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和室パーラーで過ごす秋の贅沢おうち時間
- 水野 友紀子
だんだん秋の深まりが感じられるこの頃、久しぶりに畳の上で過ごしたくなったので、今月は、ちょっと贅沢な家具を集めた和室パーラーをコーディネートしてみました。
パーラーとは、応接間など、お客様をもてなすお部屋のことですが、こんな和室に通されたら、ずっと帰りたくない~(笑)
畳のお部屋に、洋家具が似合わないと思っている方も多いようですが、そんな方にこそ、ぜひチャレンジしてもらいたい、豪華な和室のコーディネートをご提案します。
畳におススメ、座面が低いナーシングチェア
座るために造られているのはわかっているんだけれど、眺めているだけ満足してしまう、芸術的に美しいナーシングチェア。
もともと、ナーシングチェアとは、赤ちゃんに授乳する時に使う、乳母のための椅子です。
女性のために造られた低く広い座面
ナーシングチェアの特徴は、見た目の美しさはもちろん、座面が広くて高さが低いところ。
なので、和室で使う座椅子にはピッタリなんです。
ここに座って過ごせば、腰も足も痛くならないし、ひじ掛けがあるので立ち上がるのも便利。
ちょっと贅沢だけど、いつも過ごしている和室がおしゃれで快適になる椅子だと思うと、祖母にプレゼントしたかったなぁ・・・
日本×フランスのちゃぶ台対決
和室と組み合わせることを意識して、ナーシングチェアの前に丸いコーヒーテーブルを選んでみました。
やっぱりポイントは・・・丸形!意外ですが、日本では、ちゃぶ台としておなじみの丸い形のテーブルは、ヨーロッパの特にアンティーク家具ではあまり見つけることがない形。
ほとんどがスクエアまたはレクタングル型なので、丸い形を見つけると、思わず飛びつきます(笑)
丸い形と畳は、間違いなく相性バッチリ☆日本とフランスのコラボは美しいです。
見た目&使い勝手を考えた天板
フランスからやってきたちゃぶ台は、天板もおしゃれ!
手編みされた編み込み天板にはガラスがはめ込まれているので、使い勝手もいいんです。
熱いものや冷たいものを乗せても気軽に使えて、天板を見る度になんだか幸せ贅沢気分・・・
今日は、ロイヤルドルトンのデミダスカップでお茶を頂きます。
一点豪華主義!パーラーキャビネット
豪華な家具ばかりを集めた今月のコーディネートの中で、やっぱり一番目立っているのがパーラーキャビネット。
パーラーキャビネットとは、パーラーの主役として、お客様に見られることを考えて造られた、見た目重視の家具です。
それだけに、使われている素材もデザインも、品質も最高ランク。
どこに置いても、どんな場所に置いても、お部屋の品格を一瞬で上げてくれます。
見せて楽しむ、収納家具
パーラーキャビネットは「見せるため」に造られた家具なので、家具自体を見せるのはもちろん、中に収納したものを自慢するための家具。
お宝をお持ちの方はもちろんですが、今の時代、自分だけの好きなものをここに飾って楽しめる家具です。
昔から、和室には何も置かないことが美学とされがちですが、ヨーロッパのお部屋のようにステキなものを飾って楽しむ文化を取り入れることで、日々の生活が楽しくなるのでおススメです。
ステンドグラスの扉
中に入れたモノを、よりおしゃれに、高級に見せてくれるステンドグラスの扉。
アンティークの古いガラスは、ガラスがゆらゆら揺れていて美しいんです。
なにより、今まで割れずに、無事に日本まで届いてくれたことに感謝です。
丸太を削りだして造られた贅沢な足
アンティーク家具の魅力は、いろいろあるけれど、その中でも家具屋の目線で見て、特別に贅沢だなと思うのが足。
この美しい猫足は、今では手に入らないウォールナット材の丸太を削りだして造られているので、今は、とてもとても手に入れることが出来ない、究極の贅沢品なんです。
雑誌の収納にピッタリのミュージックキャビネット
背が高い雑誌の収納に、ちょうどいいミュージックキャビネット。
もともとは、楽譜を収納するために造られた家具だけに、雑誌サイズにピッタリ!
挽き物細工の足が美しく、和室との相性もとてもいいです。
彫がたっぷり入ったオーク材のオープンシェルフ
重厚な雰囲気漂う、英国アンティークの家具らしいオープンシェルフ。
実は、この時代の英国家具に使われているオーク材は、北海道のミズナラを使っているものも多いんです。
そうやって見てみると、和室とアンティーク家具の相性がいいのも納得デス。
めずらしい真鍮製のシャンデリア
今回は、パーラーキャビネットに負けないように、思いっきり贅沢なシャンデリアを使ってみました。
落ち着いた色に輝く、アンティークの真鍮シャンデリアは、和室でも使いやすい下向きタイプをセレクト。
上向きより、日本の方には使いやすい照明で仕上げて完成です。
今回のコーディネートのまとめ・・・
今月は久しぶりに和室で攻めてみたいと思ったんですが、出来上がったコーディネートを見たら、攻めすぎたパーラー(笑)
でも、攻めすぎたおかげで、新しいコーディネートの世界が開けた気分で、大満足です。
パーラーキャビネットみたいな豪華な家具は、アンティーク家具屋の私でもなかなか手が出せない家具なんですが、収納が必要になって、気づくと少しずつ小さな収納家具を足して、組み合わせて使っていませんか?
そういう方が多いんですが、小さな家具を足して置くより、思い切って、たっぷり収納できる大きな家具を置いてしまった方が、お部屋は格段にオシャレになります。
一点豪華主義!他はガマンしてでも、お部屋の主役になる印象に残る家具を置くことも、おしゃれなお部屋作りのポイントです。
【コーディネート実例】
和室
英国アンティークスタイル
▼今回、使ったアイテムはコチラ
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水野 友紀子
空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。
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アンティーク家具Handle
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