ってもアーコールが作り出す独特のデザイン。それまでの英国伝統を打ち破ったシンプルで画期的なデザインには、イタリアから移民としてイギリスにやって来たルシアン少年の、たくさんの苦労とチャレンジ精神が詰まっているんだと思う。
アーコールの素晴らしさはデザインだけじゃなく、技術にもある。アーコールが得意とする、1本の木の棒を、まるで飴細工のようにぐにゅっと曲げてしまう曲木の技術。簡単そうに見えて、計算されつくした技術で作られる椅子は、「切り出し」のイスとは違い、木を曲げることによって、木の繊維を断ち切らないため、粘りと強度があり、とても頑丈。
時を経た今でも、メンテナンスさえしてあげれば、ずっと使い続けることが出来る。
時が経っても輝きを失うどころか、さらに支持を得ているアーコール。しなやかでとても軽いアーコールの家具は、見た目はもちろん、 実際に座ってみた時、その価値を実感出来ると思う。
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)1903年創業
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