家具が決まらないと決まらないシャンデリアの位置

水野友紀子
水野 友紀子

今まで、ご新築のお家づくりに何度も携わってきた私が一番気になっているのが、建物のことばかりを考えて、中に入れるインテリアのことを全く考えずに建てている方が多いこと。

例えば、よくシャンデリアの位置や長さについて質問を受けるんです。

図面がラインで送られてきて、
「このシャンデリアの長さは、どれくらいがいいですか?」
と言う質問に、私は必ず逆質問します。

「お部屋にどんな家具を置くか、シャンデリアの下に何を置くかは決まっていますか?」

大抵の方は「まだ何も決めていません」が答えです。・・・が、それでは、長さはもちろん位置も決めれません!

だって、シャンデリアは玄関や階段で使う場合以外、大抵がリビングでソファの前に置くセンターテーブルの上に設置するか、もしくは、ダイニングテーブルの上に設置するかなんです。

逆に言うと、家具の位置も決まっていないのに、電気の配線の位置が決まっていることが、不思議すぎる~!

だって、電気配線の位置が決まってしまっていると、その位置に合わせて家具を置かないと、照明の位置がズレてしまう~!でも、配線の位置は、何を置くか考えて書かれているものではありません。

だから、実際に配線の位置が合わない場合、せっかく新築なのにコードの長さを長くして、天井にフックを付けて配線の位置をズラして使うという方がとても多いんです。

照明器具を決める前に、どこに何の家具を置くかを決めておくことは、必須。
例えばダイニングテーブルであれば、テーブルの位置を決めて、テーブルの真ん中になるようにシャンデリアの位置を決め、そこから、テーブルの大きさや高さを考えてから天井高を考えてシャンデリアの長さが決まります。

家具屋だから言います!(笑)
まずは、何の家具を置くか。それを決めてからシャンデリアの位置を決めましょう!




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水野友紀子

水野 友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)

1903年創業

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