海外での買い付け


イギリスやフランスを中心に1~2ヵ月に一度、ガラスのキャビネットやチェストなどのアンティーク家具や、チャーチチェアやアーコールチェアなどのアンティークの椅子、アンティークのステンドグラスや雑貨などを買い付けに行っています。

最近では、Handleをオープンした当初と比べると、買い付けに行く回数も、買い付ける数もかなり増えました。

そんな中で、私が買い付ける時、心がけているルールは、オープン当初からずっと変わっていません。それは、私の中でのポリシーでもあり、ある意味「Handleらしさ」かな?と思っています。そんな私の買い付けポリシー5つをご紹介します。


コンテナ積み込み写真
買い付けのときの5つのポリシー
  • どんなに気に入っても買わない
  • 最初に金額を見ない
  • 物語が語れるものを探す
  • 時間をかけない
  • どうしても決められないそんな時は

Handle Policy.1

状態の悪いものは、どんなに気に入っても買わない


どんなに気に入っても、どんなに欲しくても、状態が悪くて使えそうにないものは、買い付けません。状態がいいか悪いかという判断はとても難しく、パッと見た目がどんなにキレイでも、中は虫食いがあって使えないものもあるし、見た目がとても汚くても、修復をする際、塗装を剥離してやり直せば、驚くほどピカピカになるものもあります。

デザインが本当に気に入っていても、状態を見て泣く泣くあきらめられないものも多々。でも、ここだけはHandleのアンティークとして、どうしても譲れない部分なので、きちんと見極めて、日本に連れて帰って来て、職人さんが修復を行った後の姿が、キレイで使えると判断したアンティークだけを選んで買い付けています。

Handle Policy.2

最初に、金額を見ない


買い付けに行くとき、絶対にやらないことは、最初に金額を見ないこと。もちろん、金額は大切なんだけれど、金額を見てしまうと、自分の「好き」だけで判断できなくなってしまうからです。

これは、自宅用の家具を買う時にも、必ず心がけていることなのですが、先に金額を見てしまって、思っていたより高額だった場合、「好き」よりも「価格」が気になってしまって、単純に好きだけで選べなくなってしまうんです。

でも、家具って高額なものはもちろん、どんなに安価なものでも、一度買っちゃうと、お洋服などとは違って、そう簡単には買い換えられないものなんですよね。だからこそ、金額を先に見て買うのではなく、まずは自分が「好き」で、「ずっと一緒にいたい」と思うものを買うことが一番なんです。

簡単には買い換えられないからこそ、絶対に最初に金額からは入らないようにしています。(もちろんどんなに好きでも、最後に金額を聞いて驚いて退散することは多々あります(笑)

Handle Policy.3

「ものがたり」が語れるアンティークを探す


私は買い付ける時に「なぜこのアンティークを選んだのか」を自分の中でハッキリと語れるものを探して連れて帰ってきています。

時にはまるで運命?!のように出会った子もいれば、見過ごしていたのに最後に呼びかけられたように気になって連れて帰ってきた子もいるし、一目惚れしてしまったこともあれば、ずっと想い続けてやっと見つけた!と言うことも・・・

アンティークは1点ものなので、一つ一つ、それぞれに、私の中で、わざわざ日本まで連れて帰って来ようと思った理由があって、それぞれに私の中で物語が語れるアンティークだけを探してご紹介するようにしています。

そのことを、「買い付けうらばなし」に書いてご紹介しているので、ぜひ、出会った時のエピソードや買い付けてきた理由、お気に入りのポイントなど、それぞれの「ものがたり」を読んでみて下さい。

Handle Policy.4

時間をかけない


自慢じゃないのですが、私は選ぶのが早い!(笑)一緒に買い付けに行くスタッフに驚かれるほど早くて、年をとる毎に、そのスピードはドンドン速まっている気がします(大笑)でも、時間をかけずに選ぶって、実は大事なポイントかな?って思っているんです。

だって、悩んでしまうってことは、何かしら悩むポイントがあるってこと。「これより、さっきのあっちの方がいいかも?」「予算オーバーだから悩む」「もっといいものが出てくるかも?」などなど・・・

理由はいろいろあるけれど、予算以外で悩んでしまうってことは、どこか満足出来ない部分があるってことだから、本当に好きじゃないのかもしれないって思うんです。

だから時間を掛けず、パッと見て「好き!」と思ったら、どんなに高額でも買い付ける候補に入れちゃう!(笑)予算の壁は最後という感じで、自分の「好き」と思う直感を大切にしています。

Handle Policy.5

どうしても決められない時には、
「他の人のお家に行っても後悔しないか」を自分に語り掛ける


私が買い付けする時、どうしても最後に決断が出来ない時に行うことはコレ!数々の買い付けを行ってきて、最後はこれだな・・・とたどり着いた集大成のようなもの(笑)

やっぱりアンティークは一点ものなので、欲しいかも?と悩んでいたものが、実際、隣にいた人に買われてしまうことほど悔しいことはないんです。

どんなに「同じものを欲しい~」と言ってもダメだって言われるし(←当たり前(笑)そのうち「SOLD OUT」のタグが貼られて一足先に買ったライバルのサインが書かれた時には、口惜しさ倍増なんです~

そんな時、いつも思うのが、ライバルへの恨み!(笑)・・・ではなく、そこで決断できなかった自分に対する後悔。それからあとは、ずっと買えなかったものと同じものや、よく似たものがないかを探してばかりなんです。

なので、いつもどうしても決断が出来ない時には、その子が他の人の所にお嫁に行って、自分は後悔しないかどうかを自分に語り掛けてみます。そこで「あまり後悔しないかも」と思った時には、気になっても悩まず買い付けることをやめるようにして、逆に「後悔する!」と思った時には、どんなに高額でも買い付けるようにしています。


そんなこんなで選んできたHandleのアンティークたち。もっとも心がけている「Handleらしいアンティーク家具」を買い付けているイギリスでの滞在中の様子をご紹介します。


1日目 イギリス国内移動

イギリスに到着すると、すぐにレンタカーに乗り込みます。 買い付ける場所は、実は郊外が多くて、ロンドンは空港を利用する以外、ほとんど滞在していません(涙)できるだけ安くアンティークが買い付けできるように、日本人があまり行かないような穴場の田舎をめざしてレンタカーで走ります。イギリスのレンタカーは、デザインも可愛いし、日本と同じ右ハンドルなので運転もしやすいんです。途中で思わず予定外?の買い物をした時のために、いつも荷物がたくさん詰め込める大きめの車を借りています。

2日目 いよいよ買い付け!

ここは、昔、教会だった建物を再利用しているウェアハウス。建物を見ているだけでも素敵なんですが、中に入ると、外観とは想像できないほど、アンティークの家具が山積みになっているんです。イギリスでは、こんな風に昔の建物を大切にして再利用しているアンティークのウェアハウスは多いんです。ちなみに、ここでたくさん買付けしたのは、昔、教会で使われていた「チャーチチェア」です(笑)


場所が変わって、ここは、オーク材やマホガニー材のアンティーク家具が得意でたくさん並んでいる倉庫。広い倉庫にギッシリとこんなにいっぱい並んでいるのに、ここで買ったのはわずかに3点!たくさんあっても、1ヵ所で大量に購入することは、実はそんなにないんです。状態のいいもの、そして金額に見合った、納得できるアンティークを探して、滞在中、何件も何件も周ります。


ここは、オールドパイン家具や、ホウロウや照明などのアンティーク雑貨が得意な倉庫の中です。無造作に並べてあるだけでも、なんだかとっても可愛いんですよね~可愛いんだけれど、触ってみると・・・手が真っ黒!そして、冬は凍えるように寒い・・・(涙)たくさん並んでいる中から、状態のいいものを探していくのは、宝探しみたいで楽しいけれども、実はそんなに美しくもなく、大変な作業なんです(苦笑)

3日目 コヴェントガーデンでちょっといっぷく

ここはロンドンのコヴェントガーデン。毎週月曜日にアンティークマーケットが開かれているので、時間が合えば、もちろん、飛び入りで参加してきます(笑)ここはロンドンらしく周りにオシャレなファッションモールが立ち並ぶ広場なので、いつもの買い付けと少し違った気分が感じられて、とても楽しいんです。価格がちょっと高いからあまり買わないけれど、掘り出し物を見つけた時には、大喜び!観光客も多いので、ロンドンに行った時には、ぜひ立ち寄ってみて下さい。

4日目 コンテナパッキング

滞在中、いろんな所で買い付けたアンティーク家具は、最後に全て一カ所に集めてコンテナに詰め込んでいきます。実は、買い付けの中で、ここが一番重要!まず、割れやすいものは割れずに梱包していくのが大変。特にステンドグラスやガラスの入ったキャビネット、天然大理石の載ったウォッシュスタンドなどは、日本に到着するまでに割れないかどうかがいつも不安です。また、「積み込むのを忘れちゃったよ~」と言うことも多々(苦笑)こういう時、こんなことが絶対にない日本人ってスゴイな・・・と思ってしまいます。


だいたい、一回の買付けで、このコンテナに4個分!いつも「大体これくらいだろう・・・」と予測して買ってくるのですが、ちょうど詰め込んで荷物がパンパンになった時には、なんだか嬉しい~!微妙に多い時には、もう1つコンテナを増やすと輸送コストがかかってしまうため、いくつか積み込みをあきらめることも・・・一度の買付けで、めいっぱい購入してくるので、輸送コストを抑えて販売できるのが私たちの強み。がんばって買い付けたアンティークが、とにかく無事に日本まで届きますように!と祈りながら、2ヵ月後、日本に到着するのを先に帰って待っています。