【パリさんぽ】オペラ座をお散歩してみましょう

水野友紀子
水野 友紀子
パリさんぽ オペラ座

パリで有名な歌劇場「オペラ座」。
誰もが知っている有名なオペラ座ですが、日本人の私にとっては完全に観光名所でしかなく実際に中で公演を見るなんて出来ない高貴で遠い存在でした。
でも、いつもお店に遊びに来てくれるバレエ教室の優子先生が息子さんのバレエ公演を観にオペラ座に行った話しを聞いてから、それまでものすごく遠い存在だったオペラ座が、日本人の私でもチャレンジ出来そう?な存在に感じてきました。
知れば知るほど身近なる?美しいオペラ座の中をお散歩してみましょう。

まずは正面で記念撮影

一般的に、パリで「オペラ座」と呼ばれているキラキラ輝くこのキレイな建物は、1875年から1989年までオペラ公演の中心であった劇場「ガルニエ宮」のことを言います。

呼び名として「パリ・オペラ座」と呼ばれてますが、オペラの公演は1989年に誕生したオペラ・バスティーユで主に行われるため、現在、ここガルニエ宮では、バレエや管弦楽コンサートを中心とした公演が行われています。

観客収容規模でも豪華さでも当時は最大規模の劇場だったガルニエ宮。 たくさんの彫刻を飾り、華美な装飾を施した豪華絢爛たる建物は現在もパリを象徴する観光地として多くの人を魅了しています。

装飾の制作には40人の画家と、モザイク職人と73人の彫刻家が参加したそうです。多くの芸術家の力によって、美しい世界が生まれたんですね・・・
外観に施されている彫刻の多くはギリシャ神話の神々です・・・が詳しくないからよく分からない~!残念。

屋根の少し下に並ぶ胸像はモーツァルトやベートーベンといった音楽の教科書で見たことがある音楽の巨匠たちの顔!もっとよく見ておけばよかった・・・ちなみにオペラ座の正面右から4番目がモーツアルト、5番目がベートーベンだそうです。今度行った時に、しっかりチェックします。

それでは、中に入ってみましょう!

オペラ座の中は見学する事が出来ます・・・が!開館日であっても、やはり公演準備がなにより優先されるので、パリらしく気まぐれに見れたり観れなかったり・・・もし、訪れる時は、事前に確認してから行くことをおススメします。

エントランスだけで大興奮!床はモザイクタイルで美しすぎる絵が描かれています。

エントランスの天井の彫刻もスゴイ!細かく細かく細工されていて美しいんです。さぁ、チケットを買って中に入りましょう!

イエーイ!まだここはエントランスなのに、ここだけでも大興奮!たくさんの人が記念撮影しているので、タイミングを見て恥ずかしくなければこんな写真が撮影出来ます(笑)

天井もスゴイ!豪華絢爛以外の言葉が見つかりません。
眩いくらいにキラキラした内装が、どうやら私を遠い存在に思わせているようですが、ここで普通に公演を見てみたいな…TPOを考える国なので、ドレスアップすることは必須条件です。

公演を観るときは、こんな風にTシャツやGパン姿はダメです。ちゃんとネクタイを締めてドレスアップして下さい。

「僕たちは鑑賞には興味がないぜ~!それより、この大理石のバルコニー、すごいと思わない?!」と言う方は、見学だけで終えましょう(笑)

大休憩室と言われる通路

さらにキラッキラに輝く場所が、ココ。大休憩室と言われる通路です。
パリ社交界の応接間として機能するようデザインされただけあって、高さが18m、長さが154m、幅が13mと、とても広い!窓と鏡を効果的に使っているので、さらに広々とした空間に感じます。
キラッキラに輝くまばゆいシャンデリアと金色の内装、埋め尽くされるように描かれた絵画には圧倒です!

外に出ると、バルコニーが。ここがオペラ座の正面から見えるバルコニーです。ここから見るパリの街も素敵です。どこを見てもうっとりのオペラ座です。

さぁ!観客席へ行ってみましょう。

もうすでに忘れてしまいそうですが、一番大切な場所はココ。舞台はヨーロッパ最大で、収容人数2000人、キャストだけで450人程度を受け入れることができます。
この日はちょうど舞台のセット準備をしている所でしたが、運が悪いと劇場内の見学スペースを開放していなくて見れない場合もあります。事前にチェックして下さい。

そうじゃないと、こんな風な記念写真も撮れなくなってしまいます(笑)

1979の座席の観客席は伝統的なイタリアの馬蹄型。よく映画で観るような舞台に向かってU字になっている観客席です。
オペラグラスを片手にご婦人が観劇していたのかな?って思うと、それだけでワクワクしてきます。

ミュージカルでも有名な小説『オペラ座の怪人』の舞台になったこの劇場。「得体の知れない怪人が潜んでいるのでは?」という噂に着想して、ガストン・ルルーによって書かれたのですが、確かに、この劇場にいると、もてあますほど巨大な空間に誰かが住んでいてもおかしくないと思える~!

そして、天井を見上げると…!

輝くクリスタルのシャンデリアで囲まれた天井部分には天井画が。
「夢の花束」と言われる有名なシャガールの天井画。この天井画はモーツァルト、ワーグナー、ドビュッシー、チャイコフスキー、ビゼー、ベートーヴェンなどなど14人の音楽家のオペラの場面を描いているそうです。

実は、観光ガイドを読まない私は、この天井画がシャガールだと言うことすら知らずにいました…(恥)でも、この絵とシャンデリアのあまりの美しさに、写真はしっかり撮っていたんですよね~知らなくてもただならぬ雰囲気で惹きつけてくれたシャガールの絵はやっぱりスゴイ!

そして、さらに私が気になったのが、中央のシャンデリア。調べてみたら、なんと重さ7トンのブロンズとクリスタルでデザインされているそうです。
過去に落下した事件もあったので、そこから『オペラ座の怪人』の場面の一つが生まれたとか。
  劇場の改修で電気設備や建物の構造と基礎の強化と同様に絢爛豪華な装飾の保全も行われているので、今は安全に装飾を楽しむことができます。

それにしても…気になるのは、一体、どうやって電球を交換しているんだろう??

オペラ座の中にある図書館?!

実は、オペラ座の中には図書館があります。オペラ座の歴史が保管されたこの場所では、舞台のミニチュアなども展示されていて、貴重なオペラ座のコレクションの見学が可能なんです。

・・・といっても図書館の図書閲覧は、国立図書館の許可が必要だったり、オペラ座の会員だったりという条件が必要。実際に一般見学で見られるのは狭い通路にある本棚と収納された本の様子で、すっかりパリジャン気分の方も、背表紙しか見ることが出来ません(笑)

ここも廊下なのかな??どこを見ても素敵なインテリア。床はヘリンボーンになっていて大きなミラーが。やっぱりどこを見ても素敵です。

ちなみに、ガルニエ宮の屋上では、なんとハチミツが作られているんです。
もともと小道具係が養蜂講座に参加して蜂を飼育したくなったけれど、庭がないから…ということで作った蜂の巣箱をオペラ座の屋上に置いたのが始まりだそうです。

周りに庭園や並木道が多く、すこぶる蜂たちの住み心地は良さそうとのこと(笑)
今では、このガルニエ宮の屋根に住みついた蜂が作る蜂蜜は、フォション(Fauchon)が“オペラ座の蜂蜜”(Le Miel Recolte sur les toits de l'Opera de Paris)として販売していて、「世界一高い蜂蜜」として、ガルニエ宮の代表的なおみやげになっています。訪れた時、おみやげに買って、パリのお花の蜜を楽しんでみてはいかがでしょう??

ちなみに、壁付けの照明がたくさん使われているので、やっぱり雰囲気がとても素敵。勉強になります。


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水野友紀子

水野 友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

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