憧れが毎日の居場所になる英国気分で過ごす冬のリビング

冨田文代
冨田 文代
憧れのクムシルクを主役にして、
マホガニーの家具と一緒に「英国気分」の冬支度。
毎日の居場所が、少し特別になるリビングです。
床ではなく、あえて壁に掛けて楽しむクムシルク。
リビングに入るたび、ふわっと気分が上がる
“絵画のような絨毯”を毎日の景色に。
近くで見るほど、鳥や花の文様がぎゅっと詰まった一枚。
草木染めのシルクが光を受けてきらめく、
憧れクラスのクムシルクです。
レースのような透かし彫りが美しい、
ヴィクトリアンスタイルのパーラーキャビネット。
「これぞ英国!」を作る主役の家具に。
重厚なマホガニーの上に、ちょこんと英国のワンちゃん。
イングリッシュ・コッカースパニエルのフィギュリンが、
きちんと感の中に、可愛らしさを添えてくれます。
英国の朝食シーンが浮かぶ、銀器のエッグクリュエット。
きらめきをひとつ置くだけで、
空間に“品のある華やかさ”が生まれます。
扉いっぱいに広がる、花とスクロールのレリーフ彫刻。
毎日の「開け閉め」が、ちょっと特別な時間になる。
アンティークならではの贅沢な見どころです。
冬の夜は、灯りを足すだけで居心地が変わります。
モリス「ブレアラビット」のシェードを合わせたフロアランプで、
英国貴族気分のリビングが完成。
真っ白なレースのテーブルクロスで、色柄を引き立てて。
クムシルクやペルシャ絨毯の華やかさが、
いっそう美しく見えるティータイムコーナーに。
ブルーのティーポットで、絨毯の青をさりげなくリピート。
色がつながるだけで、空間にまとまりが出て、
冬の午後がぐっと優雅に整います。
座面のイエローが、クムシルクの黄色をやさしく受け止めて。
透かし彫りと象嵌が美しいセティがあるだけで、
リビングに“英国の品格”が宿ります。
足元に選んだのは、イスファハーンのペルシャ絨毯。
落ち着いた草木染めブルーが、
冬のリビングをやさしくまとめてくれます。
天井にもブルーをひとさじ。
陶器パーツが入ったアンティークシャンデリアが、
お部屋全体の“英国気分”をぐっと引き上げます。
憧れのクムシルクを、しまい込まずに毎日の景色へ。
マホガニー家具と絨毯、灯りと布ものを重ねて、
冬でもあたたかい英国リビングに仕上げました。
クムシルクの壁掛け絨毯とマホガニー家具でコーディネートした冬の英国リビング

憧れが毎日の居場所になる英国気分で過ごす冬のリビング

今回の主役はクムシルクのペルシャ絨毯。
この絨毯を主役に、ベースにするのは、深い色合いが美しい マホガニー材の英国アンティーク家具
キャビネットやチェア、サイドテーブルに、銀器のトレーやティーセット、 犬のフィギュリンやお花のベースなど、貴族の暮らしをイメージさせる 上質な雑貨を組み合わせて、“英国気分”が漂う冬のリビングに仕上げました。

足元にはペルシャ絨毯やラグを敷き、テーブルにはレースのテーブルクロス、 フロアランプのシェードやクッションで布もののぬくもりをプラス。
外は寒い季節でも、リビングの中だけは、憧れのクムシルクと英国アンティークに囲まれて、 ゆっくりとした時間が流れる冬のリビングをコーディネートしました。

憧れのクムシルク絨毯

壁に掛けたクムシルクのペルシャ絨毯とソファのある冬のリビング

クムシルクのペルシャ絨毯を壁の主役に

今回、一番に決めたのが、壁に掛けたクムシルクのペルシャ絨毯
何十枚もある中から、草木染めのシルクがキラッと輝くこの子にどうしても目が止まって、 ディーラーから「気付いたか…」と言われた運命の一枚です。

思い切って壁のいちばん目立つ場所に掛けて、毎日の景色にしてあげるのがおすすめです。

クムシルクのペルシャ絨毯の細かな中央柄のアップ

クムシルクのペルシャ絨毯の文様を暮らしの中に

クムシルクは、近くで見るほど鳥や花の模様がびっしりと織り込まれた、 憧れクラスの一枚。

今回は壁掛けの絨毯ですが、好きな絵や鏡、照明など、 「とびきり好きなもの」を一つ主役に決めるだけで、 リビングがぐっと特別な空間に変わります。

マホガニーの英国アンティーク家具

透かし彫りが美しいヴィクトリアンスタイルのマホガニーキャビネット

透かし彫りが美しいパーラーキャビネット

扇形のミラーまわりに、レースのような透かし彫りがぎゅっと詰まった ヴィクトリアンスタイルのマホガニーキャビネット。

英国気分のリビングを作りたいときは、 「これぞ英国!」と感じる主役の家具を一つ決めるのが近道です。
今回は、その役目をこのパーラーキャビネットにお任せしました。

マホガニーキャビネットの上に飾ったイングリッシュコッカースパニエルのフィギュリン

イングリッシュ・コッカースパニエルのフィギュリン

天板には、長い耳がチャームポイントの イングリッシュ・コッカースパニエルのフィギュリンをちょこんと1体。
重厚なマホガニーキャビネットの上に、英国らしいワンちゃんがいるだけで、 きちんと感の中にほんのり可愛らしさが加わって、空気がやわらぎます。

シルバープレートのトレーに並べたエッグクリュエットのセット

銀器のエッグクリュエットセット

となりには、英国の朝食に欠かせないエッグクリュエットを並べました。
銀色のきらめきを放つこのセットは、飾るだけで英国の朝食シーンが浮かぶ特別な存在。

さりげなく、品のある華やかさを添えてくれます。

花のレリーフ彫刻が施されたマホガニーキャビネットの扉

扉の彫刻も楽しむマホガニーキャビネット

このパーラーキャビネットは、扉の全面にも、花やスクロールが絡み合う贅沢なレリーフ彫刻が。
毎日のように開け閉めする場所こそ、少し装飾的なデザインを選ぶと、 何気ない動作まで特別な時間に変わります。

ウィリアムモリスのブレアラビット柄シェードを合わせたアンティークフロアランプ

フロアランプで冬の灯りをやさしく

キャビネットの横には、アンティークの支柱に ウィリアム・モリス「ブレアラビット」柄のシェードを合わせたフロアランプを。
フロアランプは日本の住宅では少しハードルが高く感じられますが、 ソファ横やキャビネット横に1本置くだけで、お部屋が簡単に格上げされるアイテムです。

冬の夕方、そっと灯りを点けると、「英国貴族気分」で過ごすリビングの完成です。

英国式ティータイム

レースクロスを掛けた丸テーブルとペルシャ絨毯のあるティータイムコーナー

アンティークテーブルクロスで華やぎをプラス

丸テーブルに、縁取りレースとカットワークが美しい フランスのアンティークテーブルクロスを一枚。

真っ白なクロスを選んだのは、主役のクムシルクと床のペルシャ絨毯の 色柄をきれいに見せたいから。
クロスをかけるだけで、華やかさとぬくもりが生まれます。

ブルーのラインが入ったアンティークティーポットとバラ柄のカップ&ソーサー

アンティークティーポットで青をリピート

ティーポットに選んだのは、アールデコらしいシンプルなフォルムのアンティークティーポット

このブルーは、クムシルクと足元のペルシャ絨毯に入っている青と同じトーンなので、 置くだけで色のつながりが生まれて空間にまとまりが出ます。
カップはロイヤルアルバート「オールドカントリーローズ」。
華やかな柄が、冬のリビングをぐっと華やがせてくれます。

黄色い座面のアンティークセティと猫クッションのある英国風リビング

アンティークセティの黄色で受け止める

セティは、背もたれの透かし彫りと象嵌が贅沢に入った 正統派のアンティーク。
この子を選んだ一番の理由は、座面のイエロー。

クムシルクの花模様やペルシャ絨毯の中に入っている黄色とリンク。
こんなふうにラグの色を一色選んで、 椅子やクッションで繰り返すと、まとまりが出ます。

ペルシャ絨毯とアンティークシャンデリア

草木染めのブルーで織られたイスファハーンのペルシャ絨毯

イスファハーンのペルシャ絨毯

足元に選んだのは、40〜50年前に織られたイスファハーンのペルシャ絨毯
アラベスクやシャーアッバス、エスリム模様が細かく織り込まれた美しい一枚です。

選んだ理由は、何と言っても落ち着いた草木染めのブルー。
クムシルクの壁掛け絨毯や、ティーポットのブルーとトーンがそろっているので、 敷くだけでリビング全体の色がやさしくまとまります。

ブルーの陶器パーツが入ったアンティークシャンデリア

陶器のアンティークシャンデリアで青をもう一度

天井には、フランスで見つけた陶器のアンティークシャンデリアを。
今回のテーマカラーでもあるブルーが入ったシャンデリアを選びました。
本格的なシャンデリアが難しい場合は、同じように ラグと同じ色が入ったシェードライトやフロアランプを1灯足すだけでも、 ぐっと英国貴族気分に近づきます。

まとめ

クムシルクとマホガニー家具に囲まれた冬の英国リビング

クムシルクの壁掛け絨毯が主役の全体コーデ

今回は、憧れのクムシルクのペルシャ絨毯を主役にした、 「英国貴族気分」で過ごす冬のリビングをコーディネートしました。

この雰囲気をお家で再現したいときに、ぜひ押さえておいてほしいポイントは、 次の3つです。

① 憧れの存在を毎日の生活空間に取り入れる
② 英国アンティークの家具・雑貨で“英国気分”をつくる
③ 絨毯やファブリックで冬のぬくもりをプラスする

憧れの存在は、仕舞い込まずに「毎日目に入る場所」に。
今回は、1940年代クムで織られたシルクのペルシャ絨毯を、あえて床ではなく壁に掛けて、 リビングに入るたびに気持ちがふわっと上がる特別な景色にしました。

まわりには、マホガニーのパーラーキャビネットやセティ、犬のフィギュリン、 銀器のトレー、モリス柄のフロアランプなど、「英国の邸宅にありそうなもの」を少しずつ集めて配置。
すべてを一度に揃えなくても、小さなセットから始めれば、無理なく英国気分を楽しめます。

仕上げに、クムシルクに使われている色をいくつか選んで、 ペルシャ絨毯やテーブルクロス、座面やシェードなどのファブリックで繰り返せば、
冬でもあたたかく、憧れが毎日の居場所になる英国リビングが自然と出来上がります。
ぜひ、ご自宅でも少しずつ取り入れてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. クムシルクの絨毯を壁に掛けても大丈夫ですか?

A. はい、適切な方法で掛ければ問題なくお使いいただけます。
直接ピンで留めるのではなく、専用のバーや、布を挟んだフックなどで 重さを分散させてあげるのがおすすめです。
直射日光が長時間当たる場所は避け、時々向きを変えて掛けてあげると、 色あせを防ぎながら長く楽しめます。

Q2. ペルシャ絨毯を床に敷くと汚れが心配です…

A. ペルシャ絨毯は見た目の繊細さに反して、実はとても丈夫な日常使いの敷物です。
ふだんは掃除機で軽くホコリを吸い取り、何かこぼしてしまったときは、 すぐに押さえるように水分を取り除くのがポイント。
どうしても心配な方は、最初は人の出入りが少ない場所から敷いてみると安心です。

Q3. 日本のリビングでも、アンティークのシャンデリアやフロアランプは取り入れられますか?

A. もちろん取り入れられます。
ハンドルで販売しているアンティークの照明は日本で使用できるようにしております。
いきなり大きなシャンデリアが不安な場合は、 まずフロアランプやテーブルランプ1灯から始めると、 冬の夜のリビングがぐっと居心地よくなります。


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冨田文代

冨田 文代

アンティークショップHandle コーディネーター
カラーコーディネーター2級(東京商工会議所主催)
ファッション販売能力検定2級
高校・中学校教諭1種免許(家庭)

服飾デザインが好きで、大学では服飾美術を専攻。アパレル会社に勤務していたが、地元に戻ることになりHandleへ。
アパレルでの経験を活かし、洋服をコーディネートするように、おしゃれなお部屋のコーディネート方法を分かりやすく記事にし配信している。

アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)

1903年創業

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