モデルハウスはあくまで「モデル」ハウスなんです。

水野友紀子
水野 友紀子

お家を建てよう!と思った時、まず向かうのはモデルハウスの展示場ですよね。私はモデルハウスの展示場が大好きで、大学の頃、新築しようとしていた父と一緒に、よく展示場巡りをしていたことを思い出します。

「私の部屋はこんな感じにしたい」とか、「こんなに大きなキッチンで思いっきりお菓子を作れたら楽しいだろうな~」とか夢見ることばかり!

そんな私にとって夢の場所だったモデルハウスでしたが、自分が家具屋になってお客様からいろんな話を聞いてからモデルハウスを見に行った時、「モデルハウス」は「モデル」だったんだと言うことに気が付きました。

と言うのも「お客様」ではなく「建築に携わる人」としてモデルハウスに行くと、確かに驚くほどの夢の世界なんです。お家の広さはお客様が実際に建てるお家の2~3倍。使っている家具や建築資材も最上級。さらにキッチンなんて、うちのお店でもめったに作ったことがない最上級以上の最上級レベルの広さ&価格のものばかり!

「このお家を実際に購入すると、いくら位なんですか?」と聞くと、どのモデルハウスでも「ここはモデルハウスなんで・・・」と曖昧な答えばかりが返ってくるんです。なぜ、価格を教えてもらえないんだろう?と思ってしつこく聞くと・・・なるほど!手が出ないほど驚きの価格。
その時、初めてモデルハウスは「モデル」。実際に建てるお家ではないんだ!と言うことに気が付きました。

もちろん、モデルハウスをそのまま建てれちゃう方もいらっしゃると思いますが、私がお話しさせて頂いた多くにお客様にとって、モデルハウスの価格はとても手が出ない高額なもの。まさにモデルさんだったんです。

お家は一生に一度、買えるかどうかの大きなお買い物。だから、誰もがモデルハウスを見て素敵な夢を見るのですが、モデルハウスをそのままイメージしながら契約してしまうと「思っていたものと違う!」となってしまいがちです。

最後に、予算を目の前にしてどうしていいか分からなくなってしまうので、まず、モデルハウスを見て気に入ったハウスメーカーさんや工務店さんがあれば、内覧会に行くことをおススメします!内覧会では、モデルではない実際に建っているお家を見ることが出来ます。

その際、必ず内覧会のお家の予算がどれくらいなのかを聞いて、自分が考えている予算と照らし合わせれば、広さもイメージしやすく、実際に自分が建てた時、どんな風になるかも分かりやすいです。その上で、自分のイメージに一番合う工務店さんやハウスメーカーさんを選ぶようにしましょう。

あ!内覧会に行かれた際は、営業に来られるのがイヤでも、マナーとしてアンケートは必ず記載するようにして下さいね(笑)




水野友紀子

水野 友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)

1903年創業

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第521010008980号



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