アンティークのガラスキャビネット

水野友紀子
水野 友紀子
アンティークのガラスキャビネット

アンティーク家具を初めて購入する方に、私が一番おススメするアイテムは、間違いなく「ガラスのキャビネット」です。
だって、ガラスのキャビネットって普段の生活には全く必要のない家具なんです(笑)

特に家具=収納と考えている日本のインテリアでは、ガラスで囲われていて中が見える収納なんて必要がないもの(笑)
だから日本ではあまり見かけない家具なのですが、逆にインテリアを楽しむ欧米では、ガラスのキャビネットのように見せる収納がお家のあちこちにあって、アンティークらしさがギュッと詰まっている家具だなって思うんです。

そもそも、ガラスのキャビネットとは大切なコレクションを飾るためのケースとして作られた家具。
同じガラスのキャビネットでも、使い方によって呼び名が変わるのがアンティーク家具なので、いろんな呼び方があります。

例えば、大きめのサイズで、コレクションを飾るための家具は、ディスプレイキャビネットと呼ばれています。
コレクションを飾るためのものなので、高級材を使って作られている家具が多く、背板以外の3方向はガラス。
中に飾るものがキレイに見えるように棚板には生地クロスやガラスが使われています。

他にも、ちょっと小ぶりで使いやすいサイズのもので、ガラス部分にゴールドやシルバーなどで絵が描かれているものは、カップ&ソーサーやポットなどの陶磁器(チャイナ)を、美しく見せながら収納するために作られた家具。
なので、名前も陶磁器のBone China(ボーンチャイナ)を収納する家具と言う意味からチャイナキャビネットと呼ばれているものだったり、本を収納するブックケースやシャツを入れるシャツケースだったり・・・

まだまだいろんな使い方に合わせて呼び方がありますが、どれもガラス面が大きく、中に入れたものが映えて見えるのが特長。
日本のインテリアだと、どうしても収納隠して中が見えないようにしてしまいがちですが、よく考えてみると、自分の趣味のものってあると思うんです。
それを隠すのではなく、見せながら収納して楽しむと、お部屋の雰囲気も素敵になります。

「中に入れるコレクションなんて持っていないから」なんて難しく考えないで、自分の好きなものを何でも自由に入れてみて下さい。(ちなみに、わが家は写真や子どものフィギアがほとんど(笑)
入れるだけで、素敵に魅せてしまう・・・そんなガラスのキャビネットです。



【ご紹介したアイテム】

イギリスやフランスで直接買い付けた、ガラス扉のおしゃれなアンティークのキャビネットをご紹介しています。



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水野友紀子

水野 友紀子

空間スタイリスト。
アンティークショップHandleバイヤー。

大学で小さい頃から好きだった化学実験が出来る薬学を専攻。薬剤師となり、製薬会社で研究職に就く。 結婚を機に、休日は嫁ぎ先の老舗家具屋の手伝いをすることに。
家具のことを学びながら、そこで得た知識と固定観念にとらわれない主婦目線での女性らしい提案が、お客様に喜んでもらえることが嬉しくなり、薬の研究を辞め、インテリアの研究に没頭することを決める。
アンティーク家具に出会い、それまで知らなかった世界に感動。 家具やインテリアに対して伝えたいことや、自らが買い付けてきたアンティークに対する想いを「買い付けうらばなし」や「まいにちハンドル」に綴り、日々配信中。

アンティーク家具Handle
(水野商品館 株式会社)

1903年創業

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